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2017年4月

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★図表:
 →態接辞の由来図態接辞の深層語感「態の双対環」鏡像図
 →自他対応接辞:態の双対環演習図新日本語動詞:自他交替・態交替図
 →日本語動詞:旧・新態文法比較図日本語動詞「態の双対環」基本図「態の双対環」演習台紙

★主要記事:
 →SD手帳:リング綴じ具で薄型手帳へ工作態文法:[挿入音素]が語幹・接辞の連結役
 →態文法:動詞形(未然/已然)と挿入音素態文法:形状動詞の派生と挿入音素
 →態文法:動詞派生と挿入音素の働き態文法:派生文法と「態の双対環」文法
 →態文法:挿入音素[e]から可能態が成立態文法:動詞活用形はアスペクト並び
 →態文法:可能態動詞の成立条件2態文法:可能態動詞の成立条件
 →態文法:態の鏡像図に写ったものは?態文法:動詞二段活用が可能態も派生した
 →態文法:文語体の態は下二段活用だった態文法:態でアスペクトも構文も感じとる
 →態文法:「態の双対環」でアスペクトも感じとる態文法:「何段何行の動詞活用」の功罪
 →態文法:受動態と使役態の違い(2)態文法:受動態と使役態の違い(1)
 →態文法:可能態と受動態の違い態文法:態接辞の意味を理解する(8)
 →態文法:態接辞の意味を理解する(7)態文法:態接辞「える:可能」の意味(6)
 →態文法:態接辞「あす:強制」の意味(5)態文法:態接辞「ある:結果」の意味(4続)
 →態文法:態接辞「ある:結果」の意味(4)態文法:態接辞の意味を理解する(3)
 →態文法:態接辞の意味を理解する(2)態文法:態接辞の意味を理解する(1)
 →文化庁「国語に関する世論調査」を読む2「ら抜き言葉」は「ar抜き結果抜き」可能

webnote:SD手帳 × SD手帳06
★→SD手帳:リング綴じ具で薄型手帳へ工作
 →自作SDダイアグラム:新型SD手帳:B22バインダに好感触!
 →SD手帳:案件一覧:「件名リフィル」応用書見台改修-上下反転、拡大工作
 →SD幅広金具付バインダー改修法をまねるmicroSDホルダー工作

webnote:くもの巣ノートに × くもの巣ノートくもの巣日誌
 →人・組織を導く:万有資源が育つ万有資源=人・物・金・組織(再編集)
 →ノートArkivo超漢字マンダラート:歩道支柱に未来はない

webnote:BTRON × BTRON:06
★→「こざねツール」で短文推敲短文推敲:プレゼンツールの活用

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★→万有資源活用への道筋2万有資源活用への道筋万有資源4理法則
 →人類哲学への道筋権利や義務は責任で包むもの
★→二分合体思考法考察=思考実験(PDCA高速回転)へ
 →組織の力の働かせ方組織の力の働かせ方:2実践哲学「生き方」稲盛和夫
 →ドラッカ:計画と実行は1つの仕事の2側面経営資源=「万有資源」と「創造資源」
★→超高速回転PDCAサイクル:万有資源活用万有資源=人・物・金・組織(再編集)

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SD手帳:リング綴じ具で薄型手帳へ工作

2017年4月26日(水)

 LIHIT LABのツイストリング綴じ具を流用工作して、SDリフィルを綴
じる薄型の手帳に作り直してみました。

・まず、穴ピッチがSDの8穴ピッチと違っていますから、専用の穴明パンチ
 が必要です。
〇1/3インチピッチの卓上10穴パンチを購入する。
〇(B5リングノートから取り外し)ツイストリング綴じ具を10穴分の長さに
 切断する。
〇綴じ具の芯鋼線も10穴長にペンチで切断。綴じ具両端部は溶融して芯線
 を固定する。
〇プラスチック表紙、裏表紙をSDサイズに切り取る。
〇最後に、SDリフィルに10穴パンチで穴あけする。
 これで全体を綴じます。
出来上がりの写真を載せました。
夏向きの身軽な散歩でメモするのに便利でしょう。


