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態文法:『動詞活用形』の概念を更新

2018/10/22(月)

 前回は最新の動詞活用形を提起したが、基本枠組みには学校文法と同様の
未然・連用・終止・・・の並び順を踏襲している。 古語時代から継続して日本語の
動詞活用の核であると思うからです。(動作相、事象相ともに揃ってる)
〇江戸期に成文化した基本枠組には、「かな単位:音節単位」の解析による限界が
 残り、現代国語学も「かな単位」解釈を続けるので限界を越えられない。
・当態文法では、「ローマ字つづり:音素単位」の解析により、正確な語幹、正確な
 [挿入音素]、正確な接辞語幹を切り出して、古語時代を含めた動詞活用の法則
 を哲学(帰納・演繹、外延・内包、二分・合体)してるところです。

     10.動詞の活用とは:その2
      動詞活用とは、助動詞(接辞)を連結させて意味を派生させること。
     ①動詞派生=動詞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹・・・
     ②助動詞派生=(動詞語幹に付属する)[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]
      接辞語幹・・・と連結(最後の接辞は文法的統語接辞や接続助詞が付く)
     〇つまり、動詞も助動詞も同じ派生論理に従う構造だから、意味の連結
      だけに注目すればよい。

★動詞活用形の『基本枠組み』の位置づけについて、江戸期以降の国語学では、
 その枠組から動詞派生のすべてが始まると見做す扱いである。
  (上記、〇つまり、動詞も助動詞も同じ派生論理に従う構造だから、意味の連
   結だけに注目すればよい)
・基本枠組が動作相・事象相を網羅しているから、始点根源とみる視点に異存は
 ないが、然相・動作相・事象相の相互関連に対する考察が不足しており、考察の
 成果も少ない。
〇成果の実例:大野晋『岩波古語辞典』1974年12月第一刷、1990年2月補訂版、
①見出し語:(終止形でなく)連用形とした。:古文例に記録が多く残る形態であ
 り、(已然連用形でも記録に残る)現代の連用形とも共通するから利便性あり。
 (また、二段活用での終止・連体の異形態の影響がない)
②ク語法(辞書凡例):奈良時代の語法で、いわく、おそらく、などの『未然形』に
 『く』接続法を再考して、『連体形』に「あく:~トコロ:名詞」の連結と見立てた。
 (「あ」を「あく」に取り戻す考察はすばらしいが、「あく」を前置し「あく・がる」
 で「あこがれ」の語源と推定するのは無理・錯誤だろう。あくまで動詞に後続し
 ての動名詞化・抽象化する概念接辞だろう)
③残念ながら、態の接辞も『未然形』に接続するのでなく、終止形の事象相に連結
 するのだという気づきには至らなかった。
 (成果も不成果も指摘したが、音素解析に詳しい利発な大学者にも目に届かな
 いトコロがあった)

     11.動詞の活用とは:その2続
      動詞の『活用基本枠組』を日本語教育の場では如何に教えるのか。
     ・日本語母語の生徒と外語の生徒に同時に『未然、連用、終止、、、』を
      教えるわけにいかない、(と自己規制しているかもしれない)
     ・動詞と助動詞の連結構造を説明しないで、『未然、連用、終止、、、』
      を基本文型に埋め込んだ例文で動詞活用を実践的に教える、
     -これでは、基本が抜け落ちるところがあり、母語者:日本人にも、
      外語者:外国語者にとっても非効率な学習法である。
     -『活用語尾』が「あ、い、う、え」並びであることを教えても意味がない。
     〇動詞の活用で描写すべき基本的必須の記述要素は、
     ・動作状態を描写する法則:動作相・アスペクト
     ・動作による出来事・事象を描写する法則:事象相・アスペクト
     ・動作事象に関与する登場人・物が如何に態応するか、つまり事態を
      描写する法則:事態相・ヴォイス、 の3つである。
     〇『活用基本枠組』は、動作相と事象相のアスペクト:然相を並べたもの
      であり、事態相を含まない。 動詞の動作描写と事象描写が基本です。
     (事象に態応するのが事態相なので、態活用では最初に態派生してから
      次に『活用基本枠組』で活用する順序です)
     ★最良の授業法は、音素表記を交えて連用形を多用した形態で、
     ・未然:打消:D[a/・]na[k0]i[+]de:書かないで、食べないで、
     ・将然:意向勧奨:D[・/y]ou[+]to:書こうと、食べようと、
     ・正然:連用:D[i/・]te:書いて、食べて、(イ音便も別に説明)
     ・事然:終止:D[・/r]u:書く、食べる、
     ・事然:連体:D[・/r]u[+]zikan:書く時間、食べる時間、
     ・已然:連用:D[・/r]e[i/・]te:書けて、食べれて、
     ・已然:命令:D[・/r]e【yo】!/【ey】o!:書け!/食べろ!、
     のように膠着語の特徴を明確に仕掛けるのがよいのではないか。
     ★この「基本枠組」なら、日本語母語者も外語者も日本語教師も
      国語学者も新しい視点で動詞活用を見直せる手掛りになる。

 前回の復習に留まってしまったが、古来からの動詞活用枠組を活かすも殺すも
現代人の判断にかかってる。 動詞の役割を理解するうえで、動作相、事象相、事
態相の3つを関連させて応用操作できるようになってほしいと提起します。
次回に事態相である態派生について練習したい。

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