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日本語動詞:動詞活用3段階

2015/11/21(土)

 「動詞活用の3本立て」についてもう少し視野を広げて整理する。
★動詞述語としての活用には「機能接辞の接続方法の3本立て」と「構文構成に対する3本立て」がある。
①接辞接続法:3者択一。
・「動詞語幹」+「挿入音素」+「機能接辞」の3要素の接続に3通りの(文法)解釈ができる。
(1)3要素一括で解釈する方法。
(2)「動詞語幹」+「挿入音素+機能接辞」と解釈する方法。
(3)「動詞語幹+挿入音素」+「機能接辞」と解釈する方法。
〇3者択一で解釈文法を選ぶならば、自信を持って(3)方式を推奨したいと思っている。
(機能接辞を正しい形態で認識するのに最適な方法です)

②接辞構文法:3者連結順番。
・接辞の機能に従い区分する:
(1)「態接辞段階」(言わば動詞原形につながる!)、
(2)「活用接辞段階」(時・相を含む)、
(3)「判断接辞段階」(推量、断定、伝聞など)、
以上の3段階を接辞接続法で順番に連結していくと立派な構文ができあがる。
そういう文法ができるとよいのだが、どうだろうか。

 今までは「態の接辞接続法」を中心に考察してきたので、
第3方式の「接辞接続法」での表記方法を補充的に示しておきたい。
なお、厳密な表記を機能接辞相互の連結にも適用すると、
・能動系受動態:休まれる、食べられる、
(未然形に接続するのではない!言わば動詞原形につながる!)
 やすm・φ+ar・φ+e・r+u、
 たべ・r+ar・φ+e・r+u、
・使役系受動態:休ませられる、食べさせられる、
(未然形に接続するのではない!言わば動詞原形につながる!)
 やすm・φ+as・φ+e・r+ar・φ+e・r+u、
 たべ・s+as・φ+e・r+ar・φ+e・r+u、
となる。
★煩雑を避けるため、機能接辞については接合済みの形態で表記することにする。
(未然形に接続するのではない!言わば動詞原形につながる!)
・休まれる:やすm・φ+areru、
・食べられる:たべ・r+areru、
・休ませられる:やすm・φ+aserareru、
・食べさせられる:たべ・s+aserareru、
★態の接辞を暗唱学習するなら、
・受動態:「~areru」-(言わば動詞原形につながる!)
・使役態:「~aseru」-(言わば動詞原形につながる!)
・可能態:「~eru」--(言わば動詞原形につながる!)
・結果態:「~aru」--(言わば動詞原形につながる!)
・強制態:「~asu」--(言わば動詞原形につながる!)
という「音素形態」で覚えるとよい。
〇動詞の重要な要素として、可能態、結果態、強制態の音素が単語のなかに入っているから、学習の際には自他交替機能を説明するとよいのではないだろうか。
★可能態接辞:e・r+u→「eru」は、これを動詞に付加すると母音語幹動詞に変化します。だから「eru」が付加される受動態、使役態、可能態、強制受動態、使役受動態は母音語幹動詞となります。
・母音語幹動詞の場合、
 食べる:たべ・r+u、→食べさせる:たべ・s+aseru、
のように、たべ・(r→s)交替(能動・使役交替)の文法的な音素変換が必要になります。
・打たれさせられる:うt・are・(r→s)+ase・r+areru、
のように、受動態+使役(態+)受動態と「態の連鎖」構文でもr→s交替は必要です。
・親が子に(対して)猫に餌を食べさせさせる:と二重使役態を使うのは厳密性には適合するが、はやらない。
・たべ・(r→s)+ase・(r→s)+aseru。
〇しかし、二重使役は3者関係での行為・動作ですから、現実生活で起きやすい事態でもあります。
・子に(猫に食べさせ)させる、という入れ子状態を想起すると言いやすいですね。

★可能態:休める、食べれる、(動作意図、意思としての可能を表す)
(未然形に接続するのではない!言わば動詞原形につながる!)
・やすm・φ+eru、(比較:受動態:休m・φ+ar・eruは結果可能を表す)
・たべ・r+eru、(比較:受動態:たべ・r+ar・eruは結果可能を表す)
〇「す」語尾の動詞(他動詞や強制態動詞)は受動態が受身表現に適合しすぎで、結果可能を想起させてくれない。それゆえ、可能を表すのに「渡せる、移せる、動かせる、乾かせる」などの可能動詞の形式が誕生したのだろう。(学校文法で「す語尾の可能動詞例」を例示しないのは、「~せる」が使役を想起させるからかもしれません。また、未然形接続と言えない可能形式に対して、可能動詞と特殊化して子音語幹動詞だけに限定使用をはじめたのだろう。3~4世紀にもわたり不遇にある可能態を正式に認める文法がほしいですね。可能態は「ra抜き」でなく「ar抜き:つまり結果前段階」の意義をもつ。受動態は「ar:結果付き」で表す結果可能を意味します。この両方があって表現が豊かになっています)

 今後は「接辞構文法」を調べてみたいが、とりあえず一休みします。

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