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2013年11月

frazfarado 作文実習

(:Demanda frazo japana)
 あなたはこれが本物の真珠かどうか分かりますか。
 Anata wa kore ga honmono no sinzyu ka douka wakarimasuka?
(:mia respondo japaneska)
 Vi, tiu c^i c^u vera perlo estas, distingi povas c^u?
 
(:mia respondo esperanteska)
 C^u vi povas distingi c^u tiu c^i estas vera perlo au^ ne?
Ligo:
 週刊やさしい作文.

SD手帳:ペン軸先に「メクリン」着せてページめくり

2013/11/29(金)

 もう季節がめぐり、新年向けの手帳販売も真っ盛り過ぎ?になりました。
ネット上で手帳動向をながめていると、マルマンの二重リング手帳に気づきました。
二重リング式の手帳に懐かしさを感じて調べると、タナベ経営の企画したスケジュール手帳で製造はマルマンだということです。
20年ほど前には、マルマン自身が製造販売する罫線だけの自由規格の二重リング手帳を愛用していたのだが、残念ながら製造中止になってしまった。
以来、SD手帳を使っているので未練はないのですが、二重リングの機構には魅力があります。
二重リング的なバインダ形式ができればすばらしいだろう。

 今回の本題は全く別の文具小物です。
指リング型紙めくり:コクヨの「メクリン」を多色ボールペン軸の軸先に着せてSD手帳のリフィルページめくりに活用しています。
○uniのStyleFit(5色用ペン軸)にジェットスリトームボールペンを挿入してSD手帳に記入しています。
○ページを前後にめくり、見返しをくりかえすのにページめくりしやすい小物が欲しかった。
○そこで思いついたのが、ペン軸の先っぽに「指サック」を着せることです。ちょうどよい「指リング型のシリコンゴム製メクリン」に気がつきました。

 使い方:
○ペン軸で筆記するときの握り位置の下部:軸先に「メクリン:リング型の紙めくり:Sサイズ」をはめ込みます。
○通常に筆記ができるし、SD手帳のページ見返しのためには、軸先の「メクリン」部分をリフィルに当ててページの端をめくりだせます。
○完全にめくりを完結するには、途中で手指の助けをかりなければなりませんが、めくり始めは「ペン軸メクリン」で確実にできます。

 別のペン軸:
○パイロットのフリクション3色ペン軸には、握り位置にはじめからシリコンゴムが巻かれてあります。
○これでページめくりにも使えるのですが、欲を言えばシリコンゴム下側が2mm軸先側に伸びたサイズにする/欲を言えばシリコンゴムの硬さを一段柔らかにして紙を捉えやすくする、の2点を改善するともっと使えます。
○もちろん、「メクリン着せ」をやれば着ぶくれですが、使えます。

日本語動詞:先人の智恵:「態の生成」

2013/11/24(日)

(1)先人の智恵から「態の生成」を学ぶ

 前回、前々回から図1~図4で動詞の「態の双対多重環」を考察してきました。
今回は、図1にもどって考えを整理したい。
図1に改善を追加した図1改をのせます。
Photo

原図では、自動詞と他動詞の対関係を示したものでした。
図1改では、実際に対になる動詞の例を拾い出して「佐久間鼎:相対図」で検証してみました。
(動詞例は金谷本や中島文雄本:「日本語の構造」から引用しました)
○文語体から口語体への転換時代はどんな様子だったのでしょう。
○やはり一定の「文法則」をもって整理したでしょうが、実際に一語一語を試行錯誤する人もいたのだろう。
・動詞例をしっかり見るとわかるように、自他の対を構成するために「短い音素接辞」が挿入されています。
 図例の対動詞では、その「挿入接辞」をかっこ付きで示したので、接辞を取り外せば根源の動詞が見えるよう工夫しました。
・さらにじっくり挿入接辞を見つめていると、その「接辞の意味・機能」がどういうものか判ってきます。
・自他対構成の重要な接辞:「-aru」、「-eru」、「-asu」の3つです。