P1000910_4


態文法:[挿入音素]が語幹・接辞の連結役

2017/04/15(土)

1.派生文法と「態の双対環」文法の見比べ

 前4回にわたり派生文法(清瀬本)の考え方と「態の双対環」文法(当ブログ)とを
見比べてきました。(挿入音素の役目を述べて全体の補足とします)

〇派生文法:動詞語幹+「連結子音/連結母音」+派生接尾辞、を原則におく。
 ・子音語幹+(連結母音)・子音語頭派生接辞、(母音語幹+子音語頭派生接辞)
 ・母音語幹+(連結子音)・母音語頭派生接辞、(子音語幹+母音語頭派生接辞)
 常に(連結音)と子音語幹、母音語幹を並べて考察する必要がある。
〇「態の双対環」文法:動詞語幹+[挿入音素]+機能接辞、を原則におく。
・[挿入音素]=「連結子音/連結母音」と見なせば、考え方は同一です。

 さらに、[挿入音素]概念には大きな利点があります。
★動詞派生一般式:動詞語幹(子音/母音:両方対応可能)→Dと表記:
 =D+[挿入音素:1個の音素]+機能接辞、で派生機能を説明可能となります。
  この一般式:D[挿入音素]機能接辞の形式ですべてを考察できます。
・例:可能動詞の一般式:
 =D[r]e[r]u←動詞語幹:D、挿入音素:[r]、可能接辞語幹:e、挿入音素:[r]、
  終止接辞:u、という派生が簡単に表せます。
・実例:書ける←kak[r=Ø]e[r]u、 食べれる←tabe[r]e[r]u、
 (本来、可能動詞は子音、母音語幹で派生できる:見れる、来れる、変えれる、、)
・挿入音素:kak[r=Ø]e[r]uでは、kak[r:無音化]e[r:有音化]uして発話し
 ます。実例表記では、kak[]e[r]uのように無音化を[]で表せばよい。これで
 語幹の区切りも明示できます。
★派生を一般式で表すことに慣れると、語幹(子音/母音)両方を平等に考察でき
 ます。
・機能接辞が本質的に必要な機能ならば、子音・母音語幹の両動詞に接続して
 「意味を生成させる」べきもので、それに対して「挿入音素」が役目を果します。
・[挿入音素]を度外視するような片側語幹だけの派生考察に対しては、違和感を
 感じるようになります。

・前々回、態文法:形状動詞の派生と挿入音素、で記述したように、
★「態の双対環」文法:形状動詞でも、[挿入音素]が必要なはずと考察して、
 派生一般式=K:形状動詞語幹(母音多し)+[挿入音素]+機能接辞、と徹底。
  =K[k=Ø]i/K[k]a(r=[Q])ta/K[k]ar[]oo、
・実例:高い:taka[k=Ø]i/高かった:taka[k]a(r=[Q])ta
  /高かろう:taka[k]ar[]oo、
・実例:高し:taka[s]i、強し:tuyo[s]i、早し:haya[s]i、など動きや変化を言う
 場合の挿入音素は[s]だろう。が、「高さった、高さろう」などの派生はない。
〇形状動詞の挿入音素:[k]は、動きでなく「状態・様態」に対する意味付けであり、
 「動き・変化」の意味付けの挿入音素:[s]と区別できる。
★挿入音素[k]は、動作動詞でも使用することがあり、[s]、[r]と違い、「動きの
 意図を無にした状態を出現させるために挟み込む」ものです。
・例:寝かす:ne[k]asu←ne[s]asu、笑かす:wara[k]asu←waraw[]asu、
 だまかす:dama[k]asu←damasu、など、相手の「意図を越えた状態」を出現
 させるため、[k]を挿入しているのでしょう。

2.挿入音素の特長:

