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2015年3月

老人力がついてきた?

2015/03/31(火)

 自分にも老人力が出てきたのかもしれない。一瞬、うろたえてしまったが。
〇今日は回復できて一安心だ。
・昨日は銀行カードの暗証番号を思い出せずに、ATMエラー音に焦ってしまい、3回目のキー入力をしないで帰ってきた。
・一晩掛かって4桁数字の並びをこざね紙に書いて、覚えているか試した。4つの数字は間違いないのだが、並び順全部のうち、4種が候補に残る。
・第一候補は昨日2回目にキー入力したもの、第二候補は昨日1回目に入力したものだ。
 しかし、自分でも驚くほどに「これだ」という感覚が湧いてこない。
〇最近の7カ月前に、一度にまとめてカード引出したので、しばらく暗証番号をキー入力しなかったからですね。
・半年使わないと老人力が働いて忘却してしまうのだと実感しました。

 昨日を含めて3月はいろいろな老人力を見る機会が3件あった。
〇昨日、散歩に出てすぐのT字路横断歩道を渡っていて、危うく右折車に跳ねられそうになった。
・横断歩道の半ばまで来たとき、右折車が真横1mくらいで止まった。運転席で小柄なおばあさんが左手を顔の前にあげて手刀をひらひらさせている。
・飛び退いて事なきを得られただろうかと内心で検証しながら、口をとがらせておばあさんに抗議姿勢を見せるのが精一杯の行動だった。
・右折車が急ぐなら、背後を通れるくらい歩道半ばまで来ていたのに・・・散歩を続けながら考えた。
・ひょっとすると、あのおばあさんは『右側通行ルール』の習慣が抜け切れない人なんだろうか?
〇1週間ほどまえ、ある意味で傍若無人たる老人紳士を見た。
・喫茶店内でほそい通路の先のトイレに先客があり、扉前で待っていると、扉が開いた。
 一瞬、出る人、入る人が譲り合う感じになる。後からほそい通路を歩いてきた紳士が「何しているの?」と言いながら、傍若無人たるすらりとした長身の大きな足どりでトイレに入ってしまった。
・先客の若者もわたしも茫然の状態であきれてしまった。が、意を決して反撃に出た。紳士の背後を抜けて脇にある大用の個室へわざと入り用を済ませた。残念ながらもう紳士の姿はなかった。
〇3週間ほどまえ、散歩の途中、ゆるい坂の歩道でそれほど際どいすれ違いでもないのに、「右側通行を守れって!」と振り返りながら叫ぶ元気老人がいた。
・頑固一徹「右端歩き」を貫いているらしい中背の高齢者は散歩慣れしているような風情だが、そんなに老人力を振り回しては煙たがられているのではないだろうか。
・長距離の歩き旅には、左側通行が便利なことにまだ気づいていないようですね。車も自転車も人も左側通行にするほうが本当は便利・安全なのです。と説明するのは面倒なので、当然やり過ごしました。

 知らぬ間に忍び寄る老人力に対処する手立てを考えながら生きていくのも楽しいだろう。

日本語構造伝達文法12年版を独習する2

2015/03/21(土)

今泉喜一:『日本語構造伝達文法12年版』ネットPDF本を読書中。
・態の後には「テンス・アスペクト」が詳細に時空モデルによる解説がある。
・少し歯が立たない感じなので、態の整理に関連して自動詞/他動詞の対応について思考実験しておきたい。