○実態調査で「自他動詞の相対図」を作成した図であるため、残念ながら「態に対する法則性」が説明されていない。
○そこで思考実験して、勝手に命名した「態接辞」を図1改の右下欄に記述しました。
○「結果態」や「強制態」は重要な接辞だと思い、独自に命名し、提案したものです。
○受動態/使役態は金谷本による示唆から生まれたかもしれない。
その結果、
・受動態=結果態+可能態の合成、
・使役態=強制態+可能態の合成
という姿が想定できます。
(前回、前々回に図3、図4で態双対多重環として紹介したもの)

(2)強烈な印象の「強制態」

 口語体の全国的な普及は転換時代の以前からはじまっていて、方言との兼合いもあり、一律的な法則ではなく、いろいろな表現の仕方があったのだろう。
なかでも、強烈な印象を与える「強制態」については、方言ごとに取入れ方が違っていたのではないだろうか。
○図1改に示した動詞例は自動詞/他動詞の対関係・対生成の方法です。
・洗濯物が「乾く:自動詞」 と
・洗濯物を「乾かす:他動詞化」 と
・洗濯物を後輩に「乾かさす:他動詞強制化」と
の3例文を比べれば、「相手」を強制動作させる最後の文は強烈な印象になります。
・生徒が「立つ:自動詞」と
・生徒を「立たす:強制動作化」と
比べれば、「立たす」文が「相手」に強制的に動作させるので、強烈な意志が伝わります。

○「乾かす」が他動詞・能動態だとすれば、「乾かさす」、「立たす」は他動詞・強制能動態と見るべきでしょう。(全国的な世間文法)
○東京文法としては「乾かさせる」、「立たせる」(強制可能態=使役態)のほうを能動扱いしたいようだ。
(強烈さをいくぶん「和らがさす:二重強制!」ためにでしょうか)
○いずれにしろ、(自発)能動態は行為者自身が行う動作を表現しますが、「強制能動態」は行為者自身の意志として「相手」に行動・動作をさせることを表明します。
・この違いを「強制態」という名称でしっかり文法化することを望んでいます。
○現状の日本語文法では、動詞の未然形に接辞する方式で
・使役接辞「+せる/+させる」のみが助動詞一覧に採用されています。(口語助動詞)
・強制態:「+(r/s)asu:+す/+さす」が一覧にありません。(文語助動詞の使役・尊敬の接辞として一覧表にあり)
・また、文語助動詞一覧表には、文語受動態:(受動・自発・可能・尊敬)「+る/らる」が載っています。
(これは思考実験で「結果態:+(r/s)aru」と命名したものです)
 以上を整理すると、
○口語受動態=文語受動態+口語可能態=「-(r)ar・eru:れる/られる」
○口語使役態=文語使役態+口語可能態=「-(s)as・eru:せる/させる」
という態接辞を組み合せた構成で口語文体を作り上げたのですね。
(「結果態=文語受動態」、「強制態=文語使役態」ということ)
○単純な方法ですが、派生根拠がはっきりした「態の構成法」であると今更ながら感心します。

 学校文法で「態の構成法」を十分に解説していないため、世上で「ら抜き言葉」とか「さ入れ言葉」とかで議論が空回りしています。「大衆は愚にして賢なり」と言いますが、派生根拠がはっきりしているので、もう少し「ら抜き、さ入れ」の正しさを認める人が目立ってもよいのに。
現在のところ、ネット上でお見うけした方が一人います。「飲まされた」は、文語使役態(強制態)の活用で正しく派生したものだと的を得た指摘をされていた。
○追記すると「飲ま・さ・れ・た」=強制受動態(強制態+結果態+可能態)という態の構成です。
 (音素表記すると「飲m+as+ar+e(ru)←ta」です)

