カテゴリー「態文法」の145件の記事

2020/01/17

述語形式と[挿入音素]9

述語形式と[挿入音素]9
2020/01/17(金)
 日本語の述語派生の基本的な法則は古語時代から現代にわたり
断絶なく連綿とつながりを持って変遷してきた。動詞の四段活用
の構成は現代でも基本枠組みとして通用するし、二段活用が一段
活用へ大量変化しても破綻なく収れんした。その変遷収れんの根
底には動詞派生の基本法則が有効に働いたからである。
 
仮説5:仮説1〜4を総合して変遷を読み解く
①動詞派生の基本法則は古代から変わらず一貫して
・動詞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹・・・
 である。
②四段/二段活用でも終止形の動詞語幹は子音末であった。
・古代動詞語幹は子音末が大多数で、母音末動詞は極めて少数で
 あった。(母音末一段活用:見る、着る、似る、蹴る、など)
・四段活用:連用-[i]-・終止-[]u・已然-[]e、が派生語尾であり
 二段活用:連用-[i]-/-[e]-・終止-[]u・已然-[]u[r]e、が派生語
 尾であった。(動き陳述には[i]音、または[e]音を選び連結でき
 るが、已然に-[]e-が使えず、-[]u[r]e-とする必要があった。
 これで子音末語幹に拘る動詞を二段活用形式にして運用した)
③古代では一つの動詞語幹により自動詞、他動詞に両用していた
 が、やがて「態接辞」を応用膠着させて区別しはじめた。
・自動詞化の接辞には、-ar-(-or-,)→動作結果が生る、有るの意味
 (始 hazim[]u:hazim[]ar-:hazim[]e-, 起 ok[]u:ok[]or-:ok[]os-,)
・他動詞化の接辞には、-as-(-os-,)→動作を他に向ける、の意味、
 (動 ugok[]u:ugok[]as-, 落 ot[]u:ot[]os-,)
・動作完遂の接辞には、-e-(已然の接辞)→完遂の様相陳述で態が
 代わると自他反転の意味を帯びてくる。
 (割る→:割れ→自動詞、進む→:進め→他動詞)
④しかし、割れ:war[]e-[r]u、進め:susum[]e-[r]uのように「る」
 付加して母音末語幹の独立動詞との位置づけに発展するまでに
 千有余年の時の流れが必要だった。(二段活用が長く続いた)
②それに比べて、二段活用の終止形:-[]uは、再度-[r]uを連結し
 て連体形:-[]u[r]u、を作り出した。これは古代の文字記録も
 ない時代に「る足し」言葉の操作で独立事象化ができ、なお
 かつ他の語彙と重複競合しないと分かっていたことを示唆して
 いるので、すごいことです。
⑤二段活用動詞の連用形:[i],[e]が語幹に取り込まれ、-[r]uが直結
 の「る足し」操作で独立動詞になる。また④の已然形:-e[r]uも
 一段活用動詞化にようやく花開いたのが江戸期であった。
・起 ok[i]-[r]u, 落 ot[i]-[r]u, 投 nag[e]-[r]u, 寄 yos[e]-[r]u などが
 [i],[e]を語幹組入れして、oki[r]u, oti[r]u, nage[r]u, yose[r]u,
 という一段活用動詞になれた。
・また、同時に書:kak[]e[r]u, 読:yom[]e[r]u,などの已然形態の独
 立で「動作完遂の可能」を表現する意味合いで使われ始めて半
 分成功した。本来は一段動詞の見:mi[r]e[r]uや、来:ko[r]e[r]u,
 食:tabe[r]e[r]u, 調:sirabe[r]e[r]u,なども正当に可能態動詞と認:
 mitome[r]ar[]e[r]uべきものです。(認:mitome[r]e[r]u は動作
 が可能だという表現であり、受動態:mitome[r]ar[]e[r]uは認定さ
 れた実績の可能事象を陳述する)一段動詞の完遂可能形式を認
 めて、四段活用の可能動詞ともども文法則が公平になる時代が
 早く来ることを期待する。
・已然形態の動作完遂可能動詞:D[-/r]e[r]u が意味する動作相の
 範囲は広く、将然(これから)〜已然(すでに完遂)までを含
 んでいる。
 

 

2019/12/13

述語形式と[挿入音素]8

述語形式と[挿入音素]8
2019/12/13(金)
 述語用語として未然形の呼び方を今後、打消形または否定形と
するほうがよいと提言したい。(仮説1と3を補足的に説明する)
古語辞典から未然形につながる助動詞・接辞を書き抜くと次のよ
うになる。(表記を新文法による[挿入音素]付きで示した)
〇古語時代から未然形接続すると誤解される接辞グループ:
・態接辞:-ar-,-as-,-as[]e-,-ar[]e-,-ay-,-as[i]m-,-ak-,
・否定接辞:-na[k0]i,-zi-,-zu-,-zar[k0]i,-nu-,
・推量勧奨接辞:-m[]u-,-m[]as[i]-,-m[]as[]e-,-m[a]+hosi[k]i-,
 
〇現代では、3つのグループのうち、否定形だけが未然である。
・否定接辞:-na[k0]i,-zu-,-nu-,が残り、D[a/-](否定接辞)の形式で
 未然形[a/-]接続する。
 
→推量勧奨接辞:-m-を核にする接辞は、古語時代では未然形[a/-]
 m[]u,(kak[a]mu,mi[-]mu,tabe[-]mu,)形式だったが、いつしか接辞
 が積極性のある-ah-(合う、やり合う、意図に合う)に変化した。
 将然形[-/y]ah[]u,(kak[-/y]ah,mi[-/y]ah,tabe[-/y]ah,)から、現代口語
 では、将然形[-/y]ou,(kak[-]ou,mi[y]ou,tabe[y]ou,)に変化している。
(将然接辞:-ou-としたのは-o[]u-の意味で動詞統語接辞-u-を最後
 に付けるほうが文法的だからです)
→態接辞:-ar-,-as-,-e-,-ay-,-ak-,の形態素で古語時代から使われて
 きた。D[-/r](能動系態接辞)、D[-/s](使役系態接辞)の形式で古代
 人も活用させていたのだろう。江戸期以降の解釈が「かな解釈」
 の弱点にはまり込んでしまった。(未然形連結ではないのだ)
・-ay-は古語でD[-/r]ay[]u「ゆ/らゆ」接辞に見立てられたが、
 かな文字以後には消えてしまった。可能接辞には已然形D[-/r]e-
 の-e-(動作完遂)が江戸期以降に広まったからです。
 つまり、已然形D[-/r]e-が、已然連用形からようやく脱皮して、
 直接D[-/r]e[r]u→独立可能動詞化へ大変化できたからです。
・-ak-は外に向かう態機能を封鎖し、動作概念の外延化を助ける
 接辞で特定の動詞で慣用語句を作る。(古くはク語法と呼ぶ)
 iw[]ak-,negaw[]ak-,obiy[]ak[]as-,tir[]ak[]ar-,zur[]ak[]ar-,yar[]ak[]as-,
 動詞語幹の直後につながるのは態封じ優先の原理による。
 
