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2012年5月

連体述語修飾:内と外(文で修飾)

2012/05/31(木)
(1)「文で修飾」しないの?
 ネット情報で日本語文法の連体(述語)修飾に関する学問的裏づけをしらべてみました。
関係文構造を思索するには、述語文が修飾する文章構造を知りたくなります。
「盆栽型文が、次に来る名詞句を修飾するという文形」の解析がしたいからです。
研究領域では各種の専門書籍が出版されているようですが、ネット上では少ない状況です。

(2)「文が、文を修飾する構造」の記事:
 その少ない中で、つぎの記事を発見しました。

****<引用開始>*******
(nihongokyoshi.co.jp)
連体修飾 
5.言語一般 日本語の構造 文法
 ある語や句や節が名詞(体言)を修飾する場合を「連体修飾」という。
 連体修飾には、三つのパターンがある。(1)、(2)省略。
(3)連体修飾節(述語を含む形)で名詞を修飾する形式である。
 修飾される名詞を「底(てい)」というが、この修飾節と底との関係によって
 2通りに分けられる。(詳細省略:例文を引用)
①内の関係:きのう本を読んだ+その本はおもしろかった。
 →きのう読んだ本はおもしろかった。
②外の関係:さんまを焼いている+そのにおいがする。
 →さんまを焼いているにおいがする。
****<引用終り>*******

(3)日本語文の「文で、文を修飾する構造」に、もっと光を当てよう!
 やはり、日本語教師の現場では、「文で修飾される構造」を日常的に教える必要があるわけだから、こういう教材資料を用意してあるのだろう。
わたしも「文が、文で修飾される構造」を熊手型(盆栽型の延長)と考えているので、もう少し勉強してみよう。

行為反転の述語修飾句:

行為反転の述語修飾句:
2012/05/29(火)
「日本語の構造-英語との対比-」:中島文雄:岩波新書:1987年
 この本を読むと、日本語の文章構造をもっと深く考えて、作文しなければと反省の念を感じた。
新書版の装丁帯に日本語の曖昧性を論じた部分が抜き書きされてある。

装丁帯の文:
「女が男になぐられたコト」から「女がなぐられた男」ができ、これが「なぐられた男」になると誤解を生じる。
しかし①「女はなぐられた男に復讐をした」のようには用いられる。
・・・関係代名詞があれば、どちらが主格か対格か、はっきり示されるところである。
(本書より)

以下、わたしの哲学練習を書き込みます。

(1)なにが問題なのか?
 英語と日本語とでは、関係代名詞の有無や、行為者と被行為者の明示習慣の有無とか、文章構造の差が大きいのは明白です。
 日本語には関係代名詞句がないけれども、「女が+なぐられた→男に」へ変換する方法;つまり、これは連体形述語による『述語修飾名詞句の法則』で、熊手型名詞句を創り出すという日本語文法にかなっている。

 文中で登場人物の省略がないので、意味論的にも安定だ。
だから、②「女はなぐった男に復讐をした」ではなく、「+なぐられた→男に」としておく方が「女の被害者」状態を表現しやすい。
また、視点を「男」側に移して、構成しなおすと、
③「男はなぐった女に復讐された」の文のほうが、
④「男はなぐられた女に復讐された」の文よりもなじみやすい。

(2)問題は「対格語が受ける行為の表現方法」の違い:
 日本語の文章では、再帰表現をさけて、①、③のように視点を一方に固定した表現で済ませている。
おそらく問題点と考えられたのは、
○女側の視点:①熊手型「+なぐられた→男」
○男側の視点:③熊手型「+なぐった→女」
という修飾句要素に注目すると、人物(対格)と行為(被行為)の組み合せに逆転が生じていることでしょう。
人物と行為に逆転の表現があっても、不自然に感じない感性が問題なのでしょう。

 再帰代名詞や人称代名詞をちりばめる英語方式ならば、
②改「女は女をなぐった男に復讐をした」
④改「男は男になぐられた女に復讐された」
これが普通の表現であろう。
登場人物のそれぞれに視点を移して、その行為を表現するから、意味を確定できる。

(3)日本語の「対格語への行為表現」は逆転修飾が当り前:
 登場人物を「人と物の場合」で思考実験してみよう。
○「昨日買った→本」    ×「昨日買われた→本」とは言わない。
○「今夜見る→テレビ番組」 ×「今夜見られる→テレビ番組」(単純予定なら)言わない。
○「昼に食べた→天丼」   ×「昼に食べられた→天丼」とは言わない。
「人」は省略されているが、意味上は強く意識されている。
「食べられた天丼」といえば、「天丼」そのものを言及する場合の表現だろう。
(または丁寧化)
逆転修飾の方法は「人と人の場合」にも適用されると思考すれば、なにも問題になりません。
 熊手型修飾述語の法則を整理すると、
①(被行為者)+(被行為述語:被行為者視点)→(行為者)
③(行為者)+(行為述語:行為者視点)→(被行為者)
○(傍観者の視点)、(行為者/被行為者)+(行為述語/被行為述語)→(被行為者/行為者)
 :傍観者の感情移入の仕方で述語部分の選択がゆれることがありそうですね。
 例:「太郎が+救けた→亀」/「太郎に+救けられた→亀」
 (元文:「太郎が亀を救けた」/「亀は太郎に救けられた」)
②(被行為者)、(行為述語:行為者視点)→(行為者)  :不自然な感じを受ける。
④(行為者)、(被行為述語:被行為者視点)→(被行為者):不自然な感じを受ける。 