世上での議論空回りの原因の第一は
・「強制態:-(r/s)asu」
・「結果態:-(r/s)aru」
・「可能態:-(r/s)eru」の3つの「小さな接辞」に(文法家が)気づいていないからでしょう。
この3つは、動詞を生み出す重要な遺伝子要素です。
○自・他動詞の対を生み出す接辞ですが、実際には「態も生み出す接辞」になっているわけです。
○結果態=文語受動態、強制態=文語使役態ですから、本来ならば「態の接辞」としてもっと理解が深まっていてもいいはずだが。

○「態の双対多重環図」は遺伝子要素を解りやすく構成図にしたものです。
・態の双対環の作図概念:
・能動態と受動態は「行為」と「被行為」の双対関係です。(能動態←・→受動態:必ず双対で存在)
・能動態の「行為」が実際に「可能」か、「動作する」段階を「可能態」が表現する。
・可能態と結果態は「動作」と「行為後の結果」の対応関係です。(可能態←・→結果態:必ず双対で存在)
・受動態は「行為の結果、変化の結果」に「到達可能な動作」を表現する。(受動態←結果態+可能態)
を表現した「環状の動詞態相関図」です。
・強制系統も能動系と相似の「環状の強制動詞態相関図」になります。

○「動詞の態双対環」模式表記:

    能動態   ・・・・・   強制態     ・・・・・・・   二重強制態
   /   \         /   \(使役態)   二重 /   \二重
 結果態  可能態  強制結果態 強制可能態    強制結果態 強制可能態
   \   /         \   /             \   /
    受動態   ・・・・・  強制受動態   ・・・・・・   二重強制受動態

frazfarado 作文実習

(:Demanda frazo japana)
 誰がこの絵を描いたか知っていますか。
 Dare ga kono e o kaitaka sitteimasuka?
(:mia respondo japaneska)
 Kiu c^i tiun bildon faris, scias c^u?
 
(:mia respondo esperanteska)
 Kiu faris c^i tiun bildon,c^u li au^ s^i scias?
Ligo:
 週刊やさしい作文.

日本語動詞:可能態からも「態の双対環」派生!

2013/11/20(水)

(1)先人の智恵は「暗黙知」、掘り起して「公開知」へ(追加)

 前回の図3「態の双対多重環の図」に図4を追加組み込みしたので説明します。(参照:図3、4連結図)
Photo

○思考実験した結果、「ら抜き言葉」や「さ入れ言葉」が世の中で問題になっている背景がわかってきました。
○前回の「図3:態の双対多重環」で奇しくも気づいたように、
「ら抜き」も「さ入れ」も「可能態」言葉に属しています。
○図4に示す「可能態」には、「可能の性状」を言う場合と「可能の動作をする」を言う場合の二面性があります。
○いわゆる「可能動詞」を「一般化」したような「可能動作」を表現する。(例えば、赤ちゃんが立てるようになった/そこに柱を立てる:自動詞・他動詞の二面性)

○図3の強制系統の「強制可能態」から飛び出して、図4の「使役態・語幹」(能動態)のように新たな「双対環」を作り出せます。
・「態の双対環」の「可能態」は可能態動詞と見なして、新たに「能動態:態の双対環」を作り出せるのです。
・一方、「結果態」では可能接辞が加わっても「受動態」になるだけで、新たな「態の双対環」を生み出せません。
(古語段階で「結果態→能動態」変化した動詞などでは例外がありそうですが、態の対立性が目立たずに、ぼんやりした意味合いになるでしょうね)
・しかし、「結果態(→能動態)→強制能動態」に変身すると、とたんに意味がはっきりします。
 例:「わかる:wak・aru→わからす:wak・ar・asu」

