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日本語動詞:動詞活用の3本立て?

追記はじめ-
★★→投稿本人注:2015/11/16:動詞基幹の名称概念を廃止します。態接辞にしか通用せず、動詞活用接辞、助動詞接辞などを含めて通用する概念としては、「動詞語幹+挿入音素+機能接辞」の全体構成から「動詞語幹+挿入音素」の部分を「機能接辞」と接続するという解釈がよい。(一般化した「動詞語幹+挿入音素」は子音終わりの基幹形態にならない場合もあるから)
追記終わり-

2015/11/15(日)

 前回記述の「研究会」での反省点は、「態の双対環」で提唱する態文法を説明することに力点を絞り込んでしまったことです。
現在の学校文法に対する不満は誰もが持っているけれども、問題解決の方法は十人十色でしょう。
思考実験での経緯説明が少なかったので、「動詞語幹と動詞基幹の2本立て」の構想自体が個人的な突飛な文法仮説としての印象が強かったのかもしれない。

・もう少し根源的な考えから話しておこう。
★日本語文法は、ローマ字解析による「動詞の子音語幹/母音語幹」とそれに続く「助動詞接続、活用接続」の解釈方法に対して正確な(ローマ字解析による)答を提示できていません。
★動詞語幹と活用接辞のローマ字解析による接続法は、本来的に3本立てになります。
〇理由は、「動詞語幹」+「挿入音素」+「態接辞/活用接辞/助動詞接辞=機能接辞など」の3要素が組み合されるからです。
・「語幹」と「接辞」が音韻的にうまくつながるには、子音+母音、母音+子音の関係になるように「挿入音素」を両者の間に配置することが必ず必要になります。
★つまり、文法解釈の3本立てとして、
①「動詞語幹」+「挿入音素」+「機能接辞」のままでよしとする。(分解の解釈をしない)
②「動詞語幹」+「挿入音素+機能接辞」と解釈する。
③「動詞語幹+挿入音素」+「機能接辞」と解釈する。
の3つの方式が存在できます。
この3種類の「動詞・接辞の接続法」があり得ることを共通理解しておく必要があります。

 現状の「ひらがな解析」文法では、
★学校文法:方式混在となる。
・やす+ま+れる=①方式?
・たべ+られる=②方式?
・やす+み+ます=①方式?
・たべ+ます=②方式?
★日本語教育の初歩の現場:日常文として分解せずに教えるようです。
・やすまれる=①方式一括
・たべられる=①方式一括
・やすまない=①方式一括
・たべない=①方式一括
 一方、「ローマ字解析」文法では、
★日本語教育の上級、研究現場:ローマ字解析を用いる。(φ=無音)
・やすm+φ・are・ru=②方式
・たべ+r・are・ru=②方式
(②受動態共通表記:語幹+(r)are・ru)
・やすm+i・masu=②方式
・たべ+φ・masu=②方式
(②中止形共通表記:語幹+(i)masu)

★③方式はローマ字解析によってもまだ使用されない無用の方式だろうか。
(私自身も今年から使い始めた方式で、それ以前は②方式でした)
・③方式も態接辞に対して適合性を試してきました。動詞活用全体に適合させるには別の小細工が必要になるかもしれません。
・③方式:「語幹・挿入音素」+「機能接辞」の用例を少し上げておきましょう。(φ=無音)
・やすm・φ+are・ru=③方式
・たべ・r+are・ru=③方式(r:挿入音素!)
・やすm・i+masu=③方式(i:挿入音素!)
・たべ・φ+masu=③方式
・やすm・a+nai=③方式(a:挿入音素!)
・たべ・φ+nai=③方式
★あら、小細工ではなく「挿入音素」と考えればよいのか!
・「動詞基幹」を定義しなくても、「r/s」を「態のための挿入音素」と見ればよいらしい。
・やすm・φ+ase・ru=③方式
・たべ・s+ase・ru=③方式(s:挿入音素!)
・やすm・φ+e・ru=③方式
・たべ・r+e・ru=③方式(r:挿入音素!)
・やすm・φ+oo=③方式
・たべ・y+oo=③方式(y:挿入音素!)
★例がすべて③方式として成立つようだ。すごいですね。

〇この③方式が優れている点は、機能接辞の形態が子音/母音どちらの語幹に対しても同一形態素として定義できることです。挿入音素を切り離して「機能接辞」が明確になります。
〇また、可能態や使役態を正確に活用させることができる。
・「やすま・せる」が使役態だと思う人は「やすま・させる」が二重使役になってしまうことに気づかない。
「やすm・φ+as・φ+ase・ru」であることを理解できるように、「-as-/-aser-」を学習しておきたいですね。

★③方式の各共通表記:
受動態共通表記:語幹(r)+are・ru、
使役態共通表記:語幹(s)+ase・ru、
可能態共通表記:語幹(r)+e・ru、
否定形共通表記:語幹(a)+nai、
中止形共通表記:語幹(i)+masu、
終止形共通表記:語幹(r)+u、
仮定形共通表記:語幹(r)+eba、
命令形共通表記:語幹(r)+e、変化形多し

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