カテゴリー「態文法」の139件の記事

2019/11/10

述語形式と[挿入音素]3

述語形式と[挿入音素]3
2019/11/10(日)
 [挿入音素]の性質について独自の仮説を記述しましょう。
 
 まず、おさらいのため、国語文法での動詞活用の捉え方を分析
しておこう。
〇動詞活用の基本形式=動詞語幹+活用語尾+助動詞接辞、
 の構造概念を用いて示そうとします。
・この概念は、残念ながら「絵にも書けない餅」であり、「かな
 文字」解析では、動詞語幹と活用語尾を+記号で区切れません。
 「ローマ字」で、kak+e+nai と表記しなければ、基本形式の概念
 を正確に表せません。国語学者が頭脳の中で「ローマ字」変換し
 つつ精密に考察しているのだとすれば、頼もしいのだが、、、
・国語文法では、動詞語幹:か、活用語尾:け、だと言い続けてい
 ます。(書けない:ka+ke+nai、見ない:0+mi+nai、食べない:
 ta+be+nai、) 「活用語尾:が語幹を食い散らかす:という方便」
 を有史以来続けています。
 
 では、新提案の[挿入音素]の考え方を分析してみましょう。
〇動詞活用の基本形式=動詞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]
 接辞語幹・・・の構造概念です。これで一般形式表記できます。
・助動詞も接辞語幹[挿入音素]接辞語幹で連結していきます。
〇[挿入音素]の基本構造=[連結母音/無音]、[無音/連結子音]の
 どちらかの活用形態をとります。
・[挿入音素]の役割は、活用に際し子音連続や母音連続をさける
 ために単音素の連結母音や連結子音を挿入して発音しやすくする
 ことです。古来より日本語の膠着指向は子音連続や母音連続を嫌
 う傾向が強いからです。
〇動詞活用の一般形式表記の例を示す。動詞語幹:Dで代表する。
例:D[a/-]na[k0]i:動作打ち消し、D[-/r]e[a/-]na[k0]i:動作完遂
 不可の表現をまとめて:→D(-, [-/r]e)[a/-]na[k0]i で表記。
・書かない、書けない:kak(-, [-/r]e)[a/-]na[k0]i、
・見ない、見れない: mi(-, [-/r]e)[a/-]na[k0]i、
・食べない、食べれない:tabe(-, [-/r]e)[a/-]na[k0]i、
このように五段活用動詞や一段活用動詞を共通表記ができるから、
活用の文法則を効率的に説明、理解できるのです。
その理由は、語幹や接辞を:変形・食い散らかしせずに必要な場
合に[単音素を挿入する]だけだからです。
 
 [挿入音素]の基本構造が優れてるのは、語幹末音、語頭音の
組み合わせを考慮して、[連結母音/無音]、[無音/連結子音]の選
択可能構造を採用したからです。
〇[連結母音]が必要な条件は、語幹末・接辞語頭がともに子音の
 場合です。それ以外では無音挿入・直結でつなげます。
・つまり、[連結母音/無音]子音語頭接辞の連結条件に相当する。
 子音末語幹[連結母音]子音語頭接辞/母音末語幹[無音]子音語頭
 接辞という連結選択条件を表している。
〇[連結子音]が必要な条件は、語幹末・接辞語頭がともに母音の
 場合です。それ以外では無音挿入・直結でつなげます。
・つまり、[無音/連結子音]母音語頭接辞の連結条件に相当する。
 子音末語幹[無音]母音語頭接辞/母音末語幹[連結子音]母音語頭
 接辞という連結選択条件を表している。
 
