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態文法:哲学でする動詞活用7

2018/09/23(日)

 前回、動作の「律仕方」区分に新たに「受律」を定義し追加した。
「受律動作」とは、「イチゴが売っている」のように、対物他動詞の動作を受ける状
態の対象物を文の主格にして描写することを言う。
(「農家の門前でイチゴを売っている」では、自律動作の対象物にイチゴが配役さ
れてる)
→当態文法は、文法再生を目指して独特な視点で態動詞派生を考察しているだけ
 でなく、正確に態動詞を活用するための法則を提起したいと考えている。
・独特な法則の一つが、「動作の律仕方」法則である。
<★当態文法の「動作律仕方」定義を再掲すると、(前回の「受律」を追加した)
・能動系→自律(自他共に:対物、対人に関わる)→自らの動作意図で律する。
・強制系→律他(対人他動詞になる)→対他に指示し対他の自律動作を律する。
・使役系→律他互律(対人他動詞)→律他し、完遂に必要なら手助けする。
・可能態→互律(人・物・事の相互律)→完遂に向け相互尽力する。
 「已然」連用形も互律が適用可能。
・結果態→果律(結果事象が生ずる)→動作結果、結果物が律する。
・受動態→果互律(結果事象が関与する人・物を律する)→動作主:実績、動作習慣
 、客体:受け身、対象物:受け身、自発、習慣、第三者発話:敬語。
が基本定義である。
・使役受動態には律他互律果互律=使役果互律として複合の律形態で解釈する。
★なお、語形態として態構造を作らないが、対物他動詞の正然・連用形による動
 作完了相、進行相の表現は、確かに「簡略的な受動(受け動作)」を想起させる。
・対象物をして構文の主格に配置させて、「イチゴが売っている」、「字が書いてあ
 る」、「付箋が貼ってある」、「看板が立ててある」などの律仕方を「受律動作」と
 定義する。(対物他動詞の対物主格が「受ける連用形完了相に限定した動作」)
(一方、受動態は果互律動作→動作結果が対物に如何に関与・影響するかを述べ
る視点で描写する)
・もしも「イチゴが売れて、」「字が書けて、」「付箋が貼れた」「看板が立てれて、」
 の已然・連用形ならば「互律動作」であり、動作主と対象物の相互関係が濃密に
 顕在する描写心理が働くはずで、動作完遂の顛末を想起し描写を期待する。
★次に、今回は「無律」動作について追記する。(強制態を対人他動詞へ転換)
・「無律」については、すでに当ブログで古語「ク語法」の考察記事などにより20回
 以上の回数で取り上げている。
・「だます」、「だまかす」、「だまくらかす」:「だまくらかす」も3回記事にしており
 、少しづつ考察が深まってる。>

10.「無律動作」とは
 古語辞典では「ク語法」を動作概念の名詞化・抽象化の機能で説明する。
「無律」、「無律動作」に使われるとは明確に説明してない。
・語例:曰く:iw[]ak[]u→言うところ、言わんとすること、
 望まく:nozom[]ak[」u→望むこと、望むらく:nozom[]u[r]ak[]u(誤用?)
 すべからく:subekar[]ak[]u→するべきであること、
など、多くは動作名詞化の意味合いが強い使用法であったが、
・遊ばかす:asob[]ak[]as[]u→「若君を遊ばかし奉り、」のように、意図的に
 「遊ばす:律他動作(若君に指示・命令し、若君の自律で遊ばす)」を使わずに、
 「遊ばかす:対人他動詞・自律動作(若君が何でも遊べるように直接に配慮いた
 しました)」と表現した例が記載されている。
(強制態や使役態が内包する律他性:指示命令と服従自律の二重構造、を回避し
 て、単純な対人他動詞化にしたい、という細やかな配慮意図が古語の時代から
 存在していたのだ)
 
→★当態文法では、ク語法の接辞:ak、を動作概念の名詞化、抽象化する機能と
 見なすが、同時に動作律仕方も「無律化」するものだと見なす。
(この接辞を単に、~すること、~するところ、の意味付けで終らしてはもったいな
い)
・近世には、拡大抽象化や無律化への応用が広がり新造語が増えてきた。
例:散る→散らかる、散らかす、 たぶる→たぶらかす、 ずる→ずらかる、
  やる→やらかす、 あまゆ→あまやかす、 おびゆ→おびやかす、
  (やる:動作目的を理解し合ってる、やらかす:動作内容が勝手なこと、
   甘えさす、怯えさす:程度を相手自律に放任?、甘やかす、脅かす:程度を主体
   側の自律で決める)
  だます→だまかす→だまくらかす、(この派生の列を次項で解説する)

→〇「だまくらかす」を解き明かす。
・だます:damas[]u:四段他・あざむく(damar[]u黙ると同根:真実を黙す)
 世間の解釈として、dam[]as[]u:四段他・真実を隠して対他の自律・誤解釈
 を誘う動作と判じられた。 特にだまされた人は、自律誤解釈が原因で被害を
 受けたと思いたくないから、誤解釈を無律(動作主の自律へ戻す)化しようと、
・だまかす:dam[]ak[]as[]u:四段他・虚偽を並べて惑わす。(自律・対他)
 だまかされたのなら、自分の誤判断ではなかった、うそつきが悪者だ。
・だまくらかす:dam[]ak[]u[r]ak[]as[]u:四段他・虚偽を五万と並べ立てて
 対他の判断を惑わせる。(だまく?る:嘘で塗り固める、だまくらく:うそ八百で
 周囲が見えない状況) 少々大げさな詐欺的主体の自律・対人他動詞。

→★「おれおれ詐欺」の撃退に役立てるには
〇だます、だまかす、だまくらかす、のどれを取っても、「うそ、虚偽、」が八百、五
 万と並べ立てられるはずだから、「虚偽の包囲網」に囲まれないように、何度も
 何度も最初の「うそ、虚偽」に戻って「状況を質問し直す、くり返し問いただす」
 ようにして、あやふやな妥協の納得や、先に進むことをしない、これが大事。

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