 現在の国語文法の「使役態」の扱いは、図4の「可能態から派生した子世代の双対環」だけを選定してしまったものでしょう。
(日本全体の古来文法から見ると、図3の用法が各地でひろく使われていて、図4の用法は少数派だったのでは?)
○「さ入れ言葉」として問題になる「休ま(さ)せる」は、図3の二重強制態で現れる用法ですから、図3の文法論理が生み出したものでしょう。それだけ、図3の「態の双対多重環」に浸透度があります。
やはり、図3の「強制系統」がある親世代の「態の双対多重環」のほうが格段に迫力がありますからね。
○日本語文法として、図3と図4の両方を教えることが、日本語上達の近道でしょう。
○今までも国語審議会では「ら抜き言葉」の問題が取り上げられて、表現の合理性や「可能動詞形」としての扱いに有用性を認める議論もあったらしい。
○しかし、「態・ヴォイスの問題としての背景事情」まで整理された論議ではないらしい。
○「使役態」「さ入れ言葉」との関連がどのように把握されているのだろうか。これはこれ、単独に問題提起されているのだろうか。

(2)動詞の態が双対であり、双対環状であること

 思考実験では、問題を整理するために「双対状態」を考える。
(二分合体思考法なのかもしれない)
○自動詞/他動詞の双対を生み出す原動力は「システムを生み出す力」を内に秘めている。
○能動態-受動態、可能態-結果態、能動態-強制態(新たな能動態)、可能態→可能動詞(新たな能動態)などの要素が整然と組み合さって「日本語の動詞体系」ができ上がっているのではなかろうか。
○佐久間鼎が動詞分析を続けた理由がそれだろう。
○「能動系:態の双対環」と「能動系→強制系:態の双対環、二重強制系:態の双対環」、「可能態→重合的能動系:態の双対環」が存在しているのだろう。
○日本語文法で整然と体系化されるときが待ち遠しい。
追記:
 次回に「態の生成」(佐久間鼎の自他動詞分析の追加)で記載しますが、
・口語受動態=文語受動態(-aru:る/らる)+可能態(-eru:れる)=(:れる/られる)
・口語使役態=文語使役態(-asu:す/さす)+可能態(-eru:れる)=(:せる/させる)
という構成法による「態の生成」が行われたのですね!
・結果態←文語受動態、強制態←文語使役態ですから、新しい名前で文法規則化したいものです。

日本語動詞:受動も使役も「態の双対」で解決!

2013/11/17(日)

(1)先人の智恵は「暗黙知」、掘り起して「公開知」へ

 「ら抜き言葉」も「さ入れ言葉」も先人の智恵による「伝承の文法」では合格判定がもらえるはずだと考えています。
○今、世上で言われている
・「ら抜き言葉」に対しては、文法家が一定の認知をしているようです。
・「さ入れ言葉」に対しては、表面的な誤用を指摘するだけで、正しい場面での正しい使い方を伝授する文法家がいないようです。
 思考実験の「態の双対性」を前3回にわたり述べてきましたが、視覚的に解説してみたい。
浅学の故に「伝承の文法」の一端を学んだものは、
金谷本:『日本語に主語はいらない』金谷武洋:講談社選書メチエ:2002年1月10日第1刷
の中にある「自他動詞の識別」に関する図解です。
(参照:図1~図3)
Photo

・図1:佐久間鼎の自・他動詞対応図   ・図2:金谷武洋の自・他動詞/受動・使役対応図
の2つを金谷本から引用しました。
・図3:新提案:日本語動詞の態・ヴォイス双対多重環の図:思考実験
(本記事で提案する思考実験の図)
○動詞生成で「音素解析」した図面です。「ひらがな解析」にこだわる文法学者が多いなかで、「ローマ字解析」の図は貴重です。

 3つの図を概説すると、
・図1:相対する自動詞と他動詞の対応接辞に注目して図解したものです。画期的な図解です。
・図2:動詞語幹に接辞する態・ヴォイスに注目したが、自・他動詞の対応も連続線に載せている。
(受動態と使役態が両端となり、使役受動態などの説明がつかない)
・図3:動詞の態・ヴォイスに注目した。能動態←・→受動態、結果態←・→可能態の対応性が重要であり、行為動作の循環一巡を表す。(態の双対環)
さらに強制態接辞:+(R/S)asu が加われば、二者行為の循環ができあがる。
世の中では、二重強制態が必要な三者行為の循環もあり、すでに会話で使われています。日本語文法が追いつかないではすみません。
○確かに「ら抜き言葉」も「さ入れ言葉」もともに可能態(強制系統・二重強制系統の可能態=使役)の使い方なのだと図解で実感しました。(態の双対多重環)

(2)自・他動詞の対識別、動詞語幹の識別はまだ途上?

