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日本語構造伝達文法12年版を独習する

2015/03/15(日)

(1)今泉喜一:『日本語構造伝達文法12年版』ネットPDF本を読書中

 今泉本(杏林大学大学院国際協力研究科教授)『日本語構造伝達文法』:揺籃社・清水工房
をパソコン上で独学中です。
〇今泉ホームページ冒頭にその文法の特徴が述べられてある。
引用↓
「日本語構造伝達文法」というのは,日本語の現象を立体構造モデルと時の流れのモデルを用いて説明する,新しい発想による(説明)文法です。
日本語を意味のある最小の単位にまで分解し,それらを原理に基づいて組み立てていって構造を明らかにします。ひらがなで考える最小単位とは様相が異なるので,はじめは理解しにくいかもしれません。
引用終り↑
〇また、今泉ホームページに研究の夢:それは(日本語)文法を化学のような科学にすることです。と自己紹介項で記述してある。
・一見別物に見える膠着語辞を化学分析的な手法で成り立ちを解析して同類基(塩基、メチル基などの原子集合体を類推する)を見つけ出し、
 ・使役基:-(s)as-e-
 ・受動基:-(r)ar-e-、
などとして把握する。

(2)2週間で気づいたこと

〇動詞の態:使役・受動・許容の3種を構造モデルにして説明しているが、各態が持つ多義性を十分には開示できていないように思う。
・研究続編の『発展B』の序説PDFを見ると、使役態と許容態が追加研究され、態が自他対応派生に果たす機能などが記述されてあるようです。
・ただし、受動態の多義性を解説する項目がないようですから心配です。

 なぜ、webnoteが思考実験と称して、「動詞態にこだわるのか」、それを構造モデルが気づかせてくれます。
〇構造立体モデルを簡略的に平面モデルに描写した図と、それを表層化した文章との対比相関を考察すると文章の意味把握がしやすくなり、誤解が生じやすい構造にも気がつくことになる。
(図解参照)
Photo
〇今泉本:二重使役と二重使役受動の説明の構造モデル図です。
・特に二重使役受動モデルに注目する。(二重使役受動を図解する学者に感動しています。が、実験を許してください)
・「二重使役」は構造モデルも構文も明確です。一方「二重使役受動」が解りにくくなるのは、「受動部分」のせいです。
・受動態は、受け身と結果可能の二面性(結果可能はさらに尊敬と自発の意味も誘発します)がある。
・結果可能でない単なる可能(可能動詞やいわゆる「ら抜き:本当はar(u)が抜けた」可能動詞)は尊敬や(自発)を誘発できません。
〇受動態の深層構造は、「動作、変化が行われての結果がある」という客観視点に立っています。
・動作を受ける被動作者に動作結果が強く影響すると見れば、「結果受け身」の表現になります。
・動作者の方に動作結果が強く影響すると見れば、「結果可能」の意味になります。
・無意思物が対象の場合、動作をする人から見れば、「結果可能」を意味することが多く、習慣的に可能とか、社会通念としての可能とかを表します。
 (「このキノコは食べられます」は「キノコの受け身」を表現するものではありません。社会通念上、人が食べてもその結果は悪くないですよと言う意味ですね)


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