〇態封じを具体的に説明する。
・obie[r]u,obiy[]u,は自動詞で自律動作である。obie[s]as[]u,obiy[]
 as[]u,は主体・強制、客体・服従自律動作を意味する。
 主体が客体のおびえ自律動作の程度を制限できないことを回避
 したい、その回避意図を表現するのに態封じが有効です。
 obiy[]ak-:おびえること、と概念化し自律を無律にしたうえで、
 obiy[]ak[]as-:おびやかす、単純他動詞化し客体の自律動作の余
 地を与えない意味に仕立てた単語に変身させるのです。
(古語時代から相手の動きを忖度した先手必勝の動詞運用をして
 いたのです。残念ながら、現代の国語文法は-ak-接辞を理解す
 るレベルに達していない)
 
〇[挿入音素]の意味するところは、
・[挿入音素]=[a/-]、[i/-]、[-/r]、[-/s]、[-/y]、[-/k]、のうち、
 [a/-]は否定用に限定するほうが現代口語に適している。
・[i/-]([e/-])は正然、已然の動作進行・完遂の表現で動きの描写
 に使う。母音末語幹は語幹自身が動きを表現できる。
・[-/r]、[-/s]、[-/y]、[-/k]:連結子音は母音末語幹動詞の動きを止め
 て事象概念・行為概念の描写に切り替える。一方、子音末語幹
 動詞は語幹自身が事象概念・行為概念を表現するので無音挿入
 で乗り切れる。(乗り切る感覚を大切に)
 
〇事象・行為概念を表すとしたら、どんな概念区別が示されるの
 だろうか。
・[挿入音素]:[-/r]、[-/s]、[-/y]、[-/k]、の4つと、
 態の接辞:-ar-、-as-、-ay-、-ak-、の4つとの音素の関係性を
 新文法では重要に捉らえている。
・態接辞は、-ar-:動作結果ある、-as-:動作させる、-ay-:なりゆく、
 -ak-:動作意図を封じる、という概念を含んでいるから、これを
 [挿入音素]に適用してみよう。
・[挿入音素]は、[-/r]:事象ある=自律動作、[-/s]:強制・律他
 動作、[-/y]:勧奨・互律(相互に力を合わせ)、[-/k]:意図封じ・
 無律(動詞を概念化=外延化・内包化)という根源の意味を持っ
 ている。母音末語幹の動詞は連結子音と組み合わさって明確な
 動作律(動作意図の方向性)が鮮明になる。
 もっとも、[挿入音素]と態接辞は直結するので、両者の動作律
 の一致/不一致は相応の意味がある。(子音末語幹動詞は態接
 辞だけで動作律を表すから、態接辞の動作律を正しく理解して
 おく必要がある)
 
〇動作律とは、その動作を誰が、誰に向けて制御・規制・関与し
 ているのか、を表現する概念です。
・自律動作:自・他動詞など動作主体の自律制御。=能動系動詞。
・律他動作:主体は自律で命令、指示、許容し、客体に自律動作
 (服従・要請)を行わす。=強制系動詞。(例:任す)
・使役(律他互律)動作:主体は自律で命令、客体は服従自律動作
 で動作完遂に向けて相互に尽力、助言、相談し合う。
 =使役系動詞。(例:任せる。強制に互律・可能を付加)
・互律動作:主体と客体とが条件を合わせ、力を合わせ、動作を
 完遂、成就する。相互に律し合い完遂する。
 =可能動詞。(例:読める、歌える、来れる:条件、道理合致)
・果律動作:動作の結果が事象を律する。
 =結果事象の描写。(例:読まる、歌わる、来らる)
・果互律動作:動作結果と関与者との双方向の反応を律する。
 =受動動詞。受動態(受け身、実績可能、習慣、尊敬)
 (例:読まれる、歌われる、来られる:結果への対しかた)

 

2019/11/24

述語形式と[挿入音素]7

述語形式と[挿入音素]7
2019/11/24(日)
 新文法では、形容詞を用言と認めて動詞活用と同様な活用形式
を適用する。(第1回に提起した。再掲すると、)
 形容詞語幹:Kで代表すると、Kはすべて母音末語幹なので、
[挿入音素]には、[-/k]→[k]を使って表記できます。
〇形容詞基本活用形式=K[k]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹・・・、
 で表せる。
 古語時代の活用と現代の活用形式を比べてみよう。
・(シ)ク活用:K(-,[k]u,([s]i),[k]i,[k]ere,-,):→K[k](-,u,[0]i,ere,-,)
 →例:(haya,tanosi)[k]u:早く、楽しく、(連用は副詞的)
 ・(haya,tanosi)[k0]i:早い、楽しい、
 ・(haya,tanosi)[k]ere[+]ba:早ければ、楽しければ。
〇副詞的用法と-ar-接辞が連結してカリ活用が発生した。
・カリ活用:K[k]u[x]ar([a]zu,[i]te,-,[]u,-,[]e):縮約が進み、
 →K[k]ar([a]zu,[(0)i=Q]te,([]u/[0]),[]e)、が優勢になっている。
 →例:(haya,tanosi)[k]ar[0i=Q]te:早かって、楽しかって、
 ・(haya,tanosi)[k]ar([]u/[0]):早かる/早か、楽しかる/楽しか
 ・(haya,tanosi)[k]ar[]e:早かれ、楽しかれ。
〇k[k]ar([]ou,[]u/[0],[0i=Q]ta):早かろう、早か(る)、早かった、
  楽しかろう、楽しか(る)、楽しかった。(形容詞の現在時制
 表現が客観的にならないのは、早い、楽しいの感覚表現が代用
 するからです。早いです=早かる、楽しいです=楽しかる)
 