 [挿入音素]はいわゆる判断選択演算子です。
〇判断論理の[はい/いいえ]選択において、分岐した一方のみ
 を表現するのではなく、他の分岐が成立する条件にも適応でき
 る形式になってることが特徴です。
〇[連結母音/無音]、[無音/連結子音]のように、二分岐選択形式
 のままで思考することを、二分合体思考法と独自に命名して常
 用しています。
・特に日本語の膠着の場合は、接辞が後ろから前へ、後ろから前
 へつながっていきます。接辞連結の都度、判断選択演算子の後
 ろから前に向けた連結条件の選択判断が必要なのです。
例:つながっていきます:tunag[-/r]ar[i/-]te[+]ik[i/-]mas[-/r]u→
 tunag[]a(r[0i)=Q]te[+]ik[i]mas[]u→tunag[]a([=t)]te[+]ik[i]mas[]u.
(注:無音選択:[-]→[]、イ音便促音:(r[0i)=Q]te→([=t)]te、)
(イ音便なし:-s:sagas[i]te,watas[i]te, -母音末:mi[]te,sirabe[]te)
(イ音便消音:-k,g:kak[0i=i]te,oyog[0i=i]de,例外:行くik[0i=Q]te)
(イ音便撥音:-b,n,m:asob[0i=N]de,yom[0i=N]de,)
(イ音便促音:-t,r,w:tat[0i=Q]te,ar[0i=Q]te,negaw[0i=Q]te,)
(この音便は用言活用の[i/-]te,[i/-]taで現れる縮約発音です)
 

2019/10/29

述語形式と[挿入音素]2

述語形式と[挿入音素]2
2019/10/29(火)
 付属語で活用のある品詞:接辞・助動詞は、付属の仕方で2通り
の述語形式がある。
(用言語幹に連結か、助辞に附属連結するかの区別)
 
③接辞・助動詞の述語形式1→語幹に附属する=[挿入音素]仲介。
 すでに①動詞の、②形容詞の、述語形式で記述したように、用言も
 語幹のままでは述語になれない。
例:接辞の述語形式(=述語文)を用言に密結合させる。
・動詞述語を生成:D[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹・
 ・・:→D[挿入音素]接辞述語文。
・形容詞述語を生成:K[挿入音素:k]接辞語幹[挿入音素]接
 辞語幹・・・:→K[挿入音素:k]接辞述語文。
つまり、 動詞語幹D、形容詞語幹Kに[挿入音素]を介在させて
接辞による述語形式を連結する。
 
④接辞・助動詞の述語形式2→助辞に附属する=複合[+]、縮約[x] 。
 体言[+]助辞に接辞が膠着する場合、疎結合の[+]と縮約の[x]を併せ
 持つ連結形式([x])を採用する。
例1:体言[+]助辞[x]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹・・・、
 →いわゆる名詞文(措定述語文)の構造をとる場合。
・[x]は、[+]複合と同様の膠着機能のほか、助辞と接辞が母音連続
 を避けて、簡略化・縮約化するのを許容するための記号です。
・〜です:de([x]gozar[i/-]ma)s[]u→である:d(e[x]a(r[])u→だ。
〇これはペン(です、である、だ)→「これ=ペン」を意味しない。
 「これはペン(の機能)で存在している」という二項関係を表出す
 る形式です。いわゆる繋辞、コプラ専用ではありません。
文語時代では、
・[k]ar[i]:カリ活用や、t(e[x])ar[i]:タリ活用、t(o[x])ar[i]:タリ活用、
 n(i[x])ar[i]:ナリ活用、などの用例で、措定接辞:-ar-を使い込んで
 います。
現代口語でも措定接辞:-ar-の根源に、ある、在る、有る、生る、の
意味を感じているし、また態接辞:-ar-は動詞語幹に[挿入音素]を介
してD[-/r]ar[]e[r]uの形態で受動態を生成するのは現代でも同じ。
 
例2:名容詞(実体の状態、状況を名詞化)[+]助辞[x]④接辞述語文:
 →いわゆる形容動詞(名容詞)述語文の場合。
・堂々[+]t(o[x])ar[]u:堂々たる(継続的な状態の連体形)
・盛大[+]n(i[x])a(r[]u):盛大なる、盛大な(即時的な状況の連体形)
・不安定[+]n(i[x])a(r[]u)[+]no[+]d(e[x])a(r[]u):不安定なのだ(状況の
 包括的認定)
 
