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日本語動詞:「態の双対環」質問箱4

追記はじめ-
★★→投稿本人注:2015/11/16:動詞基幹の名称概念を廃止します。態接辞にしか通用せず、動詞活用接辞、助動詞接辞などを含めて通用する概念としては、「動詞語幹+挿入音素+機能接辞」の全体構成から「動詞語幹+挿入音素」の部分を「機能接辞」と接続するという解釈がよい。(一般化した「動詞語幹+挿入音素」は子音終わりの基幹形態にならない場合もあるから)
追記終わり-

2015/10/09(金)
(4)「態の接続文法」に対する疑問・続き:

Q-3-1、質問③:
③江戸期以前では、両語幹動詞で受動態での可能表現を用いていたのだから、特別に理由があって、子音語幹動詞だけが「可能態」を生み出さなければならない文法的変革が必要だったのだろう。それは何か?

A-3-1:これに対する答は、
 すでに日本語動詞:「態の双対環」質問箱2、で詳細に記述したので、ぜひ参照してください。
 少し追記して補足します。
★子音語幹の「す」語尾の動詞では、受動態を用いても可能表現と感じられない欠点がある。それゆえ、もっと明確な「可能動詞」が必要になり始めた。
〇可能態は便利で明解だから、子音語幹動詞の全体へ活用が広がったが、母音語幹へ可能態を適用することを国語文法で認めなかった。だが、方言?として徐々に広がっている。
〇態動詞に対する現在の学校文法は、基本的に「ひらがな解析」で動詞と態接辞の接合を法則化しているため、「音素解析:ローマ字解析」の検証で「基本的な間違い」が容易に指摘できます。
★新しい態接続文法を考えるときには、当然「音素解析:ローマ字解析」に基づき、動詞と態接辞の接続を法則化すること、「子音/母音の両語幹に対して共通の法則化」をすること、を目指すべきでしょう。
〇「両語幹に共通の法則化」を実現する方法とは、態接辞の頭部音素がすべて母音ですから、動詞語尾はすべて子音であるべきだということです。
・帰られる:帰r+are.ru、変えられる:変え.r+are.ru、の「変え.r-」や、
・切られる:切r+are.ru、着られる:着.r+are.ru、の「着.r-」のように
母音語幹動詞も基本形の子音語尾を付加し子音化して態接辞に接続させます。
(この法則は大昔から今日まで暗黙のうちに伝承されてきたことです。当時からローマ字解析を用いていれば、明確に成文化できたでしょう)

 ここで、動詞基幹について説明します。
★動詞基幹とは、動詞原形(基本形)の末尾母音を除いた子音語尾までの語形にしたもの。
〇子音語幹の動詞は、原形(基本形:歩く、飲む)の末尾母音を除いた「歩k-」、「飲m-」を動詞基幹とします。
・母音語幹の動詞は、原形(基本形:見る、食べる)の末尾母音を除いた「見.r-」、「食べ.r-」を動詞基幹とします。
★動詞基幹を導入すると、母音語幹の動詞も子音語尾形態にできますから、両語幹に対して共通の接続文法を適用でき、現実の言語運用に支障なく使いこなせます。
★動詞基幹「見.r-」、「食べ.r-」の表記法:「.r-」は、文法的な扱いによる付加であることを示します。
・また、強制系、使役系の態構造にするときは、「見.s-」、「食べ.s-」のように、文法的な「.r-/.s-」交替を先行させてから、「見.s+asu」、「食べ.s+ase.ru」のように態生成します。
〇めんどうに思えるかもしれませんが、現実の言語運用で支障なく使いこなせているはずです。
 なぜ、態接続の時に動詞基幹を用いるのでしょう。
★動詞述語の発話の第一段階で、まず態動詞、態生成が必要です。
 その場合に「動詞基幹で態接辞を選択して接続」します。
〇態動詞を生成、決めたら、次の第二段階で、いわゆる動詞活用をします。その場合は態動詞に対して「子音語幹、母音語幹で動詞活用させれば支障なく運用」できます。
★第二段階では「見.s+as+a・nai」、「食べ.s+ase+masu」などと助動詞が発話運用されます。

 最後に動詞基幹に付加する「.r-」、「.s-」に関して簡単に考察する。
日本語の動詞体系のなかで、「ある」と「す(る)」の対向概念が存在する。
また、「なる」と「なす」の対向関係も動詞概念のなかで特徴がある。
★「ある」「なる」の語尾子音「r」音と、「す」「なす」の語尾子音「s」音は文法的に対向する概念として大昔から捉えられてきたのだろう。
・基幹語尾「.r-」:ある、なるを連想させ、自発・自成的な状態動詞的、自律・自力動作の自動詞的な動作に付加される。
・基幹語尾「.s-」:する、なすを連想させ、行為動詞として他者への働きかけ動作(他動詞的)に付加される。 また、「食べ.s+ase.ru」のように、「.r-/.s-」交替は文法的な瞬間的な基幹語尾の現れ方ですから、「食べす」動詞の存在証明はできないと思っています。(運用証明はあるのですが)
★日本語の態表現を原初の「動詞原形、態接辞の由来」まで遡って再検証した結果が、この動詞基幹+態接辞の仕組です。

(次回へつづく)

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