カテゴリー「万有資源活用」の24件の記事

二分合体思考法の効用:動詞の態双対環

2013/12/28(土)

 日本語動詞の態(ヴォイス)について、昨年8月以来、思考してきました。
専門書を本格的に調査したのではなく、市販の新書判文法書を読んで触発されて、内容吟味から思考実験するという方法です。
(二分合体思考法の要領で考察しました)
最初の問題提起は、つぎの2冊を読んでの反論的な思考を記述しました。
①2012/08/10(金)日本語の動詞:能動形・受動形の双対性 
 『日本語に主語はいらない』金谷武洋:講談社選書メチエ:2002年1月10日
 (金谷本モデル:受動・自動詞・他動詞・使役の連続線。自然の勢いと人為的行為の強さが連続軸。)
 思考実験で反論:受動と使役が連続線の両極では、「使役受動態」を説明できない(二分合体思考に反する)。
 提起:能動系(自・他・使役の動詞)に必ず受動系が併存するから「能動態・受動態の双対の2本線軸」。
 また「使役には3種あり:強制、使役、多段強制」を思案。
②2012/10/17(水)日本語の動詞「ら抜き/さ入れ」言葉の考察
 『日本人のための日本語文法入門』原沢伊都夫:講談社現代新書:2012年9月20日
 (世論:「ら抜き・さ入れ」言葉に非難あり。文法家:「ら抜き」には許容的)
 思考実験で反論:「ら抜き・さ入れ」どちらも正しいはずだ。三者間使役を考慮すべき。
(大衆は愚にして賢なり:二者の言い分を合体(:共存理由を探る)したところに正解はあるのではないか)

○2012年時点は、「動詞の態」を考えはじめた段階でしたから、反論の根拠は薄弱でした。
特に「使役に3種あり」で作り出した単語例は、強制/使役、文語/口語が混在した間違いだらけのものでした。
しかし、最終結論:「動詞態の双対多重環」に考察が到達した今、ふりかえってみると初期の反論趣旨が案外に的を得たものだったと感じます。
(実験開始の時点で「使役に3種あり」と仮説を立てたことが、新鮮で、大胆でした)

③2013/10/06(日)日本語文法:動詞の態(ボイス)は多軸構成
 この時点でも、まだ核心をつかんではいなかった。
④2013/10/18(金)日本語動詞:態の双対図表(後半)
 双対図表の後半の書き終りのあとで、強制態にも強制結果態/可能態の双対があることを明示すべきだと気づきました。
 そのとき、2013/10/25:①記事に村岡先生からコメント投稿をいただいた。(自動詞の受身:迷惑の受動態のご指摘あり)
 さすがに「発端の問題提起の記述内容」に言及していただいたのでほんとうに感激しました。

⑤2013/11/17(日)日本語動詞:受動・使役「態の双対」で解決
 思考実験のまとめ:「態の双対」を図で描いて明示しようと工夫したことで「思考の中身を本当に理解合点」できたと感じた。
○能動←→受動:二分合体思考に適う双対形。結果←→可能:二分合体思考に適う双対形。能動から可能/結果が生じ、受動は結果と可能の合体である:「二分合体思考に適う双対環状の図」ができ上がった。
○強制系統、二重強制系統も同様の「態双対環」が描ける。
○能動系態双対環/強制系態双対環/二重強制系態双対環の「3つの双対多重環」は共通の動詞語幹でつながるものだが、それぞれ隣接・独立した態双対環なのだと理解することができた。
⑥2013/12/09(月)日本語動詞:関西語の動詞態と比較
 強制系の表現が今でも定着している関西語と、共通語の責任を担う東京語と、二分合体思考法から導かれた「態双対多重環」の3者比較を試みた。
○関西語:能動態-結果態-受動態-強制態-強制受動態を重用。使役態・可能態も適宜使用あり。
○東京・共通語:能動態-受動態-使役態-使役受動態を重用。強制態・結果態・可能態を軽んじている。
○態双対環:能動態双対環(能動態-結果態-可能態-受動態)、強制態双対環(強制態-強制結果態-強制可能態-強制受動態)、二重強制態双対環(二重強制態-二重強制結果態-二重強制可能態-二重強制受動態)を重用。