例3:形式名詞[+]助辞[x]④接辞述語文:
 →関係文節を受け止めて包括措定、包括認定するための名詞文。
・太郎は明日大阪に行く[+]予定[+]d(e[x])a(r[]u)。→太郎=予定だ、
 のような単純な二項等価(繋辞機能)を想像してはいけない。
 日本語の「である、です、だ、」は先行内容を統括して全項の
 関係性を包括的に認定する機能である。
・予定(だ、がある、を変更する)のどれも通用する発話の場が
 想像できる。
・私はうなぎ(だ、がある、を変更する)も発話の場が想像でき
 る。私=うなぎだ、の成立する場面もあるが、包括認定の特殊9
 用例に過ぎないと考えればよいだろう。大部分はうなぎを注文
 する場で発話される。
・ugok([i/-]θ、[-/r]u)[+]sou[+]da.:動きそうだ、動くそうだ。
 この、soudaはまさに例3による複合助動詞であり、sou:形
 式名詞、d(e[x]a(r[]u)→da:助詞[x]接辞述語文なのである。
 

 

2019/10/02

述語形式と[挿入音素]1

述語形式と[挿入音素]1
2019/10/02(水)
 前回の考察が単語の品詞分類の第一段階:自立語/附属語の区分
、第二段階:活用あり/活用なしの区分、を基に始まりました。
国語文法では活用ありの形態に対して、動詞活用表、形容詞活用表
、助動詞活用表の形式で膠着方法を説明してある。
そこで、活用文法を見直す立場で述語表現の全体像を合理的に把握
することを目指してみよう。
  
 用言、体言の述語活用を概念的に定義すると、
①動詞の基本活用形式→語幹を活用
 =動詞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹・・・、
②形容詞の基本活用形式→語幹を活用
 =形容詞語幹[挿入音素:k]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹
  ・・・、
③接辞・助動詞の基本活用形式1→語幹に附属
 (動詞語幹、形容詞語幹の活用に附属する場合)
 =[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞
 語幹・・・、
④接辞・助動詞の基本活用形式2→助辞に附属
 (体言・助辞の活用に附属する場合)
 =体言[+]助辞[縮約傾向]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹・・・
のように、4種類の形式で把握できます。
 4形式とも実効的に活用の意味を担っているのは、各個の接辞・
助動詞が持つ機能そのものです。つまり、活用とは、接辞が順次膠
着することにより、意味が増大し述語表現を明確にし豊かにすると
いうことです。
 
 つぎに、述語活用4形式に使われる膠着方法を整理してみよう。
①[挿入音素]=語幹と語幹の直接膠着で子音衝突や母音連続が起
 きると、発音しにくいので、中間に「単音素」を挿入する。
 その構造は[連結母音/無音]で子音衝突を回避、[無音/連結
 子音]挿入で母音連続を回避する工夫が古来より発達してきた。
 その工夫を新文法では[挿入音素]による一般形式表記の方法で
 表現させている。
・[挿入音素]の種類は、次の6種類である。
  [a/-],[i/-],[-/r],[-/s],[-/y],[-/k].
例1:[a/-],[i/-],の[挿入音素]は子音衝突の膠着で回避機能を発
 揮する。(接辞が子音語頭)
 [a/-]→kak[a]na[k0]i,yom[a]zuni/mi[]na[k0]i,kangae[]zuni,
  書かない、読まずに、/見ない、考えずに、(打消し述語)
 [i/-]→kak[0i=I]te,yom[0i=N]de/mi[]te,kangae[]te,
  書いて、読んで(イ音便)/見て、考えて、(連用形述語)
例2:[-/r],[-/s],[-/y],[-/k],の[挿入音素]は母音連続の膠着で
 回避機能を発揮する。(接辞が母音語頭)
 [-/y]→kak[]ou,yom[]ou,/mi[y]ou,kangae[y]ou,
  書こう、読もう、/見よう、考えよう、(前望、意向・勧奨)
 [-/r],[-/s],→kak[]as[]e[r]u,yom[]as[]e[r]u
  /mi[s]as[]e[r]u,kangae[s]as[]e[r]u,
  書かせる、読ませる、/見させる、考えさせる、(使役態)
  