 もしも、問題だから解決したいと実験するなら、簡単な方法は、読点区切を活かして
①「女はなぐられた、男に復讐をした」
②「女は、なぐった男に復讐をした」
③「男はなぐった、女に復讐された」
④「男は、なぐられた女に復讐された」
という若干強引な読点形式を採用するか、
または、熊手修飾をやめて、単純な連続述語文として
⑤「女は男になぐられて、男に復讐をした」
⑥「男は女をなぐって、女に復讐された」
のように構成するのがよい。

「入れ子構造文」の解析:

2012/05/18(金)
「入れ子構造文」の解析:
①基本接尾記号(再掲:文章構造を接尾記号で表現する)
 主題◎:
 補語+:
 完結述語○:(盆栽型)
 修飾述語→:(熊手型)
 連続述語~:(熊手型)
これで単文、(関係詞句)複文が表現できる。 少し練習を続けてみます。

②「入れ子構造文」の解析:
 盆栽型を応用した熊手型により文章構造を表現すれば、複文構造もわかりやすくなる。
とはいえ、一文章のなかに熊手型文章を多重に用いた「入子構造文」は、理解しにくいので、さけた方がよい。

③入子構造の例文:
引用:日本エディタースクール出版部:文章作成技法:古郡延治
・私は、太郎が次郎を彼が三郎に同意したのは、花子を裏切ったことだとして責めたことに、怒りを覚えています。
(登場人物が多いのもわかりにくい一因)

 入子構造を( )でくくり、接尾記号で解析してみよう。
・私は◎、(太郎が+次郎を+(彼が+三郎に+同意した→のは、+花子を+裏切った→ことだ+)として~責めた→ことに)+怒りを~覚えています。○

 引用書籍には、この複文を書き直した文も続きます。
・次郎は三郎に同意しました。 太郎は、この行為は花子に対する裏切りだとして、次郎を責めています。
 私はこの(太郎の)見解に怒りを覚えています。

書き直し文でも
・太郎は◎、この行為は+花子に+対する~裏切り→だとして+、次郎を+責めています。○
という(熊手型)構造を一つだけ残してあります。
すべてを単文にすればよいというわけではないからでしょう。

当方も作文練習してみよう。
・太郎は◎、次郎が+三郎に+同意した→のは+、花子に対しての裏切りだと+考えて~、次郎を+責めている。○
私は◎太郎の考え方に+怒りを~覚えている。○
(述語の時間順をこわさず、太郎の判断をあらわす述語を追加した)

連続述語で複文にしていく場合、「~だとして」とか「~だといって」のような曖昧な動詞でなく、
「~だと判断して」とか「~だと見なして」とか具体的な動作を表す述語が助けになるようだ。

「こざねツール」で短文推敲

2012/05/15(火)
 下記の「こざねツール」解説図を入れ換えました。
(以前に改修したマイクロスクリプト部分にも追加修正)
「プレゼンツール画面」と「プレゼン本文」の文字列並びが同一となるように、
文字の転送処理に小さな修正をいくつか行いました。
(改ページ記号なしの文章に対しても正しく文字数カウントして、サムネイル整形するための機能を持たせてあります)

2012/05/11(金)
①「こざねツール」で短文推敲:
 BTRON・超漢字ソフト「プレゼンテーションツール」を改修し
( 短文の推敲:プレゼン・ツール改修 )     短文推敲ツールとして活用していましたが、
今回、さらに小さな改修で大きな効果を期待できる方法を試して実用しはじめました。

②小さな改修:
 短文作成中の「プレゼン本文」を上書保存した後、「プレゼンテーションツール画面」に「本文」を反映表示させるための動作を簡略化する改修です。
○マイクロスクリプト(追加)改修
「プレゼンテーションツール画面」の背景部分をクリックすることで、「Prologue」同様の再読み込みを行う「ACTION動作」を追加します。
得られる画面表示は「スライドモード」でなく、「サムネイル一覧モード」にしました。(こざね小片を見渡せる感じになります)

③クリック一回で「短文小片」一覧を更新表示できる:
 図の説明のように、背景画面をクリックすれば、いつでも「本文」実身の内容を一覧表示できます。
(図挿入)
_

もちろん、サムネイルをクリックすれば、「スライドモード」に切替えられます。

④改修ヒントは「こざね法」から:
 先月読んだ『図で考えれば文章がうまくなる』(図解文章法):久恒啓一:PHP研究所:によるヒントです。この中で引用書籍には『知的生産の技術』:梅棹忠夫:岩波新書:も含まれています。梅棹の文章推敲の技術とは、まず「こざね:紙小片」に主要な記述項目をすべて書出していきます。それを順序立て、組み合せ、追加や削除して文章の構成を考える方法です。
(文章を書き始める準備段階)

⑤構成を考えてから文章を書き始める:
 この文章も追加改修した「こざねツール」を使って作成していますが、梅棹流の「構成を考える」段階を素通りして書き始めてしまいました。
少し練習を重ねて、「こざねツール」のサムネイル一覧機能を十分活かしていきたいものです。

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