 態接辞は、動詞語幹に接辞できる性質があるから、接辞法則の流儀を東京風や関西風に別々に決めてしまうと、、まるで別々の態生成文法ができてしまいます。
○動詞生成や態生成の根源を身につけるには、結果態・可能態・受動態(結果態+可能態)・強制態・強制可能態(使役態)・強制受動態などの態接辞を正確に学習することが大切です。(態双対多重環が役立つはず)
○社会生活のなかで、祖父母・親・子どもの3世代/先生・保護者・児童/施主・元請・下請/部長・課長・平社員など三層構造の生活環境に暮しています。だから暮しのなかで「三者間使役の表現」、「二重強制態」が必要なのです。
 保護者が先生に「子どもを休ま・さ・せてください」と連絡するのは正しい言い方です。
二者間使役の表現で「休ませてください」と言うと、(先生に「保護者自身が休みたい」と連絡している)意味になってしまいます。
○「態双対多重環」のコツが分れば、「さ入れ/ささ入れ/さささ入れ」言葉の時代が来ても困りはしないでしょう。

万有資源活用への道筋2

2013/09/27(金)

(1)ビジネス・ノウハウ本の傾向

 最近、気づいたのだが、書店のビジネス書籍の棚には、「PDCA」関連のノウハウ本が各種並んでいる。
例えば
○「これだけ!PDCA」:川原慎也:kkすばる舎リンケージ:2012/7/25初版、2013/8/14第15刷。
○「これだけ!KPT」:天野勝:kkすばる舎リンケージ:2013/8/。
○「仕事が早くなる!CからはじめるPDCA」:日本能率協会マネジメントセンター(編集):2013/9/20初版第1刷。
などが目に付いた。

 PDCAについては、万有資源活用を説くなかで自分なりの解釈を述べていますから、馴染のある言葉です。
また、「CからはじめるPDCA」の意味は、「検証のC」から「CAPD」サイクルではじめるという考え方です。

 目新しいのは「KPT」です。
「KPT」とは、「Keep、Problem、Try」の頭文字を並べたもので、案件の推進段階で「ふりかえり」、積極的な検証をするため「よい:Keep、わるい:Problem、改善試し:Try」とチームで意見を出し合い、現場判断を明確化する手法です。
ちょうど、「PDCA」サイクルの「C:検証、A:改善」サイクルを抜き出したような方法です。

 これらの本を手にとり目次を立読みした段階ですから、詳しい論評はできませんが、やはりPDCA関連のノウハウが強く求められる社会情勢なのだと感じます。

(2)企業復活への道筋

 日本の製造業の空洞化が懸念されはじめたのは、経済成長の絶頂期を過ぎてから直ぐのことでした。
○企業から製造業が海外へ拠点を移し、団塊世代が退職して、「PDCA」技法の「PD」世代層が急激に減少したのだろう。
○暗黙知の形で継承されてきた現場の技(「PD」要素)がなくなり、必要性も薄くなったのか。
○代りにソフトウェア産業、IT産業、サービス産業に比重が移った。
○求められる技法は「CA:検証・改善」からの取組みになったわけだろう。
○「CA」要素は、新たに検証・創造するための「組織内で公開の議論と決定」が必要な技法である。
「新たに公開すべき形式知」を生み出していく。
○だから、「KPT」や「CAPD」が重用されることになる。

 この「KPT」技法や「CAPD」技法は、「職場のボトムアップ」に有効です。
○トップダウン型の「シックスシグマ」よりも格段に現場的で具体的です。
○万有資源活用の思考実験で想定する「創造資源の活用」にとって優れた具体手法になると思います。

(3)遵守すべき四理法則

 「KPT」技法や「CAPD」技法で検証する場合も、遵守すべき法則・判断基準が必要です。
○万有資源活用法では、
・人理法則:責任・応対・連携・思索・公平など。
・物理法則:物理法則への適合性。
・事理法則:資金・処遇適正性・公平。
・倫理法則:法人・社会的倫理への適合性。
の四つを想定しています。
○人・組織がこの四理法則を遵守して積極的に活動していけば、発展できるだろう。

 チームで仕事をしていても、個人が分担して受け持つ部分が必ずあります。
○それを「P:計画、D:実行」するには、自分の技量(暗黙知:自分が獲得した範囲の技)を発揮しなければなりません。
○つまり、チームで行う「KPT」だけで完結するのではなく、個人の分担「PD要素」の出番が来ます。
○人には「思索する力」があります。これを有効に使う習慣が重要です。

 話が脱線します。
○JR北海道および関連事業組織が、これだけの連続列車事故を起している背景には組織的な大きな欠陥があるでしょう。
その欠陥を長期に見過してきた経営陣にも重大な欠陥があるはずです。
○TVドラマ「半沢直樹」が高視聴率を出したようですが、わたし自身は全く見なかったのです。
 遵守すべき四理法則を破ることが売りの内容では、わたしの健康に悪影響があるのはわかりきっていたからです。
四理法則に違反する項目はどれだけあったか、数えながら見ていた視聴者の方はどれくらいだったのでしょうか。