 日本語の動詞には、自動詞と他動詞が同一動詞語幹から変形派生するものが多い。
○自他動詞の対識別が完璧にできれば、学習者にとっては朗報です。先人が智恵をしぼってきましたが、特効薬の手法が見つかっていないでしょう。
○また、動詞語幹の決め方も短い単語ほどむずかしいようです。
 (国語辞典の動詞辞書形見出し語では動詞語幹に「・点はめ込み」されていますが、ひらがな解析では正しい語幹になりません。ローマ字解析してみるとよいです)

 図3に提案する「態の双対多重環」では、自動詞でも他動詞でも構わないので、動詞語幹をおおよそに決めてから双対環に書き込んで「態」を調べてみることをおすすめします。
○それぞれの「態」の意味を想像するだけでも動詞の機能性がわかってくると思います。
○「態」が要請する登場人・物を想定できるようになると思います。

追記:
 後日の投稿:先人の知恵:「態の生成」(佐久間鼎の自他動詞分析を追加)で記載しますが、
・口語受動態=文語受動態(-aru:る/らる)+可能態(-eru:れる)=(:れる/られる)
・口語使役態=文語使役態(-asu:す/さす)+可能態(-eru:れる)=(:せる/させる)
という構成法によって口語形の「態の生成」が行われたのですね!
・結果態←文語受動態、強制態←文語使役態ですから、新しい名前で文法規則化したいものです。

frazfarado 作文実習

(:Demanda frazo japana)
 「Carolineって誰ですか」「アメリカの女性大使ですよ」
 "Caroline tte daredesuka?" "Amerika no zyoseitaisi desuyo."
(:mia respondo japaneska)
 "Caroline, kiu estas?" "Usona Ambasadorino estas."
 
(:mia respondo esperanteska)
 "Kiu estas Caroline?" "Estas Usona Ambasadorino."
Ligo:
 週刊やさしい作文.

日本語動詞:動詞を生み出す「態の双対性」3

2013/11/15(金)

(1)「歩かす」と「乾かす」、「鳴らす」は同じ文法則から生み出される

 学校文法では、「受動形」や「使役形」の生成方法を説明するのに、一般の助動詞と同様にあつかいます。特段の別格なあつかいはありません。
国語辞典の付録文法でも助動詞一般と同じあつかいです。
つまり、
・「動詞の未然形に接続する助動詞」:の一種であり、
・「受動」は「+れる(五段・サ変)/+られる(それ以外)」。
・「使役」は「+せる(五段・サ変)/+させる(それ以外)」。
・文語助動詞として
 「受動」は「+る/+らる」、
 「使役」は「+す/+さす」。
という説明です。
 この説明では、日本語動詞の「態・ボイスの全体像」がつかめません。
また、口語文での文法:「休ます→休ませる」、「歩かす→歩かせる」などと言換えを強要しながら、「乾かす」、「鳴らす」などの「強制態形式」は「自動詞から他動詞へ転換する仕組」として暗黙のうちに残している。
(動詞辞書形として辞典見出し語になっている)
○一方、「休ます」、「歩かす」などは、辞書形見出し語にもならずに日陰物あつかいです。
○本来ならばどちらも「強制態の仕組」として残し、整然とした「態の全体像」を説明することが新時代の文法でしょう。
○(参照:態の双対性3)一般の助動詞とは違う視点で図表を見直してください。
3

・動詞の「未然形」に接続するのではなく、「動詞の語幹に接続する態接辞」になっています。
(結果的には未然形接続と同様ですが)
○学校文法が「ひらがな解析」に固執している状態では到達できないが、一歩踏み出して「音素解析:ローマ字解析」すれば、「語幹に接続する助動詞接辞」として図表のように万能定義できます。
○前2回にも述べたように、「態・ボイス」を作り出す機能が、そもそも「動詞を生み出す能力」にもなっています。