 六動詞形を一般式で表現すると、通常、未然形[a]、連用形[i]の挿入音素がつく。
★D[a]nai、D[i]masu、D[r]u、D[r]u-、D[r]eba、D[r]e/o
 だが、母音語頭の機能接辞:abaを未然条件で使用する場合、
・D[r]aba→住まば:sum[]aba、見らば:mi[r]aba、出らば:de[r]aba、
 のように、挿入音素[r]もあり得ることです。
・連用形は、挿入音素:[i]-だけでも使用するほど強い動作相ですね。
 (おそらく母音語頭の連用機能接辞がないのでしょう)
〇学校文法で言う動詞五段活用表の「活用語尾:あいううえ」の「あ」「い」は挿入
 音素[a]、[i]であり、「う」「え」は機能接辞の語頭音です。
★「態の双対環」文法として、「六動詞形派生表は基本アスペクト一覧表である」
 と捉えて、
・一般式:D[a]nai、D[i]masu、D[r]u、D[r]u-、D[r]eba、D[r]e/o、に加え
・第2一般式:D[r]aba、D[i]masu、D[r]u、D[r]u-、D[r]eba、D[r]e/o、の
 条件接尾辞の未然形・已然形の揃いを示すと、未然形の挿入音素:[a]音、接尾辞
 の「あ」音の位置付けが明確になり、誤解が避けられるはず。
★態動詞派生の一般式:態の接辞が「as/ar/e[r]/ase[r]/are[r]」と母音
 語頭であるから、母音語幹動詞には挿入音素:[s]、[r]の子音挿入音素を挟み込
 む。
・「態の双対環」は「態の基本アスペクト一覧表」だと見なせます。
〇能動系:動詞語幹:D(子音語幹ならD[]、母音語幹なら[r]を挿入)
 ・原形態:D[r]u→可能態:D[r]e[r]u、(事象→已然)
   ↘結果態:D[r]ar[]u→受動態:D[r]are[r]u。(結果事象→已然)
〇強制系:D[s]as:(まず強制接辞を付加し)これを新たなDで表す。(子音語幹)
 ・原形態:D[]u→可能態:D[]e[r]u、(事象→已然)
   ↘結果態:D[]ar[]u→受動態:D[]are[r]u。(結果事象→已然)
〇使役系:D[s]ase:(まず使役接辞を付加して)新たなDで表す。(母音語幹)
 ・原形態:D[r]u→可能態:D[r]e[r]u、(事象→已然)
   ↘結果態:D[r]ar[]u→受動態:D[r]are[r]u。(結果事象→已然)
★可能態接辞:e[r]u、は、自他交替、他自交替、可能発話など多機能ですが、さら
 に態動詞の已然形としての機能が内包されています。
・作例:
 生きる:事象叙述、→生きれる:体験叙述、→生きれた:体験述懐。
  ↘生きらる:結果事象、→生きられる:経験叙述、→生きられた:実績述懐。

3.[挿入音素]の制約:

 [挿入音素]は、単一音素で挟み込むのが原則です。

・子音語幹動詞には[a]、[i]の挿入音素を説明した。発話に際して、「未然・連用」
 に対する表現の予告標識音になります。
〇[i]te、[i]taの連用形接辞では、イ音便として[I]、[Q]、[N]、[¥]を挿入音素
 表記に定義した。

・母音語幹動詞には[r]、[s]、[y]、[k]を挿入音素として定義した。
 この形態の挿入音素は、動作意図や動作制御に対する明確な意味付けが含まれ
 ている。
 [r]:自律動作(動作主体自身が動作を律する:自動詞、他動詞とも)
 [s]:律他動作(他者が自律的動作をするように仕向ける)
 [y]:自他勧奨(主体、他者も動作推進するように仕向ける)
 [k]:誘導動作、形状叙述(他者意図を斟酌せずに結果へ誘導する。形状表出)
・特に[k]は、子音語幹動詞に対しても語末音を切り落して母音語末化してまで
 も挿入音素[k]を付加する。
 :だます:damas[]u/だまかす:dama[k]as[]u、
 :散らす:tiras[]u/散らかす:tira[k]as[]u/散らかる:tira[k]ar[]u 。
 (そのうち、電話詐欺で「だまかされる」ことを、「だまかる」などというかもしれ
 ない)