仮説4:形容詞の述語活用で(シ)ク活用やカリ活用が並行して用い
 られる。古語時代から現代まで変遷や由来があり継承されて来
 たはずだ。併存する活用形式を文法書に両方併記することが必
 要だと感じる。(形容詞活用は併記が多いが、不規則動詞の場
 合、その由来の併存形式があるはずだ。見たことがない)
例:不規則動詞の活用形式:併記がほしい。
・する:正然連用に「i/e」音を配置して活用する2形式。
 シ形:si([]nai,[y]ou,[]te,[r]u,[r]e,[r]o),
 セ形:se([]nu,[y]ou,[]te,[r]u,[r]e,[+]yo),
 →混在型:si[]nai,si[y]ou,si[]te,su[r]u,su[r]e,si[r]o,se[+]yo,
 態三系:s(u[r],as[],as[]e[r])u,
 能動四態:su[r]u,s(e[r],ar[],ar[]e[r])u,
・くる:出発点からくる=「きる」視点と、到達点にくる
 =「こる」視点で活用形が併記できるはずだ。
 キ形:ki([]nai,[y]ou,[]te,[r]u,[r]e,[r]o),
 コ形:ko([]nai,[y]ou,[]te,[r]u,[r]e,[+]i),
 →混在型:ko[]nai,ko[y]ou,ki[]te,ku[r]u,ku[r]e,ko[r]e,ko[+]i,
 態三系:ku[r]u,ko[s](as[],as[]e[r])u,
 能動四態:ku[r]u,ko[r](e[r],ar[],ar[]e[r])u,
例:文語から変遷・変化して現代口語で残っている接辞活用形式。
 特に完了、進行、継続の接辞の変化を明確に一覧したい。
・ツ形:-te[]nai,te[]te,tu,tu[r]u,tu[r]e,te[+]yo,→一段活用化でテ形へ
→テ形:-te([]nai,[]te,[r]u,[r]e,[r]o,)、デ形:-de(nai,[]te,[r]u,[r]e,[r]o,)
 〜てる:して「いる、ある」を超えて確実な実行済み事象や
 習慣的行動を表現する接辞である。「分かってる、知ってる」
・タリ形:te[x]ar[]i→tar([a]zu,[]i,[]i,[]u,[]e,[]e,)→tar([a]zu,[]i,[]u,[]e)
 完了の言い切り形は、ta(r[]u)→ta:た:タ形/ダ形になった。
→タ形:[i/-]tar([]ou,0([]u),[0i=Q]ta):〜(たろう、た(る)、たった)
→ダ形:[i/-]dar([]ou,0([]u),[0i=Q]ta):〜(だろう、だ(る)、だった)
 書いた:kak[0i=i]ta(r[]u)、書いたった:kak[0i=i]tar[0i=Q]ta、
 読んだ:yom[0i=N]da、読んだった:yom[0i=N]dar[0i=Q]ta、
 たった/だった:並行する事象の発生前に完了させている。
 「どうしたらいいか、対処法だって教えたったろ?!」
例:継続尽力して完遂させる意味の言葉で大きな進展があっ
 たのは可能表現です。
・二段活用時代には、起き・る、投げ・るが言えなかったが、
 一段活用化でoki[r]u,nage[r]u,が言えるようになった。
(原初、二段活用で起く・る、投ぐ・るの連体形を発明した
 見本があったのに、起き・る、投げ・るを発明するのに何
 世紀もかかってしまった)江戸期前後でようやく動き出す。 
→そこで、已然D[-/r]eにも、書け・る:kak[-/r]e[r]u,読め・る:
 yom[-/r]e[r]u,のように直接「る」を付加する用法が浸透した。
(見れ・る、来れ・る、食べれ・る、覚えれ・るも正規に使
 えるのに国語学の停滞でまたも世紀を費やしている)
・已然は動作完遂に尽力することを意味する。已然に「る」が
  連結すると、時制は現在・未来を表すから、これから完遂す
 ることにも言い当てることができる。これが可能動詞にピッ
 タリの言葉となる理由でもあります。
・将来へ向けた可能表現は、将然:D[-/y]ouとも近似する。
 ou→ahu:合う、ahe:敢え(已然)の古語が意味する将然の心意
 気と呼応して、D[-/r]e[r]uを可能態として使いはじめたので
 はと推測する。

2019/11/21

述語形式と[挿入音素]6

述語形式と[挿入音素]6
2019/11/21(木)
 国語文法で動詞活用語尾を「かな文字」解釈していて、一番の
食い散らかし被害を起こすのが、態の接辞に対してである。
・国語文法の態解釈は、受動接辞では:れる/られるの異形態で
 解釈し、使役態接辞では:せる/させる、の異形態で解釈する。
 1つの態が2つの形態を持つ:異形態の理由説明もない。
 
〇前回に新文法の仮説として、
・仮説1:[挿入音素]の連結子音:[-/r]、[-/s]、[-/y]、[-/k]、と
 態接辞:-ar-、-as-、-ay-、-ak-、の関係を述べた。
・仮説2:-ay-、[-/y]ou:は、已然の-e-接辞、可能態-e-接辞と類
 似の意味を持つ、と述べた。
 