(2)動詞語幹の見つけ方

 図表の②例の後尾の「寝る」、「浮べる」の語幹は、少し見つけにくい?かもしれない。
3_2

○国語辞典では「寝る」の語幹が定かでないとのあつかいです。
不思議。(「寝る:n・eru」との区切か?)
○「浮べる:ukab・eru」も語幹が微妙です。 浮く/浮ぶ/浮べる/浮かれる/浮かす/浮かされる など多くの動詞が辞書形見出し語になっている。
○厳密な語幹でなくても、おおよその区切で、態の双対図表に語幹をおいて「態の双対一覧表」を作り上げてみよう。
○寝るの強制態:「寝らす/寝さす」のどちらに軍配が上るかは、実際の行動・動作(の意味)が決める。言語世間の軍配は第三の「寝かす」(辞書形見出し語)に流れたのかもしれない。
(新種の強制態接辞:+(R/S/K)asu もあるのか!?
態の双対性が動詞を生み出す力を発揮して、第三の道:「寝かす」を呼び出したのだろう)
○自分自身で「態の双対一覧表」に適用してみると、第三の造語登場がとても自然な道筋なのだと納得できますね。

(3)受動態、使役態は動詞語幹から考える

 態の考察には参考書籍:
『日本語に主語はいらない』金谷武洋:講談社選書メチエ:2002年1月10日第1刷
に啓発された。
・金谷本:日本語の態を示す連続線 の項で、態の分析には「音素解析」が必要であり、そのためには「動詞の語根」にどんな態の接辞がつくのかを調べる必要がある
との指摘があります。
○大いに参考になりましたが、「態の連続線」を「自然の勢い←→人為的意図的行為」(自動詞←→他動詞)という軸で考えることになじめません。
○思考実験でたどりついた「連続線」は自・他動詞共通に「能動系統←→強制系統」(両系統の態接辞には双対性がある)という「動作の自発性と強制性」が軸になるものです。
○この「態の連続線」によれば、世間で問題視されている「ら抜き/さ入れ」などの受動/使役用法を論理的に説明できると思います。

○「動詞の態双対環」模式表記:(思考実験の結論として追記挿入)

    能動態   ・・・・・   強制態     ・・・・・・・   二重強制態
   /   \         /   \(使役態)   二重 /   \二重
 結果態  可能態  強制結果態 強制可能態    強制結果態 強制可能態
   \   /         \   /             \   /
    受動態   ・・・・・  強制受動態   ・・・・・・   二重強制受動態

日本語動詞:動詞を生み出す「態の双対性」2

2013/11/11(月)

(1)「態の双対性」は自動詞・他動詞ともに適用可能

 態の双対性を要約して再述すると、
①動詞の態は
・能動系統:能動態-結果態-可能態-受動態
・強制系統:強制態-強制結果態-強制可能態(使役態)-強制受動態
という双対の構成である。
②態接辞も規則的な双対構造をしており、
・能動態:+(R/S)u---強制態:+(R/S)asu
 結果態:+(R/S)aru---強制結果態:+(R/S)as・aru
 可能態:+(R/S)eru---強制可能態(使役態):+(R/S)as・eru
 受動態:+(R/S)ar・eru---強制受動態:+(R/S)as・ar・eru
で表される。
③この「態接辞の双対性」は、自動詞、他動詞の別なく適用可能なものです。
④原理的には二重、三重に強制態の表現をしなければならないこともあり得ることで、その場合、強制接辞の「・as」を「as・as」、「as・as・as」と二重、三重にすれば表現できる。
⑤1つの動詞語幹から「態の双対性」によって自動詞・他動詞が対で派生できることも多い。

○「動詞の態双対環」模式表記:(思考実験の結論として追記挿入)