万有資源活用への道筋

2013/09/23(月)

万有資源の活用:俯瞰図

 今までの復習として、万有資源の活用について図解してみよう。
参照図:
Photo

○万有資源のとらえかた、活用の仕方が各企業、各団体組織で千差万別の違いがあるでしょう。
○日本では創業100年以上の長寿企業が世界一多い国である反面、
○長時間労働、労働生産性の低さなど労働実態には問題点が多い国だろう。
○経営の考え方一つで、「長寿企業」から「ブラック企業」まで出現してしまう。
○人・組織資源を大切に鍛え上げて、同時に社会価値を生み出す方策を考える経営が最高ですね。
 経営相談の才能はなく、順序立てた記述をできませんが、俯瞰図に思いを込めました。


人類哲学への道筋

2013/08/24(土)

(1)人間中心哲学から抜け出す

 『人類哲学序説』:梅原猛:岩波新書:2013年4月19日
を読んで、思考実験しています。

 現代哲学が人間中心主義に片寄り過ぎている。その影響が実世界に現れて各種の紛争の元になっている。という認識で哲学実験を続けます。
○梅原本では、ひとつの解決策が日本文化の底流にある「草木国土悉皆成仏」だろうとある。
○究極の表現では「万物対等主義」を標榜するのだろうか。

 まず、順を追って考えよう。
○哲学の進化する道筋が
・人間中心主義→人類対等主義→万物対等主義→万物哲学→→人類哲学なのだろうか。
・中心主義→対等主義へ進化させる意義は大きいし、壮大な事業だろう。
○人類間の対等哲学への処方せんが見つかるのか。
・白人→黄人→黒人の不平等は長い歴史のなかでも解決していない。
・民族間、宗教間の対立も根深く、武力紛争が絶えない。
○万物対等とは、人も石も木も太陽も銀河も宇宙も水も火も虫も魚も陸も海もすべてが対等な存在意義をもっているということ。
○万物対等を実現する万物哲学とは、生物も無生物も体現し得る哲学なのか。

(2)万物に「固有の生き方」があり

○人間社会や組織のなかで人々は複合的に構成されて、歯車の一つとして働くしかないのか。
○会社・企業が100年以上に永年存続するためには、真理に裏づけられた極意が必要かもしれない。
○極意のなかの一つには、普遍的な対等性・公平性に立脚すべきだという哲学があると推測する。
○つまり、歯車であっても、きらりと輝く歯車であるはずで、「集団のなかでの生き方」を学習できる仕組があるだろう。
○「協調性と迎合性」を峻別できれば素晴らしい。
○これらは草木国土にとっては簡単なことかもしれない。人類にはむずかしいことか。

(3)経済力が「固有の生き方」に影響を与える

 利権や資産の有無が「固有の生き方」を左右するだろう。
○富の格差が許容される範囲を哲学的に線引できるのだろうか。
○人間中心主義が科学技術の発展に寄与して、社会の富を伸してきた。
・人類対等主義の道はその富を平等に分配していく時代につながるのだろうか。
・発展途上国に向けられる経済活動の大きさは加速されているから、富の流入が加速されるのは間違いない。
・それで対等主義が根づくだろうか。
・それとも人間中心主義の成果だと見るのか。
・経済力の対等性には人間中心主義が有効だが、人類の対等性には無力だという証明か。

権利や義務は責任で包むもの

2013/08/16(金)

(1)責任とは行為の理由を論理的に説明できる準備をするということ

 責任というと、事故が起きた後の犯罪責任とか賠償責任を想像しがちだが、それ以前の原点としての責任、任務を実行する上での責任を考えたい。

具体的に記述すると、
①責任=役割、任務をはたすための最善の方策を思考すること。(我欲を捨てる)
②責任=権利、義務をはたすために為すべきことを公平性に反していないか推敲すること。(他を利することができるか推敲する)
③責任=組織間協同で役割、任務をはたすとき、組織不慣れや組織慣習の違いで生じる不協和、不公平を解消するための工夫をすること。