今回は3つ目の仮説として、食い散らかされた態の接辞を回復さ
せるため、未然形にもぎ取られた-a-を取り戻す。異形態にする
必要もない。態と動作の律仕方を関係づける。
・仮説3:態の接辞は、-ar-、-as-、-ay-、-ak-、に、已然の-e-、
 を加えたもので、現代では-ay-を使わず、-e-が代行する。
 -ak-は動作概念を外延化して造語するので、汎用的な使用は少
 ないが、現代でも活用される。
〇異形態は起きない理由:基本が同一形態なのですから。
・受動態:D[-/r]ar[]e[r]u→(kak,mi,tabe,)[-/r]ar[]e[r]u:areru共通。
・使役態:D[-/s]as[]e[r]u→(kak,mi,tabe,)[-/s]as[]e[r]u:aseru共通。
〇態動詞を円滑に生成する方法:態の双対環=四態、三系四態。
・能動系四態:D[-/r](-,e[r],ar[],ar[]e[r])u:能動原形(-,可能,結果
 ,受動)の四態。原形−受動、可能−結果の双対環でもある。
・強制系四態:D[-/s]as[](-,e[r],ar[],ar[]e[r])u:強制原形(-,可能,
 結果,受動)の四態。
・使役系四態:D[-/s]as[]e[r](-,e[r],ar[],ar[]e[r])u:使役原形(-,
 可能,結果,受動)の四態。
〇三系四態の間で態の飛び移りもある:打たれ・させられる、
 ut[]ar[]e[s]as[]e[r]ar[]e[r]u:受動態→使役受動態へ飛び移り。
〇態の三系四態の意味と動作律:自律・律他・互律・果律。
①能動原形:主体が自律動作をする。(自動詞、他動詞とも)
 (能動原形の動作律を自律と呼ぶ)
・能動可能:主客が完遂するために尽力、互律動作する。
 (可能の動作律を互律と呼ぶ。完遂は主客相互の調和で)
・能動結果:動作結果が状況を律する。(果律と呼ぶ)
・能動受動:動作結果に対し主・客の互律反応を描写する。
 (受動の動作律を果互律と呼ぶ。動作結果による互律反
 応を描写するのだから、自動詞でも受動態を生成できる) 
②強制原形:主体が客体に律他指示する。客体は自律で
 律他指示に従う。客体の他律動作を求めるものではない。
 (強制主体の動作律を律他と呼ぶ。並行して客体の服従
 自律動作があることを忘れてはいけない)
・強制可能:主客・対物など律他互律の動作律で完遂させ
 る。(使役原形と同形同意である)
・強制結果、強制受動:主客に律他結果・自律結果が反応
 する。
③使役原形:主体が客体に律他互律の指示する。客体は自
 律で律他指示に従う。完遂に向け主客が手助け配慮する。
 (相互に配慮・手助けすることを互律と呼ぶ)
・使役可能=使役互律、使役結果=使役互律、使役受動=
 使役果互律、の説明を省略。
 
 以上、態接辞に関する仮説をまとめて示しました。
(1回の通し読みでは、腑に落ちないかもしれません。
 なにしろ、「律他、互律、果律、果互律、動作律」など
 国語辞典に載っていない新造語での概念ですから)

2019/11/19

述語形式と[挿入音素]5

述語形式と[挿入音素]5
2019/11/19(火)
 国語文法では動詞活用形の活用語尾音、いわゆる「あ、お、
い、う、え」がどんな意味を持つのか、説明していない。
 
 新文法が[挿入音素]を提案する以上、意味を説明したい。
〇[挿入音素]の連結母音、連結子音とは何か。
仮説1:[挿入音素]の連結母音は[a/-]、[i/-]、の2つ。
 連結子音は[-/r]、[-/s]、[-/y]、[-/k]、の4つ。
 連結子音に-a-を付加させると、-ar-、-as-、-ay-、-ak-、と
 なり、古代より馴染み深い重要な接辞・助動詞が出現する。
・-ar-:D-ar-:hazim-ar-,kasan-ar-,ag-ar-,ow-ar-,など自動詞生成
 の接辞に使われる。(-or-,-ir-,-ur-,-er-,などの同音回避の形態
 もある)hazim[]ar,kasan[]ar,と同形だが、古代では直結意識が
 強かっただろう。
・-as-:D-as-:ugok-as-,ok-os-,mak-as-,sag-as-,など他動詞生成
 の接辞に使われる。(-os-,などの同音回避の形態もありえる)
・-ay-:D-ay-:iw-ay-ur-,ar-ay-ur-,kik-oy-ur-,mi-y-ur-,など古代で
 の可能接辞として使われた。(-oy-,-y-,などの縮約もあった)
・-ak-:D-ak-:iw-ak-,tir-ak-ar-,obiy-ak-as-,など事然無意思概念化
 の接辞に使われる。(obie[r]as-,obie[s]as-の使役態では、怯え
 の程度を相手の自律反応に任せてしまうことになる。obiy-ak-
 であれば動作を無律化し、obiy-ak-as-で単純他動詞にできる)
 (-k-,などの縮約もある:寝かす:ne-k-as-)
〇この4つの接辞は動詞の態表現に使う重要な助動詞で、特に
・-ar-,-as-,は受動系、使役系の現役の態接辞である。
・-ay-,は上代以降の使用例がほとんどない。近世では已然の-e-
 接辞が可能態の役目を十分に引き継いでいる。
・-ak-,は平安期以降の使用例は少ないが、動作意図を忖度・隠
 蔽するとか、関連事象へ外延化するとかのために現代でも使
 われる。(waraw-ak-as-,wara-k-as-,yar-ak-as-,zur-ak-ar-)
〇4接辞が単音素の[挿入音素]に使用される際に、縮約用法
 により、[-/r]、[-/s]、[-/y]、[-/k]、になったと推測するのも仮
 説の中で解決すべきこと。おそらく、動き表現の正然連用形
 に事象意味付けをほどこすため、r、s、y、k、を付加し
 たのだろう。子音末語幹の動詞は語幹が一貫して事象にも対
 応できるので変化しない。
 
