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日本語文法:日本語をどう見るか2

2014/11/26(水)

(2)日本語の構造をどう評価するか

 日本語文法のなかで、文節区切りについては「詞+辞」区切りを目安にしている。
・日本語の構造を考察するとき、「詞・辞」区切りの形態をした言葉素材を複数個組み合わせて文章を作り上げるのだと想定できる。
・「詞・辞」組み合わせの解釈の方法にいろいろな発想があり、「日本語の四大文法:山田・松下・橋本・時枝」が生まれている。
〇学校文法(橋本文法)では、自立語(詞)と付属語(辞)と呼んでいて、以下の例のように文節区切りが表現できる。
例:最近・φ/手・に/し・た/日本語関連・の/本・を/読・んで/感じ・た/こと・を/記述し・て/み・ます。/
〇時枝文法の詞辞区切りは入れ子構造:〔最近〕φ>:を表現し、順次:〔〔最近〕φ>手〕に>と次の入れ子に挿入されていく。密結合を表現できるが窮屈なので、簡略的に下例のように記述してみた。
例:最近・φ>手・に>し・た>日本語関連・の>本・を>読・んで>感じ・た>こと・を>記述し・て>み・ます。>
(入れ子なしでは橋本文法と同じか。国語学原論:上下続を読み始めたところです)
〇金谷武洋の盆栽型構文での文節表現を簡略記号形式で表すと、
例:最近・φ→手・に→し・た>→日本語関連・の→本・を→読・んで>~感じ・た>→こと・を→記述し・て>~み・ます。)
(今回変更:述語連節:}→を>~に改変。見やすさのため)
〇補述演算(思考実験中)での詞・辞区切りの動き表示例です。
例:最近・φ↑手・に↑し・た→日本語関連・の→本・を↑読・んで↓感じ・た→こと・を↑記述し・て↓み・ます。↓
(会話の場にいる人々の頭の中に各文節が積み上げられ述語部分が来ると文章解釈:積み上げた文節と結合・消化されて意味だけが残ります。厳密な積み上げ・下ろしの加減には目をつぶります)
・盆栽型と補述演算では例文の途中で意味解釈を入れて、連体修飾記号を付加している部分があります。

 ひとつを選ぶならば、盆栽型説明が図解としても構文解釈としても解りやすいですね。    

(3)詞は(客観的)概念語、辞は(主体的)観念語を表出するもの

 時枝文法風に詞と辞を対比させた表現ですが、
・詞は辞典の見出し語になるような客観的概念を表す語彙を指す。
・辞は助詞(格助詞、副助詞)や助動詞、接続助詞、終助詞など辞典の末尾付録に載っているような、いわゆる文法的な語です。
〇市販され世に広まっている『辞書、辞典』の類の内容配分は、「詞」が95%、「辞」が5%程度かもしれない。
・辞書、辞典ではなく、『詞書、詞典』というべきものだったのか。
日本語では「詞書き:ことばがき」を和歌の前ふり説明書きや絵巻物の前書き・挿入文などの意味で使っている。
・中国語では「詞典」を使っているようです。日本語では『漢字大詞典』のように漢字と結びついた表現で使うだけのようです。

 話を元にもどすと、詞・辞の対応関係を明確にして、「辞」の機能を十分に解明する、理解することが日本語の文法理解につながるものでしょう。
〇この意味で『本来の辞・書、辞・典』が誕生しなければならないはずです。
・概念を表す「詞」について字引化しやすいですが、「辞」は文法的な機能を担って主体的な観念を込めた表現に使われるので、字引の形でなく、文法書になるでしょう。(それでも「辞書」と命名したいですね)

(4)「詞と辞の膠着度」に浅深・強弱あり

 日本語は膠着語ですから「詞」と「辞」が接合/結合して使われます。
・接合/結合の組み合わせは、詞+詞、詞+辞、辞+辞、辞+詞(+辞)が想定できます。
〇接合/結合の密着度には浅深・強弱があり、その詞・辞の切り貼りの仕方について種類や法則を開示する必要があるでしょう。
・文法的に正しく語の切り貼りを把握するのに、音素解析(ローマ字つづり)を用いることが必要だと感じますが、「現在の辞書、辞典」では「ひらがな解析」にとどまっています。
〇接合度が深くなると、語彙の語幹との切り貼りになります。
・「詞」が子音語幹の場合、母音語幹の場合のどちらもあり得るし、接合すべき「辞」が子音語頭の場合、母音語頭の場合のどちらもあり得ます。日本語の接合法則では、子音+子音、母音+母音の接合を許さず、子音+(接合母音+)子音、母音+(接合子音+)母音となるように「辞の頭部に接合音素を配置」します。
〇一例だけ記しておきます。
・可能態の接辞:(r/s)eruを「動詞」語幹に接合する場合、
 動詞語幹:書k+に、直接eruを接合できますから、書k・eru=書ける。
 動詞語幹:食べ+に、(r)eruを接合して、食べreru=食べれる。
・つまり、食べれる:可能態は正しい膠着語の形態です。
(「食べられる」は結果可能態であり、「書ける」と比べてはいけません。意味範囲が異なります。等価な可能態の対応は書ける:食べれる、です。結果可能態は書かれる:食べられる、の対応です)
〇詞と辞の接合法則を効率的に説明するのに、動詞活用の未然・連用・終止・連体・仮定などの形式を覚えても「ひらがな解析」をしていては、正しい結果が得られません。

(時枝文法の原点:国語学原論を読み始めていますが、どうやら動詞活用接辞や受動・使役の態接辞の扱いは「詞」に組み込むらしい。時枝視点の「辞」にはあたらないのは理解するが、、、現在の詞典にも辞典にも入らない「接辞」ができてしまうのか)

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