(3)ヲ格補語をとる有対自動詞

 自動詞、他動詞、態のそのものが内包している「アスペクト感覚」を研究した成果実績がどの程度効果を発揮して文法整理に貢献できているのだろうか。
〇「ヲ格補語をとる有対自動詞」については諸説あって、
①「移動のヲ格補語」(公園を歩く、家を出る)。
②「状況のヲ格補語」(お忙しい中を、雨の中を、)。
③「継続する事柄のヲ格補語」(話を終わる、仕事を変わる)。
④「変化する身体部位のヲ格補語」(口をあく、しっぽをたれる)
など、ヲ格補語の類別仕分けが記述されている。
 ①、②は、おおかたの認知があり異論がないようですが、③、④には評価の揺れがあるようです。特に④例に上がる2語には「再帰的他動詞とか、垂れるは古代他動詞だった」と見る説もあるらしい。
当webnoteでは以前に投稿した(標記投稿では「結果状態」文型としていた)
日本語動詞:自他ともに「を格補語」をとる に述べたように、
③を支持して、③(④を含めて)「動作結果の受容体のヲ格補語」を掲げます。
〇動作結果の状態を穏やかな表現にする方法で、聞き手に安心感を与えます。
・口をあける/口があく/口をあく←自動詞のヲ格補語:結果受容体。
・釣り糸をたらす/釣り糸がたれる/釣り糸をたれる←自動詞のヲ格補語:結果受容体。
・仕事を変える/仕事が変わる/仕事を変わる←自動詞のヲ格補語:結果受容体。
また、「仕事を、会社を休む」と言えても、「×会社が休む」とは言えないので、自動詞の意味を吟味する必要があります。(長期休業を予定している会社ならば言えるかも知れない)

(4)「動作結果の受容体のヲ格補語」とは

 他動詞の目的語とは、動作の対象体を指しますから、動作を受ける受容体です。
〇「仕事(AからBへ)を変える」の場合:「仕事Aを変える」の意味が優勢でしょう。
 あるいは変える動作を続けないとBへいけません。
 自動詞での「動作結果の受容体」では、
〇「仕事を変わる」の場合:「仕事Aを変わり、もう仕事Bに変わっている」の意味が出てきます。
〇「(閉じたAから開いたBへ)口をあく」:「口Bをあく」の意味でしょう。

 動作主が自分で動作するのでも、他動詞表現よりも自動詞表現のほうが、動作の印象が穏やかになりますし、「動作の結果」がきちんと表現できるのです。
〇「お茶が入りました」←「×お茶を入れました」
・「ドアが閉まります」←「×ドアを閉めます」
・「日程が決まりました」←「×日程を決めました」
のように「動作結果」を表明することが好まれます。
他動詞を使うと「動作陳述が目立つ」ので避ける慣習が根づいています。

〇他動詞の動作対象:目的語が意味するものは「動作受容体」です。
〇「動作結果の受容体」は動作を受けた結果の受容体ですから、動作受容体と同一とは限りません。なんらかの変化があることを含んでいます。
・「お湯を沸かす」:他動詞でも動作受容体(水)を動作結果受容体(お湯)にして表現するのが普通です。
 (日本人の場合、,水とお湯は区別して話しますからね)
そう考えれば、変化状態を表現する自動詞の場合、「動作結果受容体をヲ格補語」にする表現も自然ですよね。

 日本語は「ある」、「なる」動詞を多用する背景には、いちいちの動作を言い合うのではなく、動作結果で表現する気風があるからでしょう。
〇そのためには、文法としても「動作結果」の表現法を確実に説明することが大事です。
・残念ながら、「動作結果受容体」の用語も今回の新造語です。
(ネット検索で自動詞ヲ格補語の論文など調べても:③「継続する事柄のヲ格補語」用語が結果受容に相当する見解を述べています)
〇改めて、自・他動詞に共通した「ヲ格補語の種別」を整理すると、
①「移動のヲ格補語」(公園を歩く、家を出る)。
②「状況のヲ格補語」(お忙しい中を、雨の中を、~のところを)、
 「時のヲ格補語」も②に組み入れる(夏休みを、冬休みを、別荘で過ごす)。
③「動作結果受容体のヲ格補語」(動作の結果陳述に焦点をおく表現として自・他動詞でヲ格補語をとる)。
 (自動詞:能動的動作を意味する動詞で、結果に関与する度合いが強いほどヲ格補語が適する)
④「動作受容体のヲ格補語」(通常の他動詞に対する目的語補語に相当)。