仮説2:活用語尾「お、う、え」を七然活用形では、接辞とし
 て将然:[-/y]ou、事然:[-/r]u、已然:[-/r]e、の形態で解釈する。
・-u-は、動詞の統語接辞で基本形を示す。
〇古語での将然はD[a/-]m[]u:書かむ、見む、食べむ、から変遷
 して、D[-/y]ah[]u:書かふ、見やふ、食べやふ→D[-/y]au:
 書かう、見やう、食べやう→D[-/y]ou:書こう、見よう、食べ
 よう、になった。
・-ah-も古語では、造語接辞で使われ、原意は「合う」で、動作
 を「継続してやり合う」の意味である。
 叩く+合う=戦う、語る+合う=語らう、などを派生した。
・「敢えて」:-ah[]e[]te、条件に負けない動作をする、やり抜く、
 という原意を持っている。(敢えて=-ah-の已然形態)
〇仮説2の肝要は、将然:-ou-:動作を完遂しよう、已然:-e-
 :動作を完遂成就して、とアスペクト局面が違っているが、
 同じ動作意図を表していると気がついた。以前から無意識的
 に感じていたことが実感覚になった。どうでしょう。
・将然も已然も「敢えて・条件をすり合わせて・尽力して・
 完遂させる」ことを目指すから、相手との相互協力と相互調
 和が必要になる。
〇同じアスペクト局面を表現する場合でも、動作の立ち位置の
 違いで異なる動詞形態を使う例がある。
・来る:ku[r]u、が不規則動詞である理由はこの仮説に似てる。
 動作の出発点から到達点まで距離がある場合、
・出発点からの動き:ki[]na[k0]i,ki[]te,ki[r]u,ki[r]eba,ki[]yo,
・到達点での動き:ko[]na[k0]i,ko[]te,ko[r]u,ko[r]eba,ko[]i,
・混在型動詞:ko[]na[k0]i,ki[]te,ku[r]u,ku[r]eba,ko[]i,
〇江戸後期に将然と已然の類似点に気づいて、已然独立動詞化
 :D[-/r]e[r]u:書ける、読める、知れる、などを可能動詞と
 見なした。当時は[挿入音素]に気付かないから、見れる、
 食べれる、来れる、などを「考えれ」なかった。
〇将然[-/y]の-y-が可能の接辞要素を持っているし、-ou-が勧奨
 の意味でもあり、已然-e-が動作完遂・成就を意味するし、
 両然形の類似性は高いと感じる。(互律:条件に合わせる
 に通じる)
・これで、可能態接辞:-e-(已然接辞と同じ)の誕生を説明
 できる。
 
つづく

2019/11/16

述語形式と[挿入音素]4

述語形式と[挿入音素]4
2019/11/16(土)
 動詞活用形式=動詞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹、
ですから、第一段の接辞選択=動詞語幹[挿入音素]接辞語幹が動作
の方向性を決める。同時に6種類の[挿入音素]選択も方向性に
関与する。
 
〇動詞基本活用形式:動詞語幹をDで代表、接辞一段まで表記。
(五段活用/一段活用を1行にまとめて一般形式表記する)
①未然:打消し:D[a/-]na[k0]i:飲まない、食べない、逆らわない。
(現代口語:D[a/-](nai,zuni,mai,)など打消しに限定)
②将然:前望・勧奨:D[-/y]ou:飲もう、食べよう、逆らおう。
(古語:意思:D[a/-]m[]u:飲まむ、食べむ、逆らわむ、が近い)
③正然:連用・進行:D[i/-]te[+]:飲んで、食べて、逆らって、
(イ音便:no(m[0i)=N]de,tabe[]te,sakara(w[0i)=Q]te)
(連用止め:D[i/-]0-:飲み、食べ、逆らい、動名詞扱いが可能)
④事然:動作事象:D[-/r]u:飲む、食べる、逆らう。
⑤係然:連体・関係:D[-/r]u[+]:(飲む、食べる、逆らう)理由?
⑥已然:完遂・仮定:D[-/r]e:(飲め、食べれ、逆らえ)て、ば、
⑦命然:完遂命令:D[-/r](e(yo)/(ey)o):飲め、食べろ、逆らえ。
〇以上、7種類の〜然形態に揃えて基本活用形を示しました。
 〜然名称の定義に今回初登場の「係然、命然」があります。
・係然:けいぜん:従来の連体形を言い換えたもの。連体形の作
 用が関係文節を作り出す修飾機能に着眼し重用する命名です。
(古語「係り結び」の結び倒置法が、現代では修飾機能「係り」
 作用として連体形が使われてるからです)
・命然:めいぜん:従前の命令形を言い換えるが、正然を命じる
 のではなく、已然(動作完遂)を目指して命令する。

 この七然活用形は国語文法の活用表になぞらえた構成です。
基本的に動作・状態の局面相:アスペクトへの入口を整理して示
すものであり、動詞文、形容詞文、名詞文などにほぼ共通に当て
嵌めることが可能であるから、重用される。
→国語文法では動詞の活用語尾の末尾母音が「あ、お、い、う、
 え」だと見做す傾向にある。(活用語尾で語幹・接辞を食い散
 らかしながらも、「あ、お、い、う、え」には何も意味がない
 と言いつくろうことが多い)
〇しかし、七然活用形の視点では[挿入音素]接辞を区別する。
・[a/-]nai、[-/y]ou、[i/-]te、[-/r]u、[-/r]e、「あ、い」は連結母音、
 「お、う、え」は接辞・助動詞なのである。明確に識別できる
 から、意味を手繰りやすくなる。
  
 次回以降に[挿入音素]、連結母音、連結子音の意味を推論す
ることとして、ここでは、七然活用形全体の構想について補足考
察を述べておきたい。
〇活用形の全体構想:古代から日本語に定着する動詞活用の全体
 像の捉え方に共感する。つまり、態活用や時制表現を分離して
 動詞:D自体の膠着活用だけを抽出する考え方が優れている。
・D[a/-]:未然→動作に入らず、打消し。(に限定する)
・D[-/y]:将然→動作しようか推量する状態。
→・D[i/-]:正然→動作進行の状態。
→・D[-/r]:事然→動作事象、出来事として陳述する。
→・D[-/r]:係然→事象を関係づける、連体修飾する。
→・D[-/r]:已然-e-接辞→動作完遂の状態、完遂の仮定。
→・D[-/r]:命然-e(yo)-/-(ey)o-→動作完遂を命ずる。
〇未然、将然は、動作Dに達しない。局面の外にある。
〇正然〜命然が、動作Dの活用局面の記述に関与する。
〇事然、係然は、動作Dよりも事象D出来事Dに注目する。
〇正然は、動作Dの進行状況を各種の補助動詞と連結して陳述
 する。
〇已然は、動作Dの完遂状況を陳述したり、完遂仮定したり、
 完遂命令したり、と多面的に使われる。
・已然は、動作Dの完遂尽力、完遂決意の陳述とも解釈できる
 から、近世では可能態、可能動詞として広く活用される。
・已然は、動作Dの完遂を実行する者も、被実行者・物にも
 完遂(物理的、技能的、社会的)条件に順応できるように、
 相互動作を求める意味を持つ。
 
