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日本語動詞:「態の双対環」質問箱

追記はじめ-
★★→投稿本人注:2015/11/16:動詞基幹の名称概念を廃止します。態接辞にしか通用せず、動詞活用接辞、助動詞接辞などを含めて通用する概念としては、「動詞語幹+挿入音素+機能接辞」の全体構成から「動詞語幹+挿入音素」の部分を「機能接辞」と接続するという解釈がよい。(一般化した「動詞語幹+挿入音素」は子音終わりの基幹形態にならない場合もあるから)
追記終わり-

2015/09/23(水)

(1)動詞基幹とは? 動詞語幹は何種類もあるのか?

Q-1:動詞語幹との違いは? 動詞基幹はあまり聞かん言葉です。 語幹には何種類もあるものなの?

A-1:動詞語幹と区別するために動詞基幹を考えました。
〇動詞基幹:動詞原形(基本形、終止形)の語尾子音までを基幹部分だと定義します。

★動詞実例で基幹の形態を示します。
①子音語幹動詞の基幹形態:歩k-、立t-、残s-、読m-、など。(子音語幹と同じ)
②母音語幹動詞の基幹形態:疲れ.r-、立て.r-、のび.r-、考え.r-、など。 (「.r-」付加)
(詳細に定義すると、語尾が「~e.r-」、「~i.r-」の動詞で、かつ、強制態、使役態へ変換する場合に、「.r-を→.s-」に交替が必要な動詞)
★それゆえ、疲れ.r/s-、立て.r/s-、のび.r/s-、考え.r/s-、の形態で把握しておくほうがよいかもしれません。
〇考えられる(=考え.r+are.r-)、考えさす(=考え.s+as-)、考えさせる(=考え.s+ase.r-)のように文法的な態形態変化に「r/s交替」で柔軟に対応できます。
(態活用以外では.r-、.s-を外して動詞活用させる場合もあります)
③不規則動詞の基幹形態:
★来る:こ.r/s-(態生成時:来れる:来.r+e.r-、来られる:来.r+are.r-、来させる:来.s+ase.r-)
★する(す):S-(態生成時:せる:S+e.r-、される:S+are.r-、させる:S+ase.r-)

 動詞語幹の考え方には何種類もあるのでしょうか。
★動詞語幹の定義のうちで、すでに学校文法で言う「ひらがな解析での語幹」は破綻しています。
(誰も公的改訂に尽力していないと思われる)
〇米国言語学者などによる「音素解析:ローマ字解析」で、「子音語幹、母音語幹」の考え方が提唱され、現在では日本語学の分野で定着しています。
〇しかし、日本語学者は動詞の態活用や助動詞活用などの文法に対して、ひらがな解析の法則の延長線から抜け切れていません。
〇時代が変わって、接辞の接合法について米国言語学者の手法による「接辞r/s交替」法則が現れました。
★米国学者提唱:歩k+(r)are.r-→歩k+are.r-:子音語幹では(r)削除。
・考え+(r)are.r-→考え+rare.r-:母音語幹では(r)を活かす。ということに応用できる。
 ・子音語幹+態接辞の先頭子音削除して接合する規則化。
 ・母音語幹+態接辞の先頭子音残して接合の規則化。
★しかし、日本語学界の大部分は、「(r/s)are.r-」には追従したが、
・可能態:歩k+(r)e.r-:歩ける には(別の理由で)追従したように見えても、
・考え+(r)e.r-:考えれる に踏み出せないでいる。
 文語文法『一段動詞に対しては(可能態を生成しないで)受動態で可能表現する』の呪縛にはまったままです。
★動詞基幹なら、米国追従ではなく、動詞の基本形に従う方法ですから、
・歩k+e.r-:歩ける、
・考え.r+e.r-:考えれる、 と、問題なく解決できます。
 態接辞に細工する必要がないからです。
〇もし、日本語学界がすべての態接辞の頭部に(r)や(s)をつける方向に進めば、動詞基幹の概念は不要になるのだろうか。
・「動詞基幹」で形態が変るのは母音語幹動詞だけですし、いずれにしろ(r/s)を基幹側につけるか、態接辞に付けるかの違いです。
〇日本語話者は「r/s」付加を文法的判断によって習慣的に使用判断しています。一日も早く明確に法則化して広く普及すべきものです。

 「動詞基幹」を提起する前に、「動詞の終止形に態接辞を接合する」と言う考え方でも等価ではないか?
と考えた時期もありました。ただし、素人には検証するだけの力量がありません。思考実験する方法で進みます。
★動詞の態を選ぶことは、態動詞を生成することであり、動詞活用段階の前に態生成をします。
・態接辞そのものが、動詞の「自他交替の接辞」から生まれたもので、動詞語彙にたくさん使われています。その機能と整合をとりつつ「文法的態機能」を発揮しているわけです。
・自他交替の動詞群を観察すると、子音語末の原動詞に接辞を接合させる方式で多くの動詞を生成するのが基本になっています。
また、実際の子音語幹と母音語幹の同形動詞を態生成した結果を比べて見れば、「動詞基幹」が同形になり、態の生成も同形になります。つまり動詞基幹は論理的な法則だと感じます。
・帰る:基幹:帰r-:帰r+e.r-/帰r+ar-/帰r+are.r-
・変える:基幹:変え.r-:変え.r+e.r-/変え.r+ar-/変え.r+are.r-
・切る:基幹:切r-:切r+e.r-/切r+ar-/切r+are.r-
・着る:基幹:着.r-:着.r+e.r-/着.r+ar-/着.r+are.r-


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