以上。

態文法:動詞形(未然/已然)と挿入音素

2017/04/12(水)

1.四動詞形の概念:(清瀬本:派生文法)
 派生文法では膠着語である日本語は動詞が活用するのではなく、接尾辞が連結
して派生するのだと見做す。
->自立語には「動詞/非動詞」の別あり、従属語には「接尾辞/助辞」の別あり。
->動詞には「動作動詞/形状動詞」の別があり、四動詞形「終止形・連体形・連用
  形・命令形」が構文上の形態種別と見做す。
  (学校文法の活用語尾概念は捨て、未然形、仮定形は連用形に包含する。)
->接尾辞には「名詞接尾辞:格接尾辞と繋辞/動詞接尾辞:文法接尾辞と派生接
  尾辞」の別がある。
-?>命令形は、子音語幹に-e-接尾辞が付き、母音語幹に-ro-接尾辞が付き、
  特定の動詞形:結果態の「なさる、いらっしゃる、おっしゃる」などは語尾(r)
  に-i-接尾辞が付いて「なさ(r=Ø)i、いらっしゃい、おっしゃい」となる。
  禁止の命令形は、-(r)una-接尾辞が子音、母音語幹に付く。
-?>前望態の否定を意味する-mai-接尾辞は、-(u)mai-と連結母音(u)を付
  けて、「話すまい:hanas-umai」、「食べまい:tabe-mai」を派生する。
-?>「書くと、すぐ分かった」OK、「書いたと、すぐ分かった」NGであり、
  「見ると、すぐ分かった」OK、「見たと、すぐ分かった」NGである。
  (文法的にNGの理由を十分に説明していない。自分の見聞き動作で分かった
   のか、他人の動作だと分かったのかという意味の違い?)
-?>別例で派生接尾辞と助辞を比べた箇所がある。
 ・「ここに残ろうと:(y)ooto-残るまいと:(u)maito-好きにするがよい」
  (両方とも派生接尾辞とみる)
 ・「泥棒は逃げよう:(y)oo-とした」(この「と」は引用の助辞であり、別構造)
<-
 
〇ここで、-?>の疑問に対する当方の考察を以下に記述する。
★命令形:全国の方言を推測すると、母音語幹でも「見れ、食べれ」形態がある?
 から、最適な[挿入音素:r]を付けた「書け:kak[rØ]e、食べれ:tabe[r]e/
 食べろ:tabe[r]o」が派生できるだろう。
〇つまり命令形一般式=D[r]e/o、を推奨できる。
 禁止命令形一般式=D[r]una、は、そのまま推奨できる。
★否定前望態は、「話さまい/話すまい」、「食べまい/食べるまい」のように、2つ
 以上の形態があるはずです。(浜松の「やらまいか精神」の言葉が思い浮ぶ)
・否定前望態の派生一般式=D[a]mai、の通常派生形態と、
・連体形との連結派生一般式=D[r]u・mai←D[r]u・[a]mai、の連体派生形態の
 二通りの派生方法を採用すべきだろう。
★清瀬本:「書くと:kak(r)uto」の-(r)utoは開放条件の派生接辞と定義あり。
 「書いたと:kak(i)ta・to」の-(i)tato:は何も定義なし。なぜ扱いが異なるのか。
〇「(r)uto」を派生接尾辞に含めるなら、完了態:(i)tato、前望態:(y)ootoも
 当然、派生接尾辞に含めるべきです。
・その反面、「と」を派生接尾辞に限定してしまい、共通形態である「引用の接続助
 辞:と」の機能を切り離すのは不利益が多いだろう。
・やはり、連体形の後続連結(連体形修飾)に対する文法則を働かせるほうが最善
 策でしょう。

 さて、四動詞形に絞り込むことには反論したい。学校文法の動詞活用には大き
な錯誤があるが、よい部分は汲み上げて残したい。

2.六動詞形と挿入音素:(「態の双対環」文法)

