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日本語文法:動詞語幹と活用接辞

追記:2017年に思考実験の進展あり。
態文法:派生文法と「態の双対環」文法
を優先的にお読みください。

2014/07/03(木)

 日本語文法、なかでも学校文法や国語辞典などで用いている「動詞の活用表」が時代に適わなくなっています。
①動詞、形容詞、形容動詞など語尾が活用する言葉では、前半の「変化しない語幹」部分を理解・修得できると応用力が発揮できます。
②正しい語幹は音素解析(ローマ字つづり)すれば見つけられます。
③しかし、学校文法、国語辞典などは、「正しくない語幹」を用いて「動詞の五段活用」だとか「上一段、下一段活用」だとか区分しています。
④「五段活用動詞」=子音語幹の動詞、「上一段、下一段動詞」=母音語幹の動詞という、区分換算ができればほぼ実害なしですが、「ひらがな表記」ではまったく「子音語幹」を書き表せません。
⑤「子音を除いて、ひらがな語幹」だと見なし、「除いた子音」は活用接辞の頭につけて苦肉の表記をしています。
 (語幹を短くして、活用接辞側へ付ける:何行何段活用という形式で「ひらがな体系」を維持)
⑥また、「見・る、寝・る」など短い母音語幹の動詞活用表記が「語幹なし、「み・、ね・」が活用語尾に組み入れられて:マ行上一段、ナ行下一段」となります。
「ひらがな表記の文法体系」での傑作的な方便の一覧表記方法ですが、間違いを将来にわたり続ける必然性はありません。

(1)動詞語幹と活用接辞

 思考実験中の動詞「態の双対環」方式では、動詞語幹を音素解析(ローマ字つづり)して正しい語幹法を使っていますが、「語幹の見つけ方」を詳細に説明していなかったですね。
下表に正しい語幹法による動詞活用表を示します。
○寺村本の動詞活用構成を参考に、また、東京大学日本語教育センターの「日本語学習入門」のwebページ資料を参考にしました。
①寺村本提起の活用表で「命令形」欄を省略・割愛したのと、東大web資料での「推奨基本4形」の考え方を組み入れたものです。
②留学生に日本語を教育するうえで、初期の段階から修得させると結果的に順調に進歩できるという基本4形:
(1)辞書形(例「飲む」「食べる」)
(2)マス形(例「飲みます」「食べます」)
(3)ナイ形(例「飲まない」「食べない」)
(4)テ形(例「飲んで」「食べて」)
だそうです。(図表挿入)
Photo_2

 思考実験の動詞活用表では、
○寺村本と東大資料を組み合わせて、活用形名5種(基本活用接辞:5個、タ系活用接辞:5個)を
作成しました。
○形名5種に絞り込んだ図表をよくご覧いただくと、基本活用接辞が、
・+u/(r/s)u、+oo/yoo、+(a)nai/nai、+eba/(r/s)eba、+(i)masu/masu、
となっていて、接辞頭部の母音が[u、o、(a)、e、(i)]と並びます。
○音韻的な研究もあるようですが、発音時の「舌の動き:舌の奥部位」は「u」が一番奥まり、o、a、e、iと順に前へ緩まってくると言う。(意識的に形名5種をこの順番に並べました)
○若干、五段活用の形式を残した感じですが、「語幹と接辞の音韻的接合の原則」は日本語の伝承文法としてその深層構造を支えるものでしょう。
(ひらがな解析文法は役に立ちません。音素解析して正確な接合原則を身につけないと応用が利きません)
○否定形:ない、動作形:ます(敬体)は、子音始まりの接辞:正しくは助動詞ですが、子音語幹と接合する場合、挿入母音を頭に付けるという原則です。
(動詞語幹の早見分け方、語幹と接辞の音韻的接合原則は、挿入図表の脚注に説明があります)

(2)語幹を感じるように

 「日本語学習入門」webページの記述では、
○日本語母語者は辞書形を基にして動詞を活用させる思考法が身に付いています。
○留学生の学習も、動詞・辞書形をしっかり身につけさせて、同じ思考法に慣れてくると順調にいくようです。 という。
 このことは、日本人ならば動詞の語幹を感じとる感性を身につけているということですね。
○たとえば、「変える」と「帰る」を話すとき、
・『じゃあ、話題を変え(kae+:ここで間をおいてもよい)て(+te)、夏休みをどうする?』
・『じゃあ、もう帰ル(kaer+:ここで間をおいてもよい)らないと(+anaito)、帰ル(kaer+)れなく(+e・naku)なっちゃうよ』
というように、語幹を感じているはずだろう。
○蛇足を言えば、「帰れなく」は、
・「可能態」帰れる(kaer+eru)の語幹:kaer/e/+に、naiの活用がついたもの。
○感性で感じる「語幹」をより強固に伝承する文法に高めるためには、論理的な接合原則を修得して留学生に負けないようにしていきたいものですね。
○なにしろ、国語辞典では:きる【着る】(語幹と語尾に分けられない:上一他)、き・る【切る】(五段他)
 のような見出し語を延々と繰り返していますから、この非論理の国語文法に飲み込まれて、大事な「生得の語幹感性」を忘れ去るなんてことが起きないように気をつけたいですね。


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