    能動態   ・・・・・   強制態     ・・・・・・・   二重強制態
   /   \         /   \(使役態)   二重 /   \二重
 結果態  可能態  強制結果態 強制可能態    強制結果態 強制可能態
   \   /         \   /             \   /
    受動態   ・・・・・  強制受動態   ・・・・・・   二重強制受動態

(2)自動詞と他動詞の識別方法

 日本語の動詞には、
○自動詞/他動詞が双対で対応するもの
○自動詞/他動詞が同形なもの
○自動詞/他動詞が無対なもの
があり、学習者には双対動詞を効率的に覚える技術としても身につけてほしい。
 双対の動詞例:
○乾く:kawak-
・能動系:乾く/乾かる/乾ける/乾かれる。
・強制系:乾かす/乾かさる/乾かせる/乾かされる。
・乾く:自動詞、乾かす:他動詞
 という自他対構成になります。
・「乾かす」が他動詞と見なされるのは、強制を受ける対象が「人」でなく「物」であることが多いからです。
・「物」に強制動作させるとは「人」が「物」に動作を加えることですから、他動詞の機能になります。
・同じ理由で、「乾かせる」は接辞上では使役態(強制可能態)なのですが、語感的には「他動詞での可能態」にしか受け取れません。
(この感覚を学習者に伝えるのも一苦労かもしれません)
 動詞の意味は、接辞だけで識別するものではなく、動作と人・物との関わりで接辞の意味も決るものです。
・もし「乾かす」の使役を表現したいなら、二重強制系統の強制態「乾かさす」、強制使役態「乾かさせる」とする必要があります。
・このように「二重強制系の態活用」も珍しいものではありません。 従来の文法では強制系に対する着眼が弱くて、日本語が持っている「動詞生成の法則」を十分に説明しきれていないでしょう。
 双対の動詞例:
○わかる/分ける←(古語)分く
・自動詞:わかる(wak・aru)←結果態から昇格。
・他動詞:分ける(wak・eru)←可能態から昇格。
・「結果態:ar」は動作が行われた結果や変化した後の状態を表す接辞。(自他どちらの動詞語幹に接辞してもよい)
・「可能態:er」は動作することが可能であること。また可能だから動作行為をすることを表す接辞。(自他どちらの動詞語幹に接辞してもよい)

 自・他動詞の識別方法に完全無欠の法則はありませんが、各自が「態の双対表」に態を書き込んで確認する訓練をしてみることを勧めたい。
「態の双対性」を感得し、思わぬ発見や疑問解消と巡り会えるかも知れません。なにより自分の頭の中で思考実験する場合の道具にもなります。

(3)「態の双対性」が「虫の目視点」を支えている

 日本語での「対話の場の視点」は、話者・聞手・相手に近くおかれて、やり取りされる「動作・行為」は能動態/受動態/使役態の他、結果態/可能態/強制受動態などで表現されます。
○これだけ態をふんだんに使うので、毎回、人称代名詞など使わなくても意味が通じます。
○また逆に、日本語では関係代名詞文を使わず、連体修飾文を使うことで、「受動態/使役態への変換」が必要になるという文法上の要請が発生します。
○印欧語では関係代名詞文を使うことで、主文の「人」と関係文の「人」が別々の視点で動詞態を使って表現できます。(聞手は別々の視点に対応した見方を強いられます。鳥瞰的に二人の別々の動きを見るように)
・例文①:女は、男が殴ったので、(男に)復讐した。(~は~が文型を複文形に悪用?)
○日本語では「主文の人の視点で見て、行われた行為動詞の態を決めて」、「関係の人を修飾」します。
(聞手に提示されるのは、二者間の行為動詞に対して主文者の見方、立場の説明です)
・例文②:女は殴られた男に復讐した。(女の視点からの動作表現に統一されている)
・例文③ダメ:女は殴った男に復讐した。(女の視点から「殴った/復讐した」では、矛盾する)
○それだけ、「動詞の態」は重要な印象を与えます。

frazfarado 作文実習

(:Demanda frazo japana)
 このあたりに空き家はありませんか。
 Kono atari ni akiya wa arimasenka?
(:mia respondo japaneska)
 C^irkau^ c^i tie vakanta domo c^u ne estas?
 