->当ブログの態文法では、学校文法にある「六動詞形:未然形・連用形・終止形・
  連体形・仮定形(已然形)・命令形」を一応の基礎にする。
★「六動詞形の並び順」に込められた「動作事象の生起局面の順」を感得できる
 から、並び順自体が大切な法則です。つまり、動詞のアスペクト感が明瞭です。
->江戸期(本居春庭?)に工夫があり、大局的な動作事象のアスペクトを目に見
 えるように企画して、「六動詞形の並び順」を規定したのだと推察する。
・自立的な語形を持たない「未然形、仮定形」だからと言って、連用形の部類に入
 れてしまうのは勿体ないです。

★もしも昔に戻れたら提起したい「未然形/已然形」の条件接辞がある。
 条件接辞に未然形:-aba、已然形:-ebaを 復活させ、
 否定の条件接辞に未然形:-naba、已然形:-nebaを 復活させたい。
・前提条件:D[r]aba→書かば:kak[]aba/食べらば:tabe[r]aba、(未然形)
・確定条件:D[r]eba→書けば:kak[]eba/食べれば:tabe[r]eba、(已然形)
・否定前提:D[a]naba→書かなば:kak[a]naba/食べなば:tabe[]naba、
・否定確定:D[a]neba→書かねば:kak[a]neba/食べねば:tabe[]neba、
〇未然形の挿入音素を[a]だと固定する必要はない。母音語頭の接辞に対して
 挿入音素は[r]になるのが通例です。(使役系接辞には挿入音素:[s]です)
・強制前提条件:D[s]as[]aba→:kak[]as[]aba/:tabe[s]as[]aba
・強制確定条件:D[s]as[]eba→:kak[]as[]eba/:tabe[s]as[]eba
・否定強制前提:D[s]as[a]naba→:kak[]as[a]naba/:tabe[s]as[a]naba
・否定強制確定:D[s]as[a]neba→:kak[]as[a]neba/:tabe[s]as[a]neba
・否定使役前提:D[s]ase[]naba→:kak[]ase[]naba/:tabe[s]ase[]naba
・否定使役確定:D[s]ase[]neba→:kak[]ase[]neba/:tabe[s]ase[]neba

★今、提起するのは、既然・已然形:-e[r]u(可能態)を定着すべしということ。
 已然形→可能態:D[r]e[r]u→書ける:kak[]eru/食べれる:tabe[r]eru 。
(なお、結果態:D[r]ar[]u→書かる:kak[]aru/食べらる:tabe[r]aru、
 の -ar-接辞は「動作結果が:ある、在る、有る」の意味であり、未然ではない)
〇文語文法では、D[r]e[r]]uの一般式:挿入音素の概念が不足していた。

・日本語の動詞は機能接辞を付ければ、派生変身して可能態動詞のように巣立っ
 てしまうのが当り前です。だから、未然形、已然形に自立形態がなくても意味
 機能に未然、已然があれば十分でしょう。
・また逆に、巣立ってしまった可能動詞に已然形・既然形の深層構造を感じとる
 感性も日本人にはまだ残っています。大事な感性です。
 (「a」音に未然、「e」音に已然・既然、の感覚を呼び起すのは、六動詞形の一覧表
  に慣れ親しんできたからなのか、下一段化に「e」音が果した深層構造が利いて
  いるのだろうか)

態文法:形状動詞の派生と挿入音素

2017/04/06(木)