②[挿入音素:k]←6種の最後:[-/k]に相当し、動詞との膠着に
 も使われるが、主に形容詞語幹との膠着での使用を推量します。
例1:古語「久語法」の接辞:-ak-(動作意図を消して動作事象の
 概念化を表出する接辞)から由来する[-/k]は、動詞用法では、
 iw[]ak[]u:(言うことの総体)言わんとすることは、
 tir[]ak[]ar[]u:(散り敷く状況)部屋が散らかる。
 ne[k]as[]u:(無意思物とみて横にしておく)赤児を寝かす。
例2:形容詞語幹に付加される用法:活用品詞に分類する以上、
 動詞に準じた膠着形式を推量しよう。
 形容詞語幹はすべて母音終りなので、[-/k]→[k]を[挿入音素]
 とし述語活用を表記できる。
 haya[s]i,tanosi([s]i):(文語:終止形)早し、楽し(し)、
 haya[k0]i,tanosi[k0]i:(口語:終止形)早い、楽しい(イ音便)
 と変遷し、古語時代から現代まで形容詞述語の活用方式はゆらい
 でいると感じる。シ・ク活用やカリ活用が入り組んでいる。
・形容詞の連用形=副詞的用法で推量すると、4種の連結子音で比
 べれば、[k]が最適だと一目瞭然で判る。
 haya[k]u,haya[r]u,haya[s]u,haya[y]u,
 :早く、早る、早す、早ゆ。 [k]には動作意図を消し抽象化する
 機能が備わってるからだろう。
〇haya[k](u[]na[k0]i,u[]te,[0]i,ere+ba)
 :ク活用(早くない、早くて、早い、早ければ)。
〇haya[k](ar[a]zu,ar[]ou,ar[0i=Q]te,a(r[]u),ar[]e+ba,ar[]e)
 :カリ活用(早からず、早かろう、早かって、早か(る)、
  早かれば、早かれ)。
(haya[k][0]i=haya[k0]i=haya[0]iの意味で、またhaya[k]-
 ar[0i=Q]te=haya[k]aQte=haya[k]atteの意味で表記した)
現代口語ではク活用とカリ活用を混用し部分的に使い分ける。
(する/来るの不規則動詞と類似するが、形容詞の場合は語幹一定
であり異形混在しない。どちらかと言えば、非活用の名容詞・形容
動詞と似ている)
 ---
つづく
 

2019/09/15

膠着語である日本語も音素解析が重要です

膠着語である日本語も音素解析が重要です
2019/09/15(日)
 国語文法のなかで残念な「ほころび」が目立つ部分は、用言活
用の全般に関わる文法則だろう。きちんと考え直してみよう。
単語の品詞分類は、第一段階に自立語/附属語の区分、第二段階
に活用あり/活用なしの区分までで、おおよその分類ができる。
・用言は、自立語で活用あり:動詞、形容詞などの単語、
・体言は、自立語で活用なし:名詞、名容詞(形容動詞)など、
・助動辞には、附属語で活用あり:接辞(助動詞)など、
・助辞には、附属語で活用なし:助辞(格助詞、助詞)など、
と分類しておきます。
通例では形容動詞を用言へ分類するが、用法上は実体状態の形容
を名詞的に表現し、名詞とほぼ同様の扱いができるので名容詞と
呼び体言扱いとする。(用言の活用は語幹むき出しの強烈さで連
結するが、形容動詞では体言的無活用:単語形態のままで膠着す
る)
  
 活用ありの区分段階で膠着する構成を次のように想定する。
・自立語の動詞、形容詞は活用に際して語幹を基礎にした膠着方
 式を採り、接辞:助動辞が密結合して活用形態を構成する。
・附属語で活用ありの助動辞は、各個固有の機能を持つ接辞で
 あり、用言語幹と語幹形式で密結合して活用形態を構成する。
 接辞は機能を順次付加するため二次結合、三次結合へと連続す
 ることが多い。
・附属語で活用なしの助辞は、体言や連体修飾句に後続し、ゆる
 い結合により複合形態を構成する。また、助辞に活用ありの接
 辞:助動辞が膠着して措定述語などの活用形態を構成する。
(例:で・ある→だ:ゆるい結合なのだが、逆に短縮・簡略化が
 起きやすい)
〇用言活用の膠着形式を概念化して示すと、
・用言語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]
 接辞語幹・・・の構造で表現できる。
 日本語の膠着方式は語幹と語幹が子音衝突や母音連続となるの
 を避けるため[挿入音素]単音素を差し入れて補完する特徴が
 あります。
(かな発音しやすくなるが、逆に、現代の国語かな文法では[挿
入音素]を識別できないでいます。表向きはそう言う水準です)
例:食べられると、食べさせられるとの違いは?
 :Tabe[r]ar[]e[r]u to,tabe[s]as[]e[r]ar[]e[r]u tono ti-
 gai wa?
〇[挿入音素]には、[a/-],[i/-],[-/r],[-/s],[-/y],[-/k],
 の6種類があり、これだけですべての活用形に対応できます。
  