 この「3つの責任」は万有資源活用法の4理法則を適用するときの原点ですが、応用範囲は広いはずです。
○具体事例で「何かの提案」があったとき、権利・義務むき出しの「提案」は往々にして迫力があります。(直情的で感情的な発言の形態でしょうから)
○しかし、冷静に考えると「3つの責任」検証がなされていないケースが多い。
○「むき出しの提案」が成立すると、人や組織は易きに流れます。
○「責任に包んだ提案」は、公平な成果を残し、人と組織を育てます。

(2)自由と対になるのは「責任」ではない

 通常の言葉の解釈では、権利と義務が対構成であり、責任は自由と対構成と見なされがちです。
しかし、責任とは行為に対する論証・説明をすることが本意だろう。 だから、自由と対ではなく、「やること、為すこと」すべてに責任は関係する。
なかでも、役割、任務をおこなう行為には責任の意味は重くなる。
(ちなみに、自由の反対語は被占有だろう)

○「責任」の意味が明確に理解されていないから、「責任のとりかた」も確立していない。
○責任とは、最善策を思考し、公平性を求めて、不協和を解消することで役割、任務を果そうとすること。
○この「責任の箱」に権利や義務が入っており、責任の粉で磨かれた権利、義務行使案ができあがり、「責任に包まれた提案」となる。
○「責任の箱」を自分用に作り上げているか、作っていないか、活用しているか、いないか、
 しばらくその人の言動を見ていると、「責任の箱」の有無、状態が見えてくる。

二分合体思考法

2013/08/08(木)

 ものごとを考えるとき「良いか/悪いか」二つに分けて判断を進めたり、手作業なども途中では「済んだ分と/済んでない分と」に区分けして管理する。
デジタル論理でも「1/0の二値判別」を組み合せて複雑な判断をさせることができます。

(1)「二つで一つ」ということ

 二分したものは、二つで一つです。
ところが、二分した「片方を見て、それで全部だ」と判断してしまうという事例は珍しくないのです。
目の前で二分する場面を見ていないと余計にそうなります。
 通常、「二分法的思考」とは、白/黒をはっきり分けて、どちらか一方への選択肢をとる思考法を言う。その思考法は小さな事柄の条件判断に有効な方法ですが、日常の複雑な事柄の判断には、多段階の「二分法判断」を積み重ねていく必要があります。
そこで重大な判断ミスが起きる原因は、「二分した片方を見て、それが全部だ」と思い込みが紛れ込むことです。
判断を後戻りさせられなくなります。
また、本来、二分法は多段階判断を積み上げるときの方法ですが、単一判断の場合に「白/黒」どちらかに決めこんで排他選択してしまうのは間違いです。
○「二分した片方とその相方を合体させて、全体把握ができるか」思考するのが目標です。

 今回の思考実験では、「二分合体思考法」を提起します。
○デジタルの二値論理を例に「二分合体」を感じとってください。
○2入力1出力の論理回路を考える。
・文字略号 =|)- AND機能を表現。
・文字略号 =)>- OR機能を表現。
・AND回路は =|)-機能(正論理時間)と =)>-機能(負論理時間)に二分され、合体してAND回路として機能します。
・OR回路は =)>-機能と =|)-機能に二分され、合体してOR回路として機能します。
・さて応用問題です。
 XOR回路は =))>-(または=⦆>-)機能と =||)-(または=∥)-)機能に二分され、合体してXOR回路として機能します。
・IAND回路(インクルージブAND回路)は =||)-(または=∥)-)機能と =))>-(または=⦆>-)機能に二分され、合体してIAND回路として機能します。
○デジタルの二値論理の世界では、「AND機能/OR機能」は「二つで一つ」です。「XOR機能/IAND機能」は「二つで一つ」です。
○世の中では、XOR機能の図形を描けても、IAND機能の図形を描けない人が多すぎます。
・参照:論理回路(正論理・負論理)
○なぜかというと、「片方を見て、それで全部だ」と思う人が多いからでしょう。
○「片方だけでは、残り片方が表現できない!」と思う人がいないからでしょう。残念ですね。

(2)日本語動詞の「能動・使役形/受動形」も「二つで一つ」です

 日本語文法の思考実験:
日本語の動詞:能動形・受動形の双対性 で記述したことも、二分合体思考法から出てきたものかも。
○「能動形/受動形で表現される行為は、二つで一つの動詞機能(二面性)を網羅する」ということ。
○日本語の動詞は、「自動詞と他動詞の対構成」や「能動形と受動形の対構成」、「使役形と受動形の対構成」などの「二つで一つ」の対構成があふれている。
○この特徴を実感できるように文法学習をしたいものです。
○「対構成」で記憶すれば労力の節約になるし、「片方だけでは全部ではない」という学習にもなるからです。