 最後に指摘すると、動詞Dの動作描写を担う活用形、然形は
〇正然・連用形と已然・連用形だけです。
・正然:[i/-]の[i]音、二段活用の連用語幹末:-i-,-e-、已然の
 -e-音、つまり、−i−,−e−,[i]音だけが動作の動きを陳述
 する音であったのです。
・二段活用の連用語末:i,e,は一段活用化で語幹末に組み
 込まれ、已然のe音も可能動詞として語幹化しています。
・つまり、i,e音はD動作を描写する活用形と見なしてきた
 のだと納得できる。ところが、未然のa音の捉え方が問題。
・未然:a音のD-a-xx,-D[a]xxにより、Dに関連する新しい
 動詞を生み出せると読み違えたのは大きな失敗です。
〇未然:[a/-]のa音は、打ち消し用に限定しよう。
 態接辞の-ar-,-as-,-ay-,-ak-,などの-a音が未然形にもぎ取ら
 れる解釈を残念ながら昔から引き継いできました。
 
つづく

2019/11/10

述語形式と[挿入音素]3

述語形式と[挿入音素]3
2019/11/10(日)
 [挿入音素]の性質について独自の仮説を記述しましょう。
 
 まず、おさらいのため、国語文法での動詞活用の捉え方を分析
しておこう。
〇動詞活用の基本形式=動詞語幹+活用語尾+助動詞接辞、
 の構造概念を用いて示そうとします。
・この概念は、残念ながら「絵にも書けない餅」であり、「かな
 文字」解析では、動詞語幹と活用語尾を+記号で区切れません。
 「ローマ字」で、kak+e+nai と表記しなければ、基本形式の概念
 を正確に表せません。国語学者が頭脳の中で「ローマ字」変換し
 つつ精密に考察しているのだとすれば、頼もしいのだが、、、
・国語文法では、動詞語幹:か、活用語尾:け、だと言い続けてい
 ます。(書けない:ka+ke+nai、見ない:0+mi+nai、食べない:
 ta+be+nai、) 「活用語尾:が語幹を食い散らかす:という方便」
 を有史以来続けています。
 
 では、新提案の[挿入音素]の考え方を分析してみましょう。
〇動詞活用の基本形式=動詞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]
 接辞語幹・・・の構造概念です。これで一般形式表記できます。
・助動詞も接辞語幹[挿入音素]接辞語幹で連結していきます。
〇[挿入音素]の基本構造=[連結母音/無音]、[無音/連結子音]の
 どちらかの活用形態をとります。
・[挿入音素]の役割は、活用に際し子音連続や母音連続をさける
 ために単音素の連結母音や連結子音を挿入して発音しやすくする
 ことです。古来より日本語の膠着指向は子音連続や母音連続を嫌
 う傾向が強いからです。
〇動詞活用の一般形式表記の例を示す。動詞語幹:Dで代表する。
例:D[a/-]na[k0]i:動作打ち消し、D[-/r]e[a/-]na[k0]i:動作完遂
 不可の表現をまとめて:→D(-, [-/r]e)[a/-]na[k0]i で表記。
・書かない、書けない:kak(-, [-/r]e)[a/-]na[k0]i、
・見ない、見れない: mi(-, [-/r]e)[a/-]na[k0]i、
・食べない、食べれない:tabe(-, [-/r]e)[a/-]na[k0]i、
このように五段活用動詞や一段活用動詞を共通表記ができるから、
活用の文法則を効率的に説明、理解できるのです。
その理由は、語幹や接辞を:変形・食い散らかしせずに必要な場
合に[単音素を挿入する]だけだからです。
 
 [挿入音素]の基本構造が優れてるのは、語幹末音、語頭音の
組み合わせを考慮して、[連結母音/無音]、[無音/連結子音]の選
択可能構造を採用したからです。
〇[連結母音]が必要な条件は、語幹末・接辞語頭がともに子音の
 場合です。それ以外では無音挿入・直結でつなげます。
・つまり、[連結母音/無音]子音語頭接辞の連結条件に相当する。
 子音末語幹[連結母音]子音語頭接辞/母音末語幹[無音]子音語頭
 接辞という連結選択条件を表している。
〇[連結子音]が必要な条件は、語幹末・接辞語頭がともに母音の
 場合です。それ以外では無音挿入・直結でつなげます。
・つまり、[無音/連結子音]母音語頭接辞の連結条件に相当する。
 子音末語幹[無音]母音語頭接辞/母音末語幹[連結子音]母音語頭
 接辞という連結選択条件を表している。
 
 [挿入音素]はいわゆる判断選択演算子です。
〇判断論理の[はい/いいえ]選択において、分岐した一方のみ
 を表現するのではなく、他の分岐が成立する条件にも適応でき
 る形式になってることが特徴です。
〇[連結母音/無音]、[無音/連結子音]のように、二分岐選択形式
 のままで思考することを、二分合体思考法と独自に命名して常
 用しています。
・特に日本語の膠着の場合は、接辞が後ろから前へ、後ろから前
 へつながっていきます。接辞連結の都度、判断選択演算子の後
 ろから前に向けた連結条件の選択判断が必要なのです。
例:つながっていきます:tunag[-/r]ar[i/-]te[+]ik[i/-]mas[-/r]u→
 tunag[]a(r[0i)=Q]te[+]ik[i]mas[]u→tunag[]a([=t)]te[+]ik[i]mas[]u.
(注:無音選択:[-]→[]、イ音便促音:(r[0i)=Q]te→([=t)]te、)
(イ音便なし:-s:sagas[i]te,watas[i]te, -母音末:mi[]te,sirabe[]te)
(イ音便消音:-k,g:kak[0i=i]te,oyog[0i=i]de,例外:行くik[0i=Q]te)
(イ音便撥音:-b,n,m:asob[0i=N]de,yom[0i=N]de,)
(イ音便促音:-t,r,w:tat[0i=Q]te,ar[0i=Q]te,negaw[0i=Q]te,)
(この音便は用言活用の[i/-]te,[i/-]taで現れる縮約発音です)
 

2019/10/29

述語形式と[挿入音素]2

述語形式と[挿入音素]2
2019/10/29(火)
 付属語で活用のある品詞:接辞・助動詞は、付属の仕方で2通り
の述語形式がある。
(用言語幹に連結か、助辞に附属連結するかの区別)
 
