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態文法:新しい動詞活用表の練習要領

2018/10/13(土)

 前回の[挿入音素]の6種類を見て、どのように思われますか。
「小難しいことを言ってるわりに、意外に少ないんだな」と感じられたのでは?
(このうち、当態文法が独自に追加提案する挿入音素が[・/k]です)

 さて、学校文法で習う『動詞活用形』の並びを基本枠組にして練習をはじめます
が、ローマ字つづりを交えた[挿入音素]一般形式の体系で表記します。
動詞語幹:Dで一般化すると、五段活用、一段活用を両方同時に把握できます。
次項は最新提案の動詞活用形であり、すべてを然相:(未然、已然だけでなく)で
考察したものです。

     7.提案:最新の動詞活用形([挿入音素]採用)
・未然:打消、打消意向勧奨:D[a/・](na[・/k0]i、z[]u、mai)
      →書かない、食べない、 (ない:イ音便で[k]無音)
      →書かず、食べず、書かまい、食べまい、
 将然:意向勧奨:D[・/y]ou→書こう、食べよう、
・正然:連用:D[i/・](Ø、te、)→書き、食べ、書いて、食べて(イ音便でk無音)
・事然:終止・連体:D[・/r]u→書く、食べる、(現代口語では、終止連体同形態)
  奈良平安時代の二段活用:終止:D[・]u、連体:D[・]u[r]u←終止[r]u、
  (二段活用動詞の終止形:落つ、投ぐは、直接已然へつなげない→おてば、なげ
  ば、ではダメ。 落つ・る、投ぐ・るとなれば立派に事象然で、已然につながる)
・已然:連用・仮定:D[・/r]e(Ø、[i/・]te、[+]ba、)→書け、書けて、書けば、
     食べれ、食べれて、食べれば、([+]:助詞・ばと複合化でつながる)
・已然:命令:D[・/r]e【yo】→書け【よ】、 (【 】内は発音なし)
     命令:D[・/r]【ey】o→食べ【れよ】ろ、(二段活用の命令は連用:食べよ)
〇江戸期から『動詞活用形』を、未然、已然などの然相(動作相:アスペクト)で捉
 えていますが、部分的で一貫しないものでしたが、それを修正しました。

★当態文法では動詞活用形の全体を然相:動作相で捉えるべきだと上記のように
 提案します。
・「文章の切れ続き」の動詞形態に注目するのではなく、動作状態の未然、進行、事
 象、完遂、を陳述・描写する派生形態を区分するものと規定します。
・国語文法では、『動詞活用形』と『助動詞活用形』を基に動詞活用を説明するが、
 自他交替の造語や態派生の仕組との関連性などを詳細には説明しない。
・当態文法では、活用形の全体を然相の集合体と規定し利点を得ます。

     8.提案の動詞活用形表の然相(動作進捗状況相:アスペクト)とは
      動詞が意味する動作状態を実行するとき、その進行度、実行程度を
      初めから完遂までを言い表す活用形態を定義したもの。
     〇活用形表の前半と後半では然相の意味合いに違いがあります。
     ・前半:未然:いまだ然らず、・将然:これより然る、・正然:今まさに然る。
     ・後半:事然:事象・出来事が/を然る、 ・已然:事象完遂をすでに然る。
      (前半は動作そのものを然る・する、後半は動作事象、出来事を然る)
     ★自他交替の派生は、前半:動作を然る範疇で意味を探る。
      ただし、古語の動詞は子音語幹が多く、母音語頭の接辞に対して[挿入
      音素]の必要も少なかったろう。
     ★態派生は後半:生じた事象に如何に態応するかの表現が「態派生」だか
      ら、事然形態に連結するのが原則である。
     〇つまり、事然:D[・/r]、またはD[・/s]、に態の接辞を連結する。
      国語学の論理:「態接辞は『未然形』につなぐ」は全く筋が通らない。

     9.正然・連用形と已然・連用形の存在復活を目指す
      提案の動詞活用形表で重要な点が、已然の功績復活です。
     ・正然・連用形、事然・連体形、已然・連用形は、3つの連続構文生成形
      態と位置づける。(通常、已然連用形を全く指摘しないことが多い)
     〇正然/已然・連用形は常に並行して派生できるはずです。
      正然連用:D[i/・]te / 已然連用:D[・/r]e[]te、
      書いて/書けて、食べて/食べれて、読んで/読めて、渡して/渡せて
      (自他交替も):開いて/開けて、立って/立てて、割って/割れて、
      砕いて/砕けて、など、動作着手:正然/完遂:已然の対向性で区分。
     〇古語時代には、已然・連用形が大活躍してしまい?二段活用の時代を
      長引かせてしまったのかもしれない。
     ・二段活用の事然・連体形は事然・終止形に[r]uを追加して事象確実化
      した。(この知恵は苦し紛れとして、法則にならなかった?)
     ・もしも、已然・連用:D[・/r]eに直接[r]uを追加して事象化する知恵
      が当時に働いてたら、可能態動詞:D[・/r]e[r]uが平安時代に現れ
      てただろう。(ら抜き言葉は平安時代に勝名のりを受けれた?はず)
     ★現在でも、任して/任せて、果して/果せて、輝かして/輝かせて、
      なびかして/なびかせて、と、正然/已然の連用形態は併存している
      のです。
     ・正然:動作の取っかかり、已然:動作の完遂(成就を目指す、仮定する)
      の動作相を表現する機能だから、併存するのが当り前なのです。
     (已然連用が可能態・使役態の意味を感じさせるのは、どちらも態接辞
      として已然接辞:eを含む派生法だからです)
     ★動詞活用形表の概念は、全体で動作相:アスペクトを表現する構成な
      のだと解釈するほうが言語実態に合致する利点がある。
     ・然相視点で見れば、命令形を已然に含めるのも実態に合致する。
      二段活用では正然連用で「食べよ、見よ」の動作取りかかりを命じた。
      一段活用では已然命令で「食べろ、見ろ」と動作完遂を命じる形態で
      あり、四段活用の命令形と然相が一致したことになる。
 (正然と已然の深層の意味については後述する)

〇追記:2018/11/06(火)
 動詞述語としての活用構造は階層的になっており、大まかに区分すると、
★動詞述語の構造=〔態・ヴォイス〕+〔然相・アスペクト〕+〔時制・テンス〕
 +〔丁寧さ〕+〔言表事態モダリティ〕+〔言表態度モダリティ〕
 のような階層順序で派生する。
〇動詞活用の基本枠組は〔然相・アスペクト〕の基礎的要点を含んでおり、7項に
 最新提案した然相表現が今後の基本枠組にふさわしい。

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