(3)万有資源「現有資源活用と創造資源活用」も「二つで一つ」です

・ドラッカー:『計画と実行は1つの仕事の2つの側面である』はまさしく「二つで一つ」を述べている。
○「現有資源(人物金組織)を活用し、計画:P、実行:Dすることと、創造資源を活用し、市場調査・研究開発:C、設備投資・市場開拓:Aすること」は「二つで一つ」です。
○二分合体させて活用する思考法が定着するとよいですね。

(4)団地エレベータホールの住戸案内表示板も「二つで一つ」

 大規模修繕工事の際に修繕委員として表示板改修の提案をしました。
○各号棟の建屋には、エレベータ塔が2か所あり、住戸案内表示板も2枚あります。住戸は二分割されて各エレベータホールに図形表示されています。
○つまり「二つで一つ」ですから、初訪問の人が案内表示板の「片方を見て、それで全部」と思い込むと、目指す住戸にたどり着けません。
○改修提案は各表示板に「これは半分です/残りは別のエレベータ側です」の表記を追加したいということです。
○提案趣旨を理解した委員も少なく、施工業者には個別に説明したが十分な理解がなく、6週間で2回デザイン図を作ってきたが趣旨から遠かった。
○結局、自分で表示板をデジカメ撮影して、追加文を編集書込みして図案作成したものを手渡した。

 多段階の判断を求められるとき、ものごとの姿を二面的にとらえる視点をもつと正しい解決ができるでしょう。
つまり、前段条件が事象を二分しているはずです。片方と相方を合体させて全体事象になるかどうか、見定めて次の判断につなげたい。それを二分合体思考法と名付けました。
デジタル論理の双対解釈は30才代の思考法だったし、日本語の能動形・受動形の双対感覚は30才前かもしれない。
昔話になってしまったが、わたしの思考法の進化が遅いのが再確認できました。
判断の思考スピードも遅いと自覚している。残念ながら一晩寝てからでないと判断がつかないことも多い。

考察=思考実験(PDCA高速回転)へ

2013/08/02(金)

 前回、まず「悉皆考察」が大切です の後段では、「誰でも皆考えている」と述べました。

(1)「考える」を一歩進めて

 誰でも考えます。自分の不便や不利益をなくすために考えます。
自分の要望を自分の考えだとして発言します。
また、他人の不便や不利益をなくすためという「うまい口実」で自分の考えを発言する人もいるでしょう。
○「うまい口実」は一方的な前提条件に基づく場合が多い。
○「うまい口実」を使い、組織の資源を費やしても、その成果の判定には長期の時間がかかることがあります。
○悪意や善意や不注意やいろいろな考えがどんな結果をもたらすのか? 簡単には判別できません。

 しかし、前回、実例として大規模修繕の場合で、二人の人物:施工元請現場所長と下請会社担当者が行った「考え方」や「判断法」に対しては、簡単に判別してしまいました。
○二人は「仕事に対する考え方」が未成熟のまま育ってしまった人達ですと。
○二人とも「考える」、「言い繕う」ことしかできていない。
○一面的な前提条件ですべてを考えてしまう人達です。
○条件化したとき好都合になる場面と不都合となる場面があるはずで、両面を考える習慣がないと悲劇です。
○前後左右上下を「考察」し、「思考実験」することができない人達です。
○「PDCA:段取り/実行/反省/改革」を頭の中で回転させる「思考実験」をしたことも、訓練したこともないらしい。
(PDCAはどんな職場、立場でも応用できる手段です)

 つまり、「言い繕うために考える」では役に立ちません。「うまい口実を考える」では役に立ちません。通常の「考える」では役に立ちません。
「考える」を一歩進めて、「考察のための思考実験をする」までに目標をあげるべきでしょう。

(2)考える原点がしっかりした会社

 日本の中小企業のなかで、ユニークな経営方針で堅実な実績をあげている例がある。
○長野県長野市:中央タクシー株式会社
 社訓要点:お客様が先、利益は後。
○岐阜県輪之内町:未来工業株式会社
 社訓要点:常に考える。「報・連・相」禁止。
○愛知県豊橋市:株式会社樹研工業
 社訓要点:世界一の極小精密部品作り、自己管理で一貫開発。
(各会社の詳細は省略)
これらの会社に共通するものは、
・お客の要望に応えるサービス、製品を作り出す社員が第一、会社組織エゴは無し。
・人が先、組織は後。
○JAL再建で稲盛和夫の「アメーバ経営方式」が有効だったのは、大企業でもアメーバ細胞に小分けしたからでしょう。
・アメーバが先、組織は後。
・思考実験ができるアメーバ単位を形成するには、その中の人が先、アメーバは後。

 最近、大切だと思う次の3点。
○組織は後、人が先。多勢の意見に迎合するだけでは「考える人」になれない。
○どれほど的確な「前提条件」でも、すべての事象を包含できない。必ず前提条件から外れる事象がある。それへの対応も併せて考えるべきだ。
○あらかじめ「前提条件の表と裏の両面」を考えるのも訓練の近道か?

