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日本語構造伝達文法を学習する2

2015/05/09(土)

 5月5日、初対面での研究会前の対話で、「態の双対環」を簡単に説明してから、
小人:「原形語尾子音に揃うので、態接辞が共通形態になります」
先生:「原動詞はほとんど子音語幹で、そこからたくさんの動詞が派生しているね」とつぶやかれた。
その場ではこのことばの意味を十分理解できなかった。

(2)動詞の原形語尾と態接辞:思考実験

 先生の「原動詞」とは、古語、文語時代の原始動詞を含めた範囲からの派生、変遷を考慮されたものです。態の接辞などを使って関連動詞を派生する方法が研究されて、24方式もあると分類なさっている。
(先生から御著書4部作を賜り、勉強中ですが、まだ始めたばかりです)
〇当方の知識は浅いので、自動詞・他動詞対応での態派生しか分かっていません。自他対応の組み合わせでも10~12組ありますから、基本的な範囲は共通すると思います。
・語源まで問題にしない現代語の動詞範囲なら、「態の双対環」で派生させられるのではないでしょうか。(「態の双対環」は無対自動詞や無対他動詞にも適用できる)

★今泉本(改訂12年版)
・態の基本:3種
①使役態:-(s)as-
②受動態:-(r)ar-
③許容態:-e-
・態の(合成)基:6種+
①使役基:-(s)as-e-
②受動基A:-(r)ar-e-
③受動基B:-(r)ar-e-
④使役受動基:-(s)as-ar-e-/-(s)as-e-rar-e-
⑤二重使役基:-(s)as-as-e-/-(s)as-e-sas-e-
⑥二重使役受動基:-(s)as-e-sas-e-rar-e-
と記述があります。
〇今泉文法が最も優れていると判断する根拠は、二重使役、二重使役受動に対する考察があること、いわゆる可能態の「ら抜き」を「ar抜き」と見抜いていること、動詞や形容詞が活用で膠着・結合するので解析手法に音素解析(ロ-マ字つづり)を徹底的に用いていることなどの点にある。

 ただし、思考実験子としては、
★態の基本双対環:態接辞4種
①原形態:-(u)-
②可能態:-er-
③結果態:-ar-
④受動態:-ar・er-
★態の相似系:2種+α
⑤強制系:-as-
⑥使役系:-as・er-
⑦二重強制系:-as・as-
⑧二重使役系:-as・as・er-
です。
★今泉本の、許容態は:-e-で記述されてあり、-(r)e-と定義されていない。
 これは、許容態の機能を過小評価していることになり、単独で可能態や許容態になることに制限があり(つまり、読めるを認めるが、食べれる、見れるを認めない)、使役態、受動態に後付けするだけに限定してしまうことになる。
・態の双対環では、積極的に可能態を推進し、読める、食べれる、見れる、来れる、を当然認めます。
 動詞語幹の子音/母音の区別は「動詞原形語尾子音の形態」で統一され、態接辞も区別がありませんから、可能態を過小評価する必要はなくなります。
 (仮説の段階です:平等公平に可能態を認める新しい文法ができるでしょう)
★今泉本の、態接辞の頭部には(r)、(s)が付けられています。
・態の双対環では、(r)、(s)を動詞原形語尾の子音であると見做しますから、態の接辞には付けません。(r→s)交替や(s→r、r→k)交替は動詞語尾側で行います。
・また、可能態:-er-は、-e(r→s)-交替があり得ますから、態操作の段階では-er-形態により子音語尾を保存・明記します。
・動詞の原形語尾とは、休m、書k、探s、消s、燃やs、食べr、考えr、調べr、忘れr、捨てr、、、食べ(r→s)、考え(r→s)、打たれ(r→s)、などの子音語尾の形態を想定します。
〇「態の双対環」方式でも、昨年までは「動詞原形語尾子音」に思い至りませんでしたから、
・可能態:+(r/s)er-、結果態:+(r/s)ar-、受動態:+(r/s)ar・er-、強制態:+(r/s)as-、などと表記していました。
 そのときでも、-er-を「-e-として一段活用形:已然形、仮定形かと思わせる」を示唆することには気乗りがしませんでした。
今にしてその深層心理の因ってくるところが納得できました。

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