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態文法:哲学でする動詞活用2

2018/07/31(火)
 参考表:表:動詞活用形の概念哲学

2.動詞活用に必要な哲学、論理とは:
 当家の態文法では、動詞派生(活用)を一般形式で以下のように表現する。
〇動詞派生=動詞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]統語
 接辞。
(最短:動詞語幹[挿入音素]統語接辞の形態で、通常中間に幾つかの[挿入音素]
 接辞語幹が連結して意味を付加する)
〇一般型式で動詞活用、自他交替派生、態派生などを区別なく表記できる。
→古語時代から続いている四段活用と上下一段活用を表記するのに、一般型式
 を使えば一行で表せる。
★四段・一段活用の一般形式:(動詞語幹:D←子音末、母音末の両方表現)
 D[a/・]-,D[i/・]-,D[・/r]u,D[・/r]u-,D[・/r]e-,D[・/r]e/o.
<一方、国語文法では、四段と一段を別々に型式化して説明する。
・四段活用の型式を→母音交替型式と呼ぶ。
 (動詞子音語幹に「-a,-i,-u,-e」母音を交替付加して活用する)
・上下一段活用の型式を→接辞添加型式と呼ぶ。
 (動詞母音語幹に「-,-,[r]u,[r]e」のように接辞[r]を添加して終止形以降
 を派生する)
★国語文法のような場当り的な把握方法では、概念哲学の論理を見出せない>

〇態文法での一般形式表記により、
→[挿入音素]の配列を眺めてみると、哲学論理の痕跡が見えてくる。
・四段・一段活用の一般形式から、[挿入音素]に注目すると、
 [挿入音素]の並び方→[a/・],[i/・]←動作、事象→[・/r],[・/r],
 [・/r],[・/r].
〇未然形、連用形→母音交替(a,i)と無音(・,・):母音語幹の音素に任す。
 (母音添加して動作意味の外延化を果す。母音語幹はそれ自身で動作を示す)
〇終止形~命令形→無音(・,・):語幹に任す、動作事象化の「r」接辞を添加。
 (子音語幹はそれ自身で事象化が可能、母音語幹は「r」、「s」接辞で事象化する)
→つまり、四段動詞は語幹自身が事象・出来事の表現向きの動詞であり、動作の
 表現には母音を選んで[挿入音素]とする。
 一段動詞は語幹自身が動作表現向きの動詞であり、事象・出来事の表現には
 「r」、「s」接辞を添加する。
 という概念哲学が古語時代から続いてるのだ。
→さらにつまり、活用表の未然・連用は動作表現、終止形~命令形は事象・出来事
 としての描写を優先する形式である。と説明すると哲学論理が生きてくる。

3.古語二段活用の試行錯誤:
 次に古語時代の上下二段活用を哲学するため、当家態文法で一般形式を表記し
よう。(動詞例に、落つ、投ぐを思い浮べながら考察してみよう)
→二段活用の一般形式:動詞語幹:Dが子音末ながら、四段活用になれない。
 D[i/e]-,D[i/e]-, D[・]u, D[・]u[r]u-,D[・]u[r]e-,D[i/e]yo.
 ([挿入音素]→便宜的に[i/e]で上/下一段活用の振り分けを表現した)
〇未然・連用は、落ち:ot[i]、投げ:nag[e]、固定の母音添加で動作を外延表現し
 (ot[a],nag[a],nag[i]の母音添加では動作意味が湧かない)
〇古語時代は基本形(終止形)を変形したくなかったらしい。
 しかし、連体形・已然形は後続する詞辞を支えるために事象化・内包化の形態に
 整える必要があるから、基本形に[r]を添加し→D[・]u[r]u-,D[・]u[r]e-を
 生み出した。
〇つまり、二段活用動詞の基本形:D[・]uは、それ自身が活用に不向きの形態で
 あり、動作表現:外延化に母音添加するし、事象表現:内包化にも基本形+[r]u
 を無理やり接辞添加する方法をとったのだ。概念哲学の深層論理が働いてる。
→連体・已然を事象化・内包化形態にすべきだという論理が古語時代から働いて
 たことがすばらしい。
 (oteba→otureba、nageba→nagureba:比較すれば事象化すべきだという
 哲学論理が判るはず)
★古語時代の二段活用、変格活用などでは基本形を変えずに、前段(未然連用)を
 母音交替、後段(連体已然)を[r]接辞添加するという混合形式の活用形であっ
 た。
→日本語動詞活用の哲学論理は、古代から単純明解だった。人称や単複などの
 要素に拘らず、動作表現と事象表現を大きな区分とし活用形に合体させた。
 さらに、関連動作動詞の造語にも同じ哲学論理が応用でき、自他交替には動作
 表現の方法:語幹と接辞を直結(外延派生)を採用し、態の派生には事象表現の
 方法:語幹[r]態接辞の連結(内包派生)を採用した。
 (使役系の態派生には動作事象を[s]接辞で内包化する。[s]が顕在するのは、
 母音語幹動詞が使役系に派生するときで、tabe[s]as[]u,ko[s]as[]e[r]u
 など例示できる)
〇動作派生(外延派生)と事象派生(内包派生)による「新動詞の造語生成の区分」
 の視点は、最近の思い付きなので十分な検証ができていない。
→たたきあふ:tatak[i]0[+]afu複合動詞なのか、
 たたかう:tatak[]afu内包派生の造語なのか。 古語時代でも外延/内包の
 扱いに揺らぎがあったであろうが、多くは順当な論理判断がなされてきた。
 だから、現代でも哲学の試行錯誤をして論理判断を高めていくべきだろう。
 思考停止で踏み外してはいけないだろう。

4.現代の動詞活用論理:
 古語時代から順当に継承してきた動詞活用哲学の形態は、参考表の下段に示す
ものである。再掲:表:動詞活用形の概念哲学
★「活用の流れ」が2本あり。国語文法では指摘なし。しかし、継承すべきこと。
①当該動詞自身の外延/内包による活用形→
 (未然・連用:動作外延/終止・連体・已然・仮定・命令:事象内包)
②分岐動詞(関連動詞へ)の外延/内包外延による態派生→
 (自他交替、関連動詞:動作外延/態動詞:内包・事象の外延)
古語時代は、子音語幹動詞が多いものの、自動詞・他動詞の分離が未完状態であ
る動詞も多かった。 そのため、未完状態の基本動詞を部分的に:未然・連用の動
作外延形態だけで(自他変換)活用することもあったはずだ。
(『岩波古語辞典』:大野晋他編では動詞見出し語を終止形でなく連用形の形態で
記載した。その意図は、文献上の記述例や複合語生成例などが連用形で残って
いる事実を精査しての新機軸だと明記あり)
→現代では、自他交替が完了した独立動詞(母音語幹)が十分に揃ってきたし、
 態動詞も揃っているので、②派生の論理が目立たなくなっている。
 (しかし、外延/内包のどちらで活用するのかという認識は、動詞の真の意味を
 解釈するのに重要なことだ)
〇当家態文法にしても活用哲学には最近の気づきである。
 思考を深めていこう。

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