(3)人と組織=粒子と波動

 最近読み終った2冊:
・「宇宙は無数にあるのか」:佐藤勝彦:集英社新書:2013年6月19日
・「宇宙137億年の歴史」佐藤勝彦 最終講義:佐藤勝彦:角川選書:2010年3月10日

 現代の素粒子物理学と宇宙論・天文学とが相互に密接な影響力をもって研究されている。
○宇宙開闢の一瞬は「真空の相移転:超高エネルギーの実相変化:急速膨張」が起きて「ビッグバン」へ続いた。
○一点の超高エネルギーには粒子も元素も質量もない。とてつもないエネルギーが集中してあるだけ。
○それが相移転を起し、10の-34乗秒の瞬間に、体積が10の43乗倍に急速膨張した。
○この瞬間やビッグバンの間でも「粒子や元素、質量」が少しづつしか生れておらず、単純な元素ガスのクズが集合して星になり、灼熱の星群のなかで複雑な元素が徐々に生まれた。それには宇宙的な長い時間が必要だった。

 受け売り話をやめて、思考実験に入ります。
○宇宙はすべてがエネルギーだった状態からいまの無数の銀河系の姿に変容して、いまだにゆっくりした加速膨張のなかにある。
○アインシュタインが直感したように、宇宙の姿を統一した理論で表現できるはずだという夢はいつか新しい科学者たちが実現するだろう。 期待したい。
○一般相対性理論と相性の悪い量子力学も素粒子物理学のなかで補い合う成果が出ているから、マクロとミクロの統一的説明が可能になる日が来るだろう。
○人と属する組織との関係は、粒子とその波動との関係に類推できるだろう。
(人は活動するとき、属する組織の責務を背負って、考え、行動し、影響を与える)
○人間世界での統一哲学に向けて梅原猛の「人類哲学」がスタートしたわけですね。

(以下次回へ)

まず「悉皆考察」が大切です

2013/07/28(日)

 前回の投稿日本語の文型:「補語述語演算型」をきっかけに、この投稿から三つのカテゴリー共通で書込みます。
(SD手帳/万有資源活用/日本語文法の3カテゴリー)

(1)「補語:登場人・物をよく観察して、述語:行為の意味をよく考える」

 これが日本語の構文解釈で肝心なことだと日本語文法カテゴリーで記述しました。
言語活動する上の基本的な法則ですが、日常生活の応用場面ではたくさんの行数の文章が行き交います。
重要なことがらをこころに留めておかなければなりません。

○万有資源活用では:会社業務や団地大規模修繕活動での活動例を思考実験しました。
○経営資源は人、物、金、組織の4つと考える。
○経営理念は人理・物理・事理・倫理の4法則に適うよう努力すること。
○それを万有資源と言い、
○資源活用法はPDCA(計画・実行・反省・改革)の4項目を高速回転させること。
○「登場人・物をよく観察して、行為の意味をよく考える」の繰返し実践そのものですね。

○SD手帳(システムダイアリー手帳)では:要件ごとに記録を集積保存できるように「件名リフィル」を特注作成しました。
○「件名リフィル」の構成は
・最上端部:件名記入欄
・各行部:日付/主題/内容。
○「件名リフィル」の記入法:
・件名欄:要件名(年月日)
・各行部:日付/主題(登場人物)/内容(調査、実行、連絡、段取り、評価)
・継続記入:(他の要件を混在させず)行数不足なら同一件名でリフィルを追加する。
○「登場人・物をよく観察して、行為の意味をよく考える」の繰返し実践そのものですね。

 ただし、今回、カテゴリー共通思考をやって、わたしの「件名リフィル」記入法に弱点があることに気づきました。

(2)「考察視点」を確実に広げるために

 万有資源では、人・物・金だけでなく、組織を含めて資源活用を考えます。(組織との連携を考えると格段に視野が広がります)
○考察対象の項目を略号化して、
・資源=人物金組織
・理念=人物事倫
・活動=PDCA
・矜持=役割・責任
と記述します。
○要件を実行するときに、必ず
(人物金組/人物事倫/PDCA/役割・責任)の視点に立って正しい対応策を見つけ出すとか、行動を反省するとかを行う。