 国語文法でも、動詞活用形で各個動詞の「語幹」、助動詞の
「語幹」を示そうとしてるので、認識に差異はない。
しかしながら、正確な「語幹」を示す道具としては、「かな:音
節文字」では不可能なのです。方便の抜道として「語幹+活用語
尾」の組み合せ形態で「何行何段」活用形などと表示してるわけ
です。
これはあくまでも方便なのですから、それに巻き込まれて、それ
を基礎にして思考を留めていては真の姿が見えません。
語幹を正確に識別区分するには、「ローマ字:音素文字」つづり
で音素単位の並びを書き表すのが一番です。
 
少なくとも国語研究にはローマ字も考察道具として使うことが必
須条件でしょう。
 

2019/08/25

態文法:「来る、する」の曲り角:未来へ

態文法:「来る、する」の曲り角:未来へ
2019/08/25(日)
 先日来、部分読みを繰り返してる『曲り角の日本語』水谷静夫
:岩波新書:2011年4月20日第一刷、の第四章 日本語未
来図、にある考察内容が気にかかっている。
いわゆる不規則動詞の扱いである「来る」と「する」の未来変化
はどうなるのか、ということ。
  
 まず水谷本の引用(箇条書に要約)から始めます。
<水谷本:要約>
〇「する」→「~す」:訳す/訳せば、恋す/恋せば、「す」が
 漢字と結合した語幹と見做され、四段活用化に向かっている。
 また、「~ずる」→「~じる」:生じる/生じれば、信じる/
 信じれば、連用形態で語幹化して一段活用化になっている。
 (水谷本で、訳せば・恋せば・生じれば・信じれば、と已然・
 仮定形態を並べて比較する方法には何かの思い入れがあったの
 だろうか)
・「~する」→も「~しる」の連用形態で語幹化して一段活用化
 へ変化するかもしれない。
 勉強しる/勉強しれば、議論しる/議論しれば、などが通用
 「しる」時代になるのだろうか。 曲り角を回った先をどれに
 「しる」のか考えて、あらかじめ誘導「しる」こともできるは
 ず。
 (この部分の「しる」はブログ記者の独断試行です)
・「来る」の未来に対しての具体記述がない(ようだ)。
  
<新文法の視点>
〇確かに「する」の現状変化や曲り角の先が気にかかるが、ロー
 マ字解析も取り入れた正確な語幹や接辞の形態を把握したうえ
 で未来図を考察したいと思っている。
・「来る」動詞について、深層意義を理解する鍵が見つかった。
 少し突飛な解釈なので、うまく説明できるか不安だが、開示し
 たい。
  
〇「来る」の意味を解く:
 「来る」は、2つの動作点から見た描写が混在している。
①来る→きる:ki[r]u,:出発点(到達点以前)付近での動作を描
 写する。
 き一段活用:ki([]na[k0]i,[]te,[r]u,[r]u,[r]e,[r](ey)o).
 (離れた出発点から来る動作:きない、きて、きる、きれ、き
 ろ)
②来る→こる:ko[r]u,:到達点(付近)での動作を描写する。
 こ一段活用:ko([]na[k0]i,[]te,[r]u,[r]u,[r]e,[r0](eyo)i).
 (到達点での来る動作:こない、こて、こる、これ、こい)
不規則に見える「来る」動詞は①、②の一段活用形が混在して成
立しており、次のように、終止・連体には:ku[r]u,が置かれる
③活用形となる。
③来る:ko[]na[k0]i,ki[]te,ku[r]u,ku[r]eba,ko[r]e[]te,ko[]i.
 (くる:ku[r]u,は動作点を単純一点化した動作事象を表現す
 る)
 混在状態は、こない、きて、くる、くれば、これて、こい、の
 ように、語幹にko,ki,ku,3音が入り組んでいる。
  