(:mia respondo esperanteska)
 C^u mi povos trovi vakantan domon c^irkau^ c^i tie?
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 週刊やさしい作文.

日本語動詞:動詞を生み出す「態の双対性」

2013/11/06(水)

 日本語動詞の基本的な知識として学校文法で修得したものは、
・動詞、動詞述語、動詞活用(五段、上1段、下1段、カ変格、サ変格)。
・自動詞、他動詞、可能動詞。
などです。
・動詞に接辞する助動詞は「助詞」の後から学習する。
○「助動詞」のなかでも、「態・ボイス」に関する項目は、もっと系統立てて「態の双対表」として授業するほうが効果的だと考察します。(参照:態の双対性①、②)
Photo

Photo_2

○つまり、
・能動系統:能動態-結果態-可能態-受動態
・強制系統:強制態-強制結果態-強制可能態(使役態)-強制受動態
この能動系統と強制系統の双対構成を「態の双対図表」として普及させたい。
○「態の対比表」として
・能動態:+(R/S)u---強制態:+(R/S)asu
 結果態:+(R/S)aru---強制結果態:+(R/S)as・aru
 可能態:+(R/S)eru---強制可能態(使役態):+(R/S)as・eru
 受動態:+(R/S)ar・eru---強制受動態:+(R/S)as・ar・eru
という「組み合せ表」を一度でも見ておくと知識が整理される。
○例外のない規則なので覚えて損はないと思いますね。
○また添付の図表に示したように、動詞語根から派生して関連動詞ができることが確実にわかります。動詞を生み出すしくみでもあります。
○つまり、結果態や可能態も立派に独自動詞として活用できるのです。
・休む/休まる(結果態)/休める(可能態、また他動詞化)/休ます(強制態)。
・助かる(結果態)/助ける(可能態、または他動詞化)。

 もう一度、態の全体構成をみると、
○動詞語幹を中心軸にして、能動系統、強制系統の態生成が規則的になされる。
○この構造は、少々乱暴に類推すると、4つの塩基の組み合せで複雑な生命体遺伝子が構成されているという「DNA二重らせん構造」に対比できそうだと感じます。
○日本語の動詞の「4つの態接辞」は能動・強制・結果・可能の接辞です。受動接辞は「結果+可能」の合成で、使役接辞は「強制+可能」の合成、使役受動接辞には「強制+結果+可能」の(強制受動)合成が合理的です。
○今、学校文法では使役受動を「強制+可能+結果+可能」の合成のみを記載しています。
使役が強制系統から派生するので、強制受動接辞を本筋論として明記するほうがよいのではないだろうか。

○「動詞の態双対環」模式表記:(思考実験の結論として追記挿入)

    能動態   ・・・・・   強制態     ・・・・・・・   二重強制態
   /   \         /   \(使役態)   二重 /   \二重
 結果態  可能態  強制結果態 強制可能態    強制結果態 強制可能態
   \   /         \   /             \   /
    受動態   ・・・・・  強制受動態   ・・・・・・   二重強制受動態

○いずれにしろ「対話の場を間近に見る視点」で、動詞述語を十分に活用し、行為を「する・させる・される/なる・なれる・なられる/ならす・ならせる・ならされる」を表現できる構成になっているわけです。


frazfarado 作文実習

(:Demanda frazo japana)
 その空き部屋には,ビールの空き瓶が数本転がっていました。
 Sono akibeya niwa biiru no akibin ga suuhon korogatte imasita.
(:mia respondo japaneska)
 La vaka c^ambro -en biero -de malplenaj boteloj kelkaj rulig^is.
 
(:mia respondo esperanteska)
 En la vaka c^ambro kelkaj malplenaj boteloj de biero rulig^is.
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 週刊やさしい作文.

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