 「件名リフィル」記入法で、この「考察視点の拡大」を習慣づけるために、考察項目の略号記載が効果的かもしれない。
○各行部(記事記入部):
・日付/主題(誰が・何が)/内容(どうする)
の他、主題部分に(4文字略語を書き)例:P(D)CAとか、(物理)とか(役割)とかを記しておく。
○例:(大規模修繕委員のとき)
・日付/下請業者(物理×)/渡り板をネジ1本で固定したという。(ネジ1本では回転してしまう。ダメ出しするも理解なし!)
・日付/現場所長(役割×)/修繕委員が設計図の説明を求めたが、「その点も考慮してありますから、お任せください」で終らせた。
○上記の例での新規な点は、(物理×)や(役割×)の記号を記入すること。
つまり、物理法則に反していることや組織と組織の果すべき役割を放棄したような言動をきちんと考察できるように訓練していきたいものだ。
○当然ながら、現役時代で自分が担当する仕事でならば、(物理×)や(役割×)の問題点には、議論をして修正させてきた。
今の現役主役世代が主導する仕事ぶりには落胆すると同時に、訓練されない風潮を改善できればと思う。

(3)誰でも皆考えている

 そこで「悉皆考察」です。
考える視点を格段に広げる手段として、「人物金」だけでなく、組織:「協同作業する関連部署、外部業者、顧客」への働きかけ視点を追加しましょう。
○上記例の下請業者も元請現場所長も考えて仕事をしているはずですが、物事の考え方、判断評価法が未成熟のまま育ってしまった(同様の失点を何度か繰り返した)人達です。
○考察項目:万有資源活用法では
・資源=人物金組織
・理念=人物事倫
・活動=PDCA
・矜持=役割・責任
を提起し、それぞれが考察・反省するべきときの判断演算子だと思います。
○地図もない「広く深い未知の森を抜ける」ための判断演算子です。

(以下次回へ)

『人類哲学序説』梅原猛を読んで-2

2013/07/09(火)

 読了しての思考実験を続けます。

(1)仏教の宇宙観

 「宇宙まるごと、地球まるごと、環境まるごと悉皆成仏」を考えるには、どういう宇宙観を持つべきかをはっきりさせる必要がありそうです。

○久しぶりにネット上で仏教に説かれる世界観、宇宙観を調べた。
○ヒンディ教や、釈迦仏教の基底にも、大きな数量、長大な時間、広大な空間を言い表す概念がいろいろと教典にでてくる。やはり、宇宙の姿を表すには無量無辺の数値システムが必要となるのでしょう。
○重要な宇宙観として次の二つの事柄が説かれている。
①一つの宇宙世界の生滅期間
・成劫(じょうこう)・・・宇宙が形成されていく期間。
・住劫(じゅうこう)・・・その宇宙が持続される期間。
・壊劫(えこう)・・・宇宙が消滅していく期間。
・空劫(くうこう)・・・何もなくなった状態が継続される期間。
この4つを合せて一大劫(四劫)という。
②多数宇宙の広がり/全宇宙の広大さ/如来寿命の長さ
・例えば、太陽系もしくは銀河系を一つの宇宙(三千大千世界?)と考える。
・もし人ありて銀河系を一点に集めて全部すりつぶし砂粒にしたとする。東方へ一宇宙飛ぶごとに一粒の砂粒を落す。砂粒がなくなったところで、また、それまで通過した宇宙全部を集めてすりつぶす。その全砂粒の総数を「無量無辺百千万億阿僧祇」と呼ぶ。
・「無量無辺百千万億阿僧祇×劫」という長い時間の久遠の過去に釈迦は悟りを開いた。それ以来ずっと衆生に法を説いてきたと法華経にある。
○以上の宇宙観の概念は、莫大な数字を定義した上で、空間の広大さと時間の長大さをはっきりと想起させるものです。
○すでに多重宇宙の生滅四劫が無量無辺回も行われたはずだと想起させる。
○西洋流の宇宙観にはほとんど真実味を感じないが、仏教の多重宇宙観ならば現代科学が説き明かすであろう「宇宙の終り」にも対応できるかもしれない。

(2)火星移住計画?