〇動詞態の文法でも、受動態=結果態:aru+可能態:eru=ar・eruであり、結果態:aruを含む接辞だと提言するのは、当webnoteブログだけのようです。
・可能動詞に使われる可能態接辞:eruは「することができる」であり、できた結果を言及していません。
・受動態の食べられるは、食べr+ar・eruであり、結果態:aruを含んでいるので、食べる結果を表現しています。
・ついでながら、食べれる「ら抜き言葉」と世上で言われていますが、食べr(ar抜き)+eru:結果抜きです。食べれるは結果態を除いた可能態だけの正真正銘の可能態なのです。
(今泉本で「ら抜き」に触れるのは一行のみで、残念ながら食べ+(ra抜き)r・e・の構造で把握されている)
〇「結果」の形態がいろいろですが、日本語の特徴なのですから、確実に文法で継承してほしいですね。

日本語構造伝達文法12年版を独習する

2015/03/15(日)

(1)今泉喜一:『日本語構造伝達文法12年版』ネットPDF本を読書中

 今泉本(杏林大学大学院国際協力研究科教授)『日本語構造伝達文法』:揺籃社・清水工房
をパソコン上で独学中です。
〇今泉ホームページ冒頭にその文法の特徴が述べられてある。
引用↓
「日本語構造伝達文法」というのは,日本語の現象を立体構造モデルと時の流れのモデルを用いて説明する,新しい発想による(説明)文法です。
日本語を意味のある最小の単位にまで分解し,それらを原理に基づいて組み立てていって構造を明らかにします。ひらがなで考える最小単位とは様相が異なるので,はじめは理解しにくいかもしれません。
引用終り↑
〇また、今泉ホームページに研究の夢:それは(日本語)文法を化学のような科学にすることです。と自己紹介項で記述してある。
・一見別物に見える膠着語辞を化学分析的な手法で成り立ちを解析して同類基(塩基、メチル基などの原子集合体を類推する)を見つけ出し、
 ・使役基:-(s)as-e-
 ・受動基:-(r)ar-e-、
などとして把握する。

(2)2週間で気づいたこと

〇動詞の態:使役・受動・許容の3種を構造モデルにして説明しているが、各態が持つ多義性を十分には開示できていないように思う。
・研究続編の『発展B』の序説PDFを見ると、使役態と許容態が追加研究され、態が自他対応派生に果たす機能などが記述されてあるようです。
・ただし、受動態の多義性を解説する項目がないようですから心配です。

 なぜ、webnoteが思考実験と称して、「動詞態にこだわるのか」、それを構造モデルが気づかせてくれます。
〇構造立体モデルを簡略的に平面モデルに描写した図と、それを表層化した文章との対比相関を考察すると文章の意味把握がしやすくなり、誤解が生じやすい構造にも気がつくことになる。
(図解参照)
Photo
〇今泉本:二重使役と二重使役受動の説明の構造モデル図です。
・特に二重使役受動モデルに注目する。(二重使役受動を図解する学者に感動しています。が、実験を許してください)
・「二重使役」は構造モデルも構文も明確です。一方「二重使役受動」が解りにくくなるのは、「受動部分」のせいです。
・受動態は、受け身と結果可能の二面性(結果可能はさらに尊敬と自発の意味も誘発します)がある。
・結果可能でない単なる可能(可能動詞やいわゆる「ら抜き:本当はar(u)が抜けた」可能動詞)は尊敬や(自発)を誘発できません。
〇受動態の深層構造は、「動作、変化が行われての結果がある」という客観視点に立っています。
・動作を受ける被動作者に動作結果が強く影響すると見れば、「結果受け身」の表現になります。
・動作者の方に動作結果が強く影響すると見れば、「結果可能」の意味になります。
・無意思物が対象の場合、動作をする人から見れば、「結果可能」を意味することが多く、習慣的に可能とか、社会通念としての可能とかを表します。
 (「このキノコは食べられます」は「キノコの受け身」を表現するものではありません。社会通念上、人が食べてもその結果は悪くないですよと言う意味ですね)