③接辞・助動詞の述語形式1→語幹に附属する=[挿入音素]仲介。
 すでに①動詞の、②形容詞の、述語形式で記述したように、用言も
 語幹のままでは述語になれない。
例:接辞の述語形式(=述語文)を用言に密結合させる。
・動詞述語を生成:D[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹・
 ・・:→D[挿入音素]接辞述語文。
・形容詞述語を生成:K[挿入音素:k]接辞語幹[挿入音素]接
 辞語幹・・・:→K[挿入音素:k]接辞述語文。
つまり、 動詞語幹D、形容詞語幹Kに[挿入音素]を介在させて
接辞による述語形式を連結する。
 
④接辞・助動詞の述語形式2→助辞に附属する=複合[+]、縮約[x] 。
 体言[+]助辞に接辞が膠着する場合、疎結合の[+]と縮約の[x]を併せ
 持つ連結形式([x])を採用する。
例1:体言[+]助辞[x]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹・・・、
 →いわゆる名詞文(措定述語文)の構造をとる場合。
・[x]は、[+]複合と同様の膠着機能のほか、助辞と接辞が母音連続
 を避けて、簡略化・縮約化するのを許容するための記号です。
・〜です:de([x]gozar[i/-]ma)s[]u→である:d(e[x]a(r[])u→だ。
〇これはペン(です、である、だ)→「これ=ペン」を意味しない。
 「これはペン(の機能)で存在している」という二項関係を表出す
 る形式です。いわゆる繋辞、コプラ専用ではありません。
文語時代では、
・[k]ar[i]:カリ活用や、t(e[x])ar[i]:タリ活用、t(o[x])ar[i]:タリ活用、
 n(i[x])ar[i]:ナリ活用、などの用例で、措定接辞:-ar-を使い込んで
 います。
現代口語でも措定接辞:-ar-の根源に、ある、在る、有る、生る、の
意味を感じているし、また態接辞:-ar-は動詞語幹に[挿入音素]を介
してD[-/r]ar[]e[r]uの形態で受動態を生成するのは現代でも同じ。
 
例2:名容詞(実体の状態、状況を名詞化)[+]助辞[x]④接辞述語文:
 →いわゆる形容動詞(名容詞)述語文の場合。
・堂々[+]t(o[x])ar[]u:堂々たる(継続的な状態の連体形)
・盛大[+]n(i[x])a(r[]u):盛大なる、盛大な(即時的な状況の連体形)
・不安定[+]n(i[x])a(r[]u)[+]no[+]d(e[x])a(r[]u):不安定なのだ(状況の
 包括的認定)
 
例3:形式名詞[+]助辞[x]④接辞述語文:
 →関係文節を受け止めて包括措定、包括認定するための名詞文。
・太郎は明日大阪に行く[+]予定[+]d(e[x])a(r[]u)。→太郎=予定だ、
 のような単純な二項等価(繋辞機能)を想像してはいけない。
 日本語の「である、です、だ、」は先行内容を統括して全項の
 関係性を包括的に認定する機能である。
・予定(だ、がある、を変更する)のどれも通用する発話の場が
 想像できる。
・私はうなぎ(だ、がある、を変更する)も発話の場が想像でき
 る。私=うなぎだ、の成立する場面もあるが、包括認定の特殊
 用例に過ぎないと考えればよいだろう。大部分はうなぎを注文
 する場で発話される。
・ugok([i/-]θ、[-/r]u)[+]sou[+]da.:動きそうだ、動くそうだ。
 この、soudaはまさに例3による複合助動詞であり、sou:形
 式名詞、d(e[x]a(r[]u)→da:助詞[x]接辞述語文なのである。
 

 

2019/10/02

述語形式と[挿入音素]1

述語形式と[挿入音素]1
2019/10/02(水)
 前回の考察が単語の品詞分類の第一段階:自立語/附属語の区分
、第二段階:活用あり/活用なしの区分、を基に始まりました。
国語文法では活用ありの形態に対して、動詞活用表、形容詞活用表
、助動詞活用表の形式で膠着方法を説明してある。
そこで、活用文法を見直す立場で述語表現の全体像を合理的に把握
することを目指してみよう。
  
 用言、体言の述語活用を概念的に定義すると、
①動詞の基本活用形式→語幹を活用
 =動詞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹・・・、
②形容詞の基本活用形式→語幹を活用
 =形容詞語幹[挿入音素:k]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹
  ・・・、
③接辞・助動詞の基本活用形式1→語幹に附属
 (動詞語幹、形容詞語幹の活用に附属する場合)
 =[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞
 語幹・・・、
④接辞・助動詞の基本活用形式2→助辞に附属
 (体言・助辞の活用に附属する場合)
 =体言[+]助辞[縮約傾向]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹・・・
のように、4種類の形式で把握できます。
 4形式とも実効的に活用の意味を担っているのは、各個の接辞・
助動詞が持つ機能そのものです。つまり、活用とは、接辞が順次膠
着することにより、意味が増大し述語表現を明確にし豊かにすると
いうことです。
 
 つぎに、述語活用4形式に使われる膠着方法を整理してみよう。
①[挿入音素]=語幹と語幹の直接膠着で子音衝突や母音連続が起
 きると、発音しにくいので、中間に「単音素」を挿入する。
 その構造は[連結母音/無音]で子音衝突を回避、[無音/連結
 子音]挿入で母音連続を回避する工夫が古来より発達してきた。
 その工夫を新文法では[挿入音素]による一般形式表記の方法で
 表現させている。
・[挿入音素]の種類は、次の6種類である。
  [a/-],[i/-],[-/r],[-/s],[-/y],[-/k].
例1:[a/-],[i/-],の[挿入音素]は子音衝突の膠着で回避機能を発
 揮する。(接辞が子音語頭)
 [a/-]→kak[a]na[k0]i,yom[a]zuni/mi[-]na[k0]i,kangae[-]zuni,
  書かない、読まずに、/見ない、考えずに、(打消し述語)
 [i/-]→kak[0i=I]te,yom[0i=N]de/mi[-]te,kangae[-]te,
  書いて、読んで(イ音便)/見て、考えて、(連用形述語)
例2:[-/r],[-/s],[-/y],[-/k],の[挿入音素]は母音連続の膠着で
 回避機能を発揮する。(接辞が母音語頭)
 [-/y]→kak[-]ou,yom[-]ou,/mi[y]ou,kangae[y]ou,
  書こう、読もう、/見よう、考えよう、(前望、意向・勧奨)
 [-/r],[-/s],→kak[-]as[-]e[r]u,yom[-]as[-]e[r]u
  /mi[s]as[-]e[r]u,kangae[s]as[-]e[r]u,
  書かせる、読ませる、/見させる、考えさせる、(使役態)
  