1.形容詞と形状動詞:(清瀬本:派生文法)
 清瀬本では、日本語の形容詞を形状の叙述語・用言として使うので、形状動詞と
呼んでいる。
->文語では、(i)ku、(s)i、(i)ki、(i)kereなどの連結母音、連結子音があった。
  :高く/高し/高き/高けれ、(ク活用)
  :楽しく/楽し/楽しき/楽しけれ(シク活用)
->口語では、語幹がすべて母音語尾なので連結音素なしで接辞がつながる。
  :終止・連体形の形状動詞接尾辞:-i:非完了/-katta:完了/-karoo:前望
  :連用形形成の接尾辞:-ku:非完了順接/-kute:完了順接/-kereba:非
   完了条件/-kattara:完了条件/-ito:開放条件/-kutemo:譲歩、など
->形容詞を動詞化する形状動詞接尾辞は、打消し接辞-(a)na-iの-iや、希望
  接尾辞の-(i)ta-iの-iなどに必ず接尾して動詞化を果す。
<-
〇ここで、疑問に感じることがある。
 文語で、「高し:taka(s)i/高き:taka(k)i」のごとくに、形容詞母音語幹に連結
 子音(s)、(k)を配すると考えるべきだろう。なぜ、母音語尾に母音語頭の-i:接
 辞を配すると考察したのだろうか。派生文法則の通例から外れてしまう。
〇文語で「高し/高き」と記述し、口語で「高い」と(k)が音便化した記述になった
 のであろう。それなら、派生文法の理念に適合する。つまり「連結子音:(k)」を
 想定したほうが法則に合うはずだが。

2.『日本語構造伝達文法』の形容詞(今泉本)
★今泉喜一『日本語のしくみ(1) -日本語構造伝達文法 s-』:揺籃社:2015年
 12月24日発行 によると、
->形容詞の活用表:形容詞語幹例:高い:taka.k-/楽しい:tanosi.k-
  :高い:taka.k-Øi=i/高く:taka.k-u/高ければ:taka.k-ereba
  :楽しい:tanosi.k-Øi=i/楽しく:tanosi.k-u/楽しければ:tanosi.k-ereba
  :高かった:taka.k-a(r=[Q])ta/高かろう:taka.k-ar-ou
  (今泉本の音便記述法はもっと精密で厳格なので、簡略のため「双対環」文法で
   表記)
->形容詞は名詞、動詞からの派生によるところが多く、
  赤:aka.k-、眠い:nemu.k-などと「複合語の語幹表現のように」なっている。
<-

3.「態の双対環」文法の形状動詞と挿入音素
 当ブログの文法では、形状動詞においても挿入音素を用いることを規定する。
確かに形容詞は母音語幹が圧倒的に多いが、動詞化するために、-kiや-ku、
-katta、など、「k」音素付きの接尾辞が使われる。
〇機能接辞はそれ自身で固有の意味を有しているはずだが、「ki」「ku」「katta」
 には、なにかの意味を見出せるのだろうか。
 (文語時代も「k」そのものに意味を与えていたのだろうか)
->形状動詞化のための挿入音素[k]:
  形容詞語幹例:高い→taka-/楽しい→tanosi-
  :高い:taka[k=Øi]i/高かった:taka[k]a(r=[Q])ta
  /高かろう:taka[k]ar[]ou。
  :ない:[a]na[k=Øi]i/なかった:na[k]a(r=[Q])ta
  /なかろう:na[k]ar[]ou。
 もちろん、語幹として:taka.k-、na.k-、を採用しても用法記述に支障は起き
 ないが、統一的な動詞用法の一般式に馴染ますために、
★形状動詞派生一般式=【形状語幹・[挿入音素]】+機能接辞 と定義する。
 形状動詞語幹:Kとすると、
 K[k]u・na[k=Øi]i/K[k]ute/K[k=Øi]i/K[k=Øi]i-/K[k]ereba.
 例1:よ[k]unai/良[k]ute/良[k=Øi]i/良[k]ereba.
 例2:苦し[k=Øi]inara/苦し[k]ar[]oo[]tomo/苦し[k]a(r=[Q])ta.
 が一般式による派生(活用)表記です。
->「態の双対環」文法で、子音の[挿入音素]に採用したものは、
  [r]:自律動作を意味する動作接辞に前置させる。(自他動詞ともに適用)
  [s]:律他動作を意味する動作接辞に前置させる。(強制、使役に適用)
  [y]:自分他人ともに動作を促す接辞に前置させる。(前望、意向に適用)
  [k]:有情他者に対し忖度しない動作表現にするため接辞に前置させる。
  (例:寝[k]as[]u/騙す・騙[k]as[]u/笑わす・笑[k]as[]u/はぐる・はぐら
   す・はぐら[k]as[]u/散らす・散ら[k]as[]u/散ら[k]ar[]u、など結果状
   態のみを求める如きの動作)などがある。
  他に音便表記の[I][Q][N][¥]、母音の[a][i]の[挿入音素]を定義した。
->[y]は、自律[r]と律他[s]の両方を併せ持つような意図を表現できる。
  [k]は、逆に自律[r]、律他[s]ともに斟酌しないで結果状態を表現する。
->まさに形状動詞の[挿入音素]には[k]がぴったり適役だろう。
  [k]:形容詞の状態表現を動詞化する接辞に前置させる。(形状動詞に適用)
  古語、文語での「き、けり、」の意味は過去の事象を表現することだから、結果
  状態に対する表現に当てるには[k]音が適しているのだろう。
<-
 古来からの智恵が[k]音に詰っていると数年来感じていたが、今ようやく仮説を
説明できるようになった。