日本語文法:動詞の原形語幹とは4

2015/03/04(水)

(5)最先端の日本語学

 発見の端緒が定かでないのだが、ネット上で『日本語構造伝達文法』今泉喜一:揺籃社・清水工房を見つけました。
〇ネットPDF本:『日本語構造伝達文法12年版』を走り読みしてから、態の構造について拾い読みを試みました。
〇内容は最先端の日本語文法だと思います。
今泉(杏林大学大学院国際協力研究科教授)PDF本記述の
①態の構造として、
 ・使役態:-(s)as-、 (s)は母音に続くときに出現する
 ・受動態:-(r)ar-、 (r)は母音に続くときに出現する
 ・許容態:-e-、
の3つを上げている。
②その後段で、(基は態と言い換えてもよい)
 ・使役基:-(s)as-e-
 ・受動基A、B:-(r)ar-e-、
 ・使役受動基:-(s)as-ar-e-/-(s)as-e-rar-e-、
 ・二重使役基:-(s)as-as-e-/-(s)as-e-sas-e-、
 ・二重使役受動基:-(s)as-e-sas-e-rar-e-、
と言う態の組み合わせについても記述してある。
〇最先端と思う理由は、
①態接辞:aru、asu、eruを基本におき、
②二重使役、二重使役受動の組み合わせまで考察している
からです。
・他の文法学者で①②両方をきちんと論点にすえて説明に取り組む人はいませんね。(多くが受け売り文法の範囲に留まっている)

 今泉PDF本では「態の解説」分量が少なくて消化不良の感じがします。今泉氏のホームページで追加情報を探すのがよいですね。非常に開放的に研究成果を掲載してあるので確認できます。
〇今泉文法(愛称:にhongoこuzouでntatuぶnpou:にこでぶ)で特徴的なのは、構造立体モデルを立体図形で表す方法です。
詳細な構造解説を略して、図形のアナロジー的な把握で説明すると、
・金谷武洋本の盆栽型構文モデルを思い浮かべ立体化すると、登場人・物が縦棒であり、動詞要素が横棒・横盆になったような把握概念でしょうか。
・例えば、「飲まされる-nom-as-ar-e-ru」の場合、動詞の横盆は、実際に-nom-人の縦棒に交差し、それをさせる人の縦棒に-as-の横盆が交差し、飲む人の縦棒の下側に-ar-e-の横盆が交差する。
・-nom-の横盆の周縁には「酒、ビール」の縦棒が短く取りついている。
〇動詞も形態素に細分して考察すると、「分かる:wak-ar-u-」、「逃げる:nig-e-ru-」の中にある「aru」、「eru」にも注意が向いて態の形態素の関係を類推する。
〇態の形態素をしっかり識別しており、それゆえ「ひらがな解析や未然形接合を採用すれば形態素が見失われるから避けるべきだ」と提言している。
〇動詞終止形語幹の発想ではなく、通常の母音語幹に対して挿入子音(r)、(s)を用意する方法を残している。
〇今泉PDF本『日本語構造伝達文法』は構文説明文法として優れた機能を持っている。
・登場人・物を思い浮かべさせ、動作・形容の組み立て形態を思い浮かべさせる機能なので、自分の頭で考察するための道具になれる。

 日常では何気なく使っている日本語の動詞変化、態の組み合わせを、きちんと説明するにはこう言う精密な説明文法が必要なのですね。
〇準備法則として、「態の双対環」方式は態の形態素を使いこなす練習に役立つはずです。
・飲む/飲める/飲まる/飲まれる
・飲ます/飲ませる/飲まさる/飲まされる
・飲ませる/飲ませれる/飲ませらる/飲ませられる
と、関連動詞を生み出す練習をしていると頭の体操にもなります。
ときどき、二重強制態の練習もしてみてください。
・飲まさす/飲まさせる/飲まささる/飲まさされる

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