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2019/12/13

述語形式と[挿入音素]8

述語形式と[挿入音素]8
2019/12/13(金)
 述語用語として未然形の呼び方を今後、打消形または否定形と
するほうがよいと提言したい。(仮説1と3を補足的に説明する)
古語辞典から未然形につながる助動詞・接辞を書き抜くと次のよ
うになる。(表記を新文法による[挿入音素]付きで示した)
〇古語時代から未然形接続すると誤解される接辞グループ:
・態接辞:-ar-,-as-,-as[]e-,-ar[]e-,-ay-,-as[i]m-,-ak-,
・否定接辞:-na[k0]i,-zi-,-zu-,-zar[k0]i,-nu-,
・推量勧奨接辞:-m[]u-,-m[]as[i]-,-m[]as[]e-,-m[a]+hosi[k]i-,
 
〇現代では、3つのグループのうち、否定形だけが未然である。
・否定接辞:-na[k0]i,-zu-,-nu-,が残り、D[a/-](否定接辞)の形式で
 未然形[a/-]接続する。
 
→推量勧奨接辞:-m-を核にする接辞は、古語時代では未然形[a/-]
 m[]u,(kak[a]mu,mi[-]mu,tabe[-]mu,)形式だったが、いつしか接辞
 が積極性のある-ah-(合う、やり合う、意図に合う)に変化した。
 将然形[-/y]ah[]u,(kak[-/y]ah,mi[-/y]ah,tabe[-/y]ah,)から、現代口語
 では、将然形[-/y]ou,(kak[-]ou,mi[y]ou,tabe[y]ou,)に変化している。
(将然接辞:-ou-としたのは-o[]u-の意味で動詞統語接辞-u-を最後
 に付けるほうが文法的だからです)
→態接辞:-ar-,-as-,-e-,-ay-,-ak-,の形態素で古語時代から使われて
 きた。D[-/r](能動系態接辞)、D[-/s](使役系態接辞)の形式で古代
 人も活用させていたのだろう。江戸期以降の解釈が「かな解釈」
 の弱点にはまり込んでしまった。(未然形連結ではないのだ)
・-ay-は古語でD[-/r]ay[]u「ゆ/らゆ」接辞に見立てられたが、
 かな文字以後には消えてしまった。可能接辞には已然形D[-/r]e-
 の-e-(動作完遂)が江戸期以降に広まったからです。
 つまり、已然形D[-/r]e-が、已然連用形からようやく脱皮して、
 直接D[-/r]e[r]u→独立可能動詞化へ大変化できたからです。
・-ak-は外に向かう態機能を封鎖し、動作概念の外延化を助ける
 接辞で特定の動詞で慣用語句を作る。(古くはク語法と呼ぶ)
 iw[]ak-,negaw[]ak-,obiy[]ak[]as-,tir[]ak[]ar-,zur[]ak[]ar-,yar[]ak[]as-,
 動詞語幹の直後につながるのは態封じ優先の原理による。
 
〇態封じを具体的に説明する。
・obie[r]u,obiy[]u,は自動詞で自律動作である。obie[s]as[]u,obiy[]
 as[]u,は主体・強制、客体・服従自律動作を意味する。
 主体が客体のおびえ自律動作の程度を制限できないことを回避
 したい、その回避意図を表現するのに態封じが有効です。
 obiy[]ak-:おびえること、と概念化し自律を無律にしたうえで、
 obiy[]ak[]as-:おびやかす、単純他動詞化し客体の自律動作の余
 地を与えない意味に仕立てた単語に変身させるのです。
(古語時代から相手の動きを忖度した先手必勝の動詞運用をして
 いたのです。残念ながら、現代の国語文法は-ak-接辞を理解す
 るレベルに達していない)
 
〇[挿入音素]の意味するところは、
・[挿入音素]=[a/-]、[i/-]、[-/r]、[-/s]、[-/y]、[-/k]、のうち、
 [a/-]は否定用に限定するほうが現代口語に適している。
・[i/-]([e/-])は正然、已然の動作進行・完遂の表現で動きの描写
 に使う。母音末語幹は語幹自身が動きを表現できる。
・[-/r]、[-/s]、[-/y]、[-/k]:連結子音は母音末語幹動詞の動きを止め
 て事象概念・行為概念の描写に切り替える。一方、子音末語幹
 動詞は語幹自身が事象概念・行為概念を表現するので無音挿入
 で乗り切れる。(乗り切る感覚を大切に)
 
〇事象・行為概念を表すとしたら、どんな概念区別が示されるの
 だろうか。
・[挿入音素]:[-/r]、[-/s]、[-/y]、[-/k]、の4つと、
 態の接辞:-ar-、-as-、-ay-、-ak-、の4つとの音素の関係性を
 新文法では重要に捉らえている。
・態接辞は、-ar-:動作結果ある、-as-:動作させる、-ay-:なりゆく、
 -ak-:動作意図を封じる、という概念を含んでいるから、これを
 [挿入音素]に適用してみよう。
・[挿入音素]は、[-/r]:事象ある=自律動作、[-/s]:強制・律他
 動作、[-/y]:勧奨・互律(相互に力を合わせ)、[-/k]:意図封じ・
 無律(動詞を概念化=外延化・内包化)という根源の意味を持っ
 ている。母音末語幹の動詞は連結子音と組み合わさって明確な
 動作律(動作意図の方向性)が鮮明になる。
 もっとも、[挿入音素]と態接辞は直結するので、両者の動作律
 の一致/不一致は相応の意味がある。(子音末語幹動詞は態接
 辞だけで動作律を表すから、態接辞の動作律を正しく理解して
 おく必要がある)
 
〇動作律とは、その動作を誰が、誰に向けて制御・規制・関与し
 ているのか、を表現する概念です。
・自律動作:自・他動詞など動作主体の自律制御。=能動系動詞。
・律他動作:主体は自律で命令、指示、許容し、客体に自律動作
 (服従・要請)を行わす。=強制系動詞。(例:任す)
・使役(律他互律)動作:主体は自律で命令、客体は服従自律動作
 で動作完遂に向けて相互に尽力、助言、相談し合う。
 =使役系動詞。(例:任せる。強制に互律・可能を付加)
・互律動作:主体と客体とが条件を合わせ、力を合わせ、動作を
 完遂、成就する。相互に律し合い完遂する。
 =可能動詞。(例:読める、歌える、来れる:条件、道理合致)
・果律動作:動作の結果が事象を律する。
 =結果事象の描写。(例:読まる、歌わる、来らる)
・果互律動作:動作結果と関与者との双方向の反応を律する。
 =受動動詞。受動態(受け身、実績可能、習慣、尊敬)
 (例:読まれる、歌われる、来られる:結果への対しかた)

 

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