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態文法:動詞古語は死語ではない

2018/11/20(火)
     
 1つの原動詞から機能接辞を連結して自動詞から他動詞を派生したり、逆に
他動詞を自動詞に転換したりすることを自他交替と言います。
・自動詞と他動詞が接辞を介して「対」構成になることを「有対」自他動詞と呼ぶ。
 「無対」動詞や「両用」動詞もあるが、日本語は「有対」が多い動詞構成になってい
 ます。
     
     22.自他交替と「態の双対環」
     〇「有対」化する機能接辞を基本概念に戻って復習しよう。
★動詞の造語派生の方法を示す概念図をご覧いただくと、
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 図では、態にも併用できる機能接辞の意味と対向関係を明示し、最下段には派
生後の動詞語幹の変化を区分けしました。
・現代口語で定着した姿で上一段、下一段活用(母音語幹)を見ると、派生後の動詞語
 幹では、已然連用:e[r]uが多くなり、正然連用:i[r]uは少ないことが一目瞭然
 です。
例:落つ⑨の自他交替形式=落ちる‐落す、立つ③交替形式=立つ‐立てる、砕く④
 交替形式=砕く‐砕ける、見る⑪交替形式=見る‐見せる、離す⑥交替形式=離す‐
 離れる、などを当てはめて見ることができます。
〇自他交替の接辞組み合せは①~⑫(省略⑫)まであり、
 自動詞化の接辞には、r、ar、i[r]u、e[r]u、r‐e[r]u、
 他動詞化の接辞には、s、as、os、e[r]u、s‐e[r]u、が用いられる。
・交替実例では、②形式:結果:ar/已然・完遂・可能:e[r]uの対向形式が
 一番多い。
-国語学、学校文法では、自他交替の概念図を教えていないので動詞派生、
 動詞活用に詳しい説明をしてない状態です。
     
     23.原動詞が古語?ならば、死語?ですか
     〇なぜ、已然連用(可能・完遂)接辞:e[r]u、は自動詞化と他動詞化と両方
      の機能持つのか?(後述:重要な共通意味から交替現象が必然に起きる)
     〇なぜか、②形式の結果:arと已然・完遂・可能:e[r]u、交替型の派生例が
      一番多いのに、インターネット上の問答例:求める‐求まる、の「求まる」
      に対する認識度が世間では想像以上に低いのです。
      (後述:結果と完遂の意味は近いが交替がある)
     〇また、「求まる」を判っても、解釈が問題。 自動詞だから、あたかも
      「解答が(自発で閃いたように)求まる」と気楽に解釈する方もいる。
     ★だが本来は、「主体が懸命に求む動作をした結果により、解答が受身結
      果として(目の前に)ある」という意味なのです。
     ・自他交替は態の交替でもあり、「態の双対環」で解釈できることもある。
     例:求む-求める-求まる-求まれる、たすく-助ける-助かる-助かれる
      抜く-抜ける-抜かる-抜かれる、休む-休める-休まる-休まれる、
      並ぶ-並べる-並ばる-並ばれる、つかむ-つかめる-つかまる-つかま
      れる、など、暗唱する修練が行われる時代はいつか来るでしょうか。
     (「抜けるな!」は脱退ダメ!、「抜かるな!」は受身的凡失がダメ!を喚起)
     ★当態文法で文語体の結果:ar、強制:as、可能:e[r]uを含めた「態の三系
      四態」を提唱する理由は日本語の動詞体系にこれらの接辞が深く浸透し
      ている構造を理解し、意味を感得することが必須だと思うからです。
      
-インターネットで「求まる」を検索すると、質問・応答が上記のように相当数あ
 るのが判った。
 質問者が通常使いの「求める」から原動詞「求む」を思い出せず、次の自動詞・結
 果態:「求まる」に辿り着けない現状は、「求む」が死語になっているということ
 なのか。 「態の双対環」練習の必要性を痛感する。
(つづく:後述分)

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