 最近の報道では、火星に行ったきりになる「火星移住計画」が怪しげに進展をしているようだ。
従前から、夢物語として「火星移住」の話は身近な人も語っていたが、まったく本気にはしていなかった。

○太陽系のなかで火星は地球に一番近い外側を回る惑星であり、岩石の表面層を持つ地球型の星で、何億年前には生命体がいたかもしれない。
○火星探査機「好奇心」による火星地表上からの情報が届いているが、現状の火星は人間が生存し続けられる環境ではない。

 一方、地球上の国々でも、
○国土が砂漠化して困っているところや、岩山ばかりで緑の植生が見当らない環境の国もある。
○日本のように山河草木生き物にあふれる環境は「住劫」の長大な時間をへて形成されてきたのだろう。
○日本人の感性としては、自然環境の姿を「枯山水の庭」や「盆栽」のなかに見つけ出すことを好んでいる。小さな構成で大きな自然風景を再現することが好きだ。
○こういう感性を「砂漠地緑化改善」や「岩山緑化改善」に向けていく努力が「悉皆成仏」へつながるだろう。
○反対に、不完全な原子力発電設備を再稼働させたり、国政の柱にして輸出攻勢をかけたりすることは許されない。

(以下次回へ)

『人類哲学序説』梅原猛を読んで-1

2013/07/03(水)

 『人類哲学序説』:梅原猛:岩波新書:2013年4月19日
を読み終えた。

 哲学書ですが、講義口調の文体で分かりやすいです。
 梅原は西洋哲学の原理:「人間中心主義」に疑問を感じて、40歳ごろ、研究対象を主として日本文化に変更したという。

(1)日本文化の原理:「草木国土悉皆成仏」という思想

 梅原本は、日本文化の中核的な思想として「草木国土悉皆成仏」という天台本覚思想を指摘しましたと記述する。
人類哲学の基底になる思想だということです。
この基底になる思想は、同時に世界の原初的文化の狩猟採取・漁労採取文化の共通の思想ではないか。
現在の西洋文化の思想、哲学がどうして基底思想から離れていったのか?
 梅原本では、もう一つの基本思想として稲作農業が広がった弥生時代以降の「太陽と水の神仏崇拝」の思想をあげている。
つまり、「太陽、水、草木、国土という自然環境」そのものに対して崇拝の念を持ち、打揃って悉皆成仏するのだという哲学原理なのだろう。

(2)「人間中心主義」では立ち行かない

 思考実験の態勢は未完ですが、現時点での当方の考察を始めたい。
○人類哲学の基底思想:「草木国土悉皆成仏」の概念を正しく理解すべきだ。
○人間中心主義を捨て去り、「草木国土悉皆成仏」と同列に「人間動物生き物悉皆成仏」を同等に扱う思想が必要になっている。
○有情の人間、生き物が成仏するのは当然で、無情の草木国土も成仏できるのだと序列で考えてしまっては、西洋哲学と変らない。
○人類哲学の基底思想には、「草木国土人間動物生き物悉皆成仏」を据えるべきだろう。
・一度は「宇宙まるごと悉皆成仏」を頭に描きあげて、人類哲学の基底思想をしっかり根づかせるとよいのではなかろうか。
○また、「無情の草木国土が成仏できる」という事態は、「何も為さずに自然に成仏できる」ことを意味していない。
・一度は「地球まるごと、環境まるごと悉皆成仏」を頭に描きあげて、人類哲学の基底思想をしっかり根づかせるとよいだろう。

(3)「悉皆成仏」を得るには?

 「悉皆仏性」であることと、実際に「悉皆成仏」することとは同一ではないだろう。
○人類が「成仏する哲学」とは何か?
○「解脱して悟りを得るもの」なのか、死を前にして「極楽行の証しを得るもの」なのか。
・日本文化の原理:インド→中国→日本に伝わった「大乗仏教」が風土に定着するなかで日本流に解釈され、神社思想も加わりつつ編み出されたのが、「悉皆成仏」思想なのではないか。

 「悉皆成仏」を得るには、二つの悟りが必要になるのではないか。
①この世に存在するものすべてが「生存するその環境で生態学的に共存循環、相互依存、相互利他の関係にあることを深く悟り、実践し合うこと」
②諸行無常の世にあって、「共生互助の悟り」が消えかけるときがあっても、「他に道なしと悟りを保持し続けること」

 この二つの悟りを実践することが肝要だが、人類が産み出している具体的実践方法を意図的に整理、解釈して広めていくことが哲学の役目だろう。(宗教の役目でもあるが)

(以下次回へ)

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