態文法:動詞派生と挿入音素の働き

2017/04/01(土)

1.動詞派生と「連結子音/連結母音」
 前回に述べたように、清瀬義三郎則府:『日本語文法体系新論―派生文法の原理
と動詞体系の歴史』:ひつじ書房 2013年12月刊行 で提起された派生文法は、
->動詞派生の法則:機能接辞が母音語頭の場合
  =動詞子音語幹+(母音語頭)機能接辞、
  =動詞母音語幹+「連結子音」・(母音語頭)機能接辞、
->動詞派生の法則:機能接辞が子音語頭の場合
  =動詞子音語幹+「連結母音」・(子音語頭)機能接辞、
  =動詞母音語幹+(子音語頭)機能接辞、 という連結組合せを想定する。
(語幹と語頭が子音・子音なら「連結母音」を挟み込み、語幹と語頭が母音・母音な
 ら「連結子音」を挟み込むという文法則を明示した。同時に語幹と語頭が子音・
 母音、または母音・子音なら「連結母音」や「連結子音」を除いて語幹と接辞が連
 結するという文法則を含む)<-
〇上例を要約すると、「連結子音」・(母音語頭)接辞、「連結母音」・(子音語頭)接辞、
 のように、機能接辞の母音・子音に従い「連結子音」・「連結母音」を付加するか、
 直接、子音語幹・母音語幹に接続するかが決まることを示している。

2.動詞派生と[挿入音素]
 一方、当ブログは、村山匡司:『日本語動詞 態文法を再生する』:ブイツーソリュ
ーション:2016/10/21刊行 を基にして、著者自身がさらに思考の進展を記
述するもので、
->動詞派生の法則:3項方程式の形式で一般化表記して、
  =動詞語幹・[挿入音素]+機能接辞、の一形式で把握できます。
->[挿入音素]は語幹と接辞の間にあり、語幹に寄り添い、機能接辞の語頭音素
  との反対調和を図ります。(接辞語頭が母音なら、挿入音素は[子音]、接辞語
  頭が子音なら、挿入音素は[母音]です)
->[挿入音素]は語幹に寄り添い、機能接辞との間で反対調和が不要であれば、
  [挿入音素]は発話されず、表記されず、直接的に語幹と接辞が連結します。
  (つまり、[挿入音素]は反対調和の目的で姿を表して発話・表記されるだけ。
  子音・母音の語幹の差を[挿入音素]で調和して、機能接辞に対応するのです)
<-
〇[挿入音素]は結果的に、派生文法で言う「連結子音」「連結母音」の概念を統合
 して、子音・母音語幹に共通に適用できる概念です。
・子音語幹、母音語幹を共通に:動詞語幹:Dとして表記して、例えば、四段活用、
 一段活用を共通一覧することができる。
〇動詞派生用法の一般式:
 D[a]nai、D[i]masu、D[r]u、D[r]u-、D[r]eba、D[r]e/o.
例:書k[a]ない、書k[i]ます、書k[]u、書k[]u-、書k[]eba、書k[]e。
例:見[]ない、見[]ます、見[r]u、見[r]u-、見[r]eba、見[r]o。
と、子音語幹・母音語幹:Dに対し共通化した記号表記ができる。

