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日本語動詞:双方向視点2

2014/06/10(火)

(3)双方向視点とは

 思考実験の進捗状態を解説していますが、うまく伝わるのか心配です。そこで、図解を加えて復習してみます。
○原初の「態の双対環」、「態の双対多重環」の考え方を図解し直したものです。
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○次に前節の投稿分に対する新しい図解をここに載せます。
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図4:「態の双対環」で動詞を把握するとき、「動作・行為が発生するのを表現する動詞態」と「動作の結果を表現する動詞態」を識別する方法を考察したものです。
○「双対環」が動詞態を正しく表現しているならば、この中に「双方向視点」を示唆する方法が含まれているはずだと思ったからです。
○動詞態を区分する方法が図4の中に3つ重畳しています。
・能動態:受動態の区分法
・可能態:結果態の区分法
・動作表現:結果表現の区分法
○二分合体思考法と名付けた区分法ですが、「ある判断基準で二分し吟味したあと合体させて集合が成り立つかを調べる」ものです。
○図4の「重畳する3つの双対判断軸」に不都合はないようですから、「態の双対環」方式は相当役立つものと思えます。(早く、「思われます」と「言われる」ようになるとよいですが)
Photo_4

図5:文を考える手始めとして、登場人物と「態の双対環」の動作/結果の表現を当てはめてみたもの。
Photo_5
図6:日本語の構文を考えるときには、盆栽型文型(金谷武洋)で図解するのがよいので、格助詞つきの補語(登場人物)を表現してみました。
動詞述語の語順が最後尾になりますが、登場人物間の動作行為を正しく表現する「動詞系統」を選ぶことが必要です。
○動詞選択の順番は
①能動系/強制系/二重強制系か
②動作表現か/結果表現か
③能動態か/可能態か
④結果態か/受動態か
の4段階の判断結果として「動詞態」が決まります。
○もちろん前段階で登場人物・「補語の格助詞付け」が必要ですから、構文判断は進んでいます。
○最後に補語と述語の演算で構文内容の意味が決まります。

 登場人物が1者、2者までの構文は、能動形式/受動形式ともに安定して変換できますが、3者関係の構文では、能動/受動の構文変換の文法ルールが不安定なのではと思っています。
○視点が3か所、方向が能動/受動の2方向ですから、本来で言うと、少なくとも能動態構文が2種(能動者が2者)、受動態構文が2種(受動者が2者)必要になります。
○「を格助詞付き補語」を受動態構文に変換する場合が、不安定になり、特に3者ともに有情(人間)の場合に困ります。(旧藩、鳴雪、書生たちの3者関係)

○3者関係の構文の難しいところは、能動態構文の場合でも能動者が2人ですから、言い回し表現を注意深く考察しないと、命令者と仲介者の関係性を読み違えてしまいます。
3者関係では
・命令者の動詞態:使役態(自動詞では二重強制態) ならば、
・仲介者の動詞態:使役態(自動詞では二重強制態) ですが、
 間違えて仲介者を直接の命令者だと判断すると、仲介者なしの
・2者関係の構文になり、
・命令者の動詞態:他動詞の能動態(自動詞の強制態/使役態)
 を使った構文に変わってしまいます。

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