②[挿入音素:k]←6種の最後:[-/k]に相当し、動詞との膠着に
 も使われるが、主に形容詞語幹との膠着での使用を推量します。
例1:古語「久語法」の接辞:-ak-(動作意図を消して動作事象の
 概念化を表出する接辞)から由来する[-/k]は、動詞用法では、
 iw[-]ak[-]u:(言うことの総体)言わんとすることは、
 tir[-]ak[-]ar[-]u:(散り敷く状況)部屋が散らかる。
 ne[k]as[-]u:(無意思物とみて横にしておく)赤児を寝かす。
例2:形容詞語幹に付加される用法:活用品詞に分類する以上、
 動詞に準じた膠着形式を推量しよう。
 形容詞語幹はすべて母音終りなので、[-/k]→[k]を[挿入音素]
 とし述語活用を表記できる。
 haya[s]i,tanosi([s]i):(文語:終止形)早し、楽し(し)、
 haya[k0]i,tanosi[k0]i:(口語:終止形)早い、楽しい(イ音便)
 と変遷し、古語時代から現代まで形容詞述語の活用方式はゆらい
 でいると感じる。シ・ク活用やカリ活用が入り組んでいる。
・形容詞の連用形=副詞的用法で推量すると、4種の連結子音で比
 べれば、[k]が最適だと一目瞭然で判る。
 haya[k]u,haya[r]u,haya[s]u,haya[y]u,
 :早く、早る、早す、早ゆ。 [k]には動作意図を消し抽象化する
 機能が備わってるからだろう。
〇haya[k](u[-]na[k0]i,u[-]te,[0]i,ere+ba)
 :ク活用(早くない、早くて、早い、早ければ)。
〇haya[k](ar[a]zu,ar[-]ou,ar[0i=Q]te,a(r[-]u),ar[-]e+ba,ar[-]e)
 :カリ活用(早からず、早かろう、早かって、早か(る)、
  早かれば、早かれ)。
(haya[k][0]i=haya[k0]i=haya[0]iの意味で、またhaya[k]-
 ar[0i=Q]te=haya[k]aQte=haya[k]atteの意味で表記した)
現代口語ではク活用とカリ活用を混用し部分的に使い分ける。
(する/来るの不規則動詞と類似するが、形容詞の場合は語幹一定
であり異形混在しない。どちらかと言えば、非活用の名容詞・形容
動詞と似ている)
 ---
つづく
 

2019/09/15

膠着語である日本語も音素解析が重要です

膠着語である日本語も音素解析が重要です
2019/09/15(日)
 国語文法のなかで残念な「ほころび」が目立つ部分は、用言活
用の全般に関わる文法則だろう。きちんと考え直してみよう。
単語の品詞分類は、第一段階に自立語/附属語の区分、第二段階
に活用あり/活用なしの区分までで、おおよその分類ができる。
・用言は、自立語で活用あり:動詞、形容詞などの単語、
・体言は、自立語で活用なし:名詞、名容詞(形容動詞)など、
・助動辞には、附属語で活用あり:接辞(助動詞)など、
・助辞には、附属語で活用なし:助辞(格助詞、助詞)など、
と分類しておきます。
通例では形容動詞を用言へ分類するが、用法上は実体状態の形容
を名詞的に表現し、名詞とほぼ同様の扱いができるので名容詞と
呼び体言扱いとする。(用言の活用は語幹むき出しの強烈さで連
結するが、形容動詞では体言的無活用:単語形態のままで膠着す
る)
  
 活用ありの区分段階で膠着する構成を次のように想定する。
・自立語の動詞、形容詞は活用に際して語幹を基礎にした膠着方
 式を採り、接辞:助動辞が密結合して活用形態を構成する。
・附属語で活用ありの助動辞は、各個固有の機能を持つ接辞で
 あり、用言語幹と語幹形式で密結合して活用形態を構成する。
 接辞は機能を順次付加するため二次結合、三次結合へと連続す
 ることが多い。
・附属語で活用なしの助辞は、体言や連体修飾句に後続し、ゆる
 い結合により複合形態を構成する。また、助辞に活用ありの接
 辞:助動辞が膠着して措定述語などの活用形態を構成する。
(例:で・ある→だ:ゆるい結合なのだが、逆に短縮・簡略化が
 起きやすい)
〇用言活用の膠着形式を概念化して示すと、
・用言語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]
 接辞語幹・・・の構造で表現できる。
 日本語の膠着方式は語幹と語幹が子音衝突や母音連続となるの
 を避けるため[挿入音素]単音素を差し入れて補完する特徴が
 あります。
(かな発音しやすくなるが、逆に、現代の国語かな文法では[挿
入音素]を識別できないでいます。表向きはそう言う水準です)
例:食べられると、食べさせられるとの違いは?
 :Tabe[r]ar[]e[r]u to,tabe[s]as[]e[r]ar[]e[r]u tono ti-
 gai wa?
〇[挿入音素]には、[a/-],[i/-],[-/r],[-/s],[-/y],[-/k],
 の6種類があり、これだけですべての活用形に対応できます。
  
 国語文法でも、動詞活用形で各個動詞の「語幹」、助動詞の
「語幹」を示そうとしてるので、認識に差異はない。
しかしながら、正確な「語幹」を示す道具としては、「かな:音
節文字」では不可能なのです。方便の抜道として「語幹+活用語
尾」の組み合せ形態で「何行何段」活用形などと表示してるわけ
です。
これはあくまでも方便なのですから、それに巻き込まれて、それ
を基礎にして思考を留めていては真の姿が見えません。
語幹を正確に識別区分するには、「ローマ字:音素文字」つづり
で音素単位の並びを書き表すのが一番です。
 
少なくとも国語研究にはローマ字も考察道具として使うことが必
須条件でしょう。
 

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