 では、前回の復習を兼ねて、音便用法の簡略表記に取り組んでみましょう。
昔の文語体では、「書きたり」、「読みたり」であったが、
現代の口語体では、「書いたり」、「読んだり」のように音便用法が現れる。
て形連用形:「書いて」「読んで」とか、た形連体形・完了形:「書いた」「読んだ」での
音便用法を簡単に表記するには、どうしたらよいだろうか。

例:まず、全用法を書き並べてみよう。(完了形:D[i]taの場合)
①母音語幹:→D[i]ta
  :考えた←考え[]ta←考え(0*[i])ta←考え[i]ta。
②子音語尾(s):→D[i]ta
  :話した←話(s+[i])ta←話s[i]ta。
★①②は通常通りの派生用法です。
③子音語尾(k/g):→D(k/g=[I])ta/da
  :書いた←書([i])ta←書(k=[i])ta←書k[i]ta。
  :泳いだ←泳([i])da←およ(g=[i])da←泳g[i]ta。
★これをイ音便という:簡略表記→[I]で示す。(一音素分のイ音)
④特例、一例のみ:行(k)の場合:「行[I]た」ではなく、
  :行った←行([Q])た←行(k=[Q])ta←行k[i]ta。
★これを促音便という:簡略表記→[Q]で示す。(一音素分の詰った声、促音)
⑤子音語尾(t/r/w):→D(t/r/w=[Q])ta
  :立った←立([Q])た←立(t=[Q])ta←立t[i]ta。
  :止った←とま([Q])た←とま(r=[Q])ta←とまr[i]ta。
  :言った←言([Q])た←言(w=[Q])た←言w[i]ta。
★これを促音便という:簡略表記→[Q]で示す。(一音素分の詰った声、促音)
⑥子音語尾(b/m/n):→D(b/m/n=[N])ta/da
  :結んだ←むす([N])だ←むす(b=[N])da←むすb[i]ta。
  :読んだ←よ([N])だ←よ(m=[N])da←読m[i])ta。
  :死んだ←死([N])だ←死(n=[N])da←死n[i]ta。
★これを撥音便という:簡略表記→[N]で示す。(一音素分のn鼻音、撥音)

 以上の①~⑥が、た/だ形:[i]ta/[i]da、て/で形:[i]te/[i]de、用法での
音便変化形です。
〇一歩進めて、この[i]系音便形態を簡単な共通一般式で表記するなら、
★D[¥]ta/daのように、[¥]一文字の[挿入音素]で表現すると定義しておくと
 便利かもしれない。これで①~⑥形態をすべて代表的に表現できるから。

〇いくぶん我田引水のような考察を述べると、
 動詞派生一般式=【動詞語幹・[挿入音素]】+機能接辞、
 と敢えて「語幹と挿入音素」を寄り添うものと考えるのは、偶然ではない。
・連結に際してこの2つが調和発声するし、相互連声して音便化もある。
 (上例①~⑥に(語尾k/g/t/r/b/m/・・=[I/Q/N])で示したものが、
 語幹と挿入音素の連結・音便化の姿形です)
・機能接辞は「接辞項」として正確に(子音・母音語幹に左右されず)記憶される、
 のが望ましい。
 (もっとも、「語幹+接辞」で派生できるケースが半分あり、接辞が語幹側に調和
 融合してしまう。旧来の文法では接辞を2種類:「接辞」と「連結音素付き接辞」:
 を割り当て続けている)
 (旧来文法の例1:読ませる↘読ま+せる↘読m・a+seru:←接辞の泣き別れ)
 (旧来文法の例2:考えさせる↘考え+させる↘考え+s・aseru:←連結音素が
 混入した接辞)
(本当の使役接辞は、「あせる:as・e[r]u」:一つの形態が意味を担っています。
 本来、D[s]ase[r]uの形式で例1、例2ともに派生されるもの)

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