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日本語動詞:受動も使役も「態の双対」で解決!

2013/11/17(日)

(1)先人の智恵は「暗黙知」、掘り起して「公開知」へ

 「ら抜き言葉」も「さ入れ言葉」も先人の智恵による「伝承の文法」では合格判定がもらえるはずだと考えています。
○今、世上で言われている
・「ら抜き言葉」に対しては、文法家が一定の認知をしているようです。
・「さ入れ言葉」に対しては、表面的な誤用を指摘するだけで、正しい場面での正しい使い方を伝授する文法家がいないようです。
 思考実験の「態の双対性」を前3回にわたり述べてきましたが、視覚的に解説してみたい。
浅学の故に「伝承の文法」の一端を学んだものは、
金谷本:『日本語に主語はいらない』金谷武洋:講談社選書メチエ:2002年1月10日第1刷
の中にある「自他動詞の識別」に関する図解です。
(参照:図1~図3)
Photo

・図1:佐久間鼎の自・他動詞対応図   ・図2:金谷武洋の自・他動詞/受動・使役対応図
の2つを金谷本から引用しました。
・図3:新提案:日本語動詞の態・ヴォイス双対多重環の図:思考実験
(本記事で提案する思考実験の図)
○動詞生成で「音素解析」した図面です。「ひらがな解析」にこだわる文法学者が多いなかで、「ローマ字解析」の図は貴重です。

 3つの図を概説すると、
・図1:相対する自動詞と他動詞の対応接辞に注目して図解したものです。画期的な図解です。
・図2:動詞語幹に接辞する態・ヴォイスに注目したが、自・他動詞の対応も連続線に載せている。
(受動態と使役態が両端となり、使役受動態などの説明がつかない)
・図3:動詞の態・ヴォイスに注目した。能動態←・→受動態、結果態←・→可能態の対応性が重要であり、行為動作の循環一巡を表す。(態の双対環)
さらに強制態接辞:+(R/S)asu が加われば、二者行為の循環ができあがる。
世の中では、二重強制態が必要な三者行為の循環もあり、すでに会話で使われています。日本語文法が追いつかないではすみません。
○確かに「ら抜き言葉」も「さ入れ言葉」もともに可能態(強制系統・二重強制系統の可能態=使役)の使い方なのだと図解で実感しました。(態の双対多重環)

(2)自・他動詞の対識別、動詞語幹の識別はまだ途上?

 日本語の動詞には、自動詞と他動詞が同一動詞語幹から変形派生するものが多い。
○自他動詞の対識別が完璧にできれば、学習者にとっては朗報です。先人が智恵をしぼってきましたが、特効薬の手法が見つかっていないでしょう。
○また、動詞語幹の決め方も短い単語ほどむずかしいようです。
 (国語辞典の動詞辞書形見出し語では動詞語幹に「・点はめ込み」されていますが、ひらがな解析では正しい語幹になりません。ローマ字解析してみるとよいです)

 図3に提案する「態の双対多重環」では、自動詞でも他動詞でも構わないので、動詞語幹をおおよそに決めてから双対環に書き込んで「態」を調べてみることをおすすめします。
○それぞれの「態」の意味を想像するだけでも動詞の機能性がわかってくると思います。
○「態」が要請する登場人・物を想定できるようになると思います。

追記:
 後日の投稿:先人の知恵:「態の生成」(佐久間鼎の自他動詞分析を追加)で記載しますが、
・口語受動態=文語受動態(-aru:る/らる)+可能態(-eru:れる)=(:れる/られる)
・口語使役態=文語使役態(-asu:す/さす)+可能態(-eru:れる)=(:せる/させる)
という構成法によって口語形の「態の生成」が行われたのですね!
・結果態←文語受動態、強制態←文語使役態ですから、新しい名前で文法規則化したいものです。

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