<この考えに先週たどり着いた>
 来るには2つの描写点があることに気づいたのは先週だが、
その伏線は2年前の事例1で聞いた会話の中にあった。
〇事例1:
 「日本語構造伝達文法」自主研究会に飛び入り聴講した折りに
 動作アスペクトの関連で次のようなやりとりがあった。
・電車到着を待っているとき、遠くに電車の姿を見たら「電車が
 来た!」と言うでしょう? (先生。その他、当方も同意)
・「いいえ。見えたと言いますが、来たとは言いません」、
 「電車がホームに着けば、来たと言います」(大学非常勤講師)
ひとしきり「来る」談義があったが、結論はない。
変わった見方をする人もいるのだなと感じた。
〇事例2:
・宇都宮餃子会:きらっせ本店、の「きらっせ」をその時思い出
 した。だが、遠方への呼びかけとまでは気づかなかった。
→きらっせ:kirasse→ki[r]as[]e[]mas[]e:きらせませ→ご遠方
 から来ていただけまして(ありがとう)、と言う意味だろう。
  
・山形県「こらっせ新庄」(介護施設や子育て支援センター、
 スポーツクラブなどが入った施設)、福島県「コラッセ福島」
 (福島駅西口複合施設)など、施設名に付ける名前として「こ
 らっせ」があるようだ。
 (先週、出発点/到達点に気づいて、ネット調べで見つけた)
→こらっせ:korasse→ko[r]as[]e[]mas[]e:こらせませ→ようこ
 そご来場いただけまして、と言う意味だろう。
  
→くらっせ:kurasse→ku[r]as[]e[]mas[]e:くらせませ→ではな
 く、
 →kur[]as[]e[]mas[]e:暮せませ→「クラッセ川崎」集合住宅
 の名称だったり、classeだったりだ。
現状は、来らっせ=きらっせ/こらっせの併存状態のようだ。
 
・因みに、多義語である「いらっしゃる:行く、来る、いる、あ
 る」なら、どうか。石川県加賀市「小規模多機能ホーム いら
 っせ分校、いらっせ松が丘」などに発想豊かな施設に名付けら
 れてるようです。
→いらっせ:irasse→i[r]as[]e[]mas[]e:いらせませ→来る・い
 る両方に使える言葉だから、動作点を気にせずに使える。
 逆に日本語では空間の広がりやその中での移動状態を識別する
 ことがあり、暗黙の知識になっているのだろう。
  
・きらっせ/こらっせ、やはり広い日本地方の言葉には意味の差
 を使い分ける伝統がある。深層意義の差に気がついて、2者を
 比べて違和感は、まったく感じない。
 つまり、「遠くに電車が見えたら、きた!/ホームに電車が着
 いたら、こた!」と使い分けができるのが、言葉の達人だと呼
 ばれるか、または「遠くても、着いても、くた!/きた!/こ
 た!」で済ませるか。 将来の選択にかかっている。
・ki[r]as[]e、ko[r]as[]e、が通用するのは、①ki[r]u、②ko-
 [r]u、一段活用の語形が暗黙裡に記憶されているからだろう。
   
〇曲り角の日本語の未来に何が起きるか判らないが、来るの①、
 ②、③の活用形の意義差を伝承したいですね。
 たとえば国語辞典には何らかの注釈が読めるように多面的記録
 を載せるのが望ましい。
・なお「来る」動詞の態の三系四態では、動詞語幹:koを使う。
 態では「登場人物相互の関与表現」が注目点だから、koを使っ
 て、動作の到達点での事態を描写する。
 この点でも矛盾はない。
・×「帰ってきない」→〇「帰ってきやしない」など、連用形で
 の言回し方により「きる」もしぶとく使われるでしょう。
  
---

 

2019/08/23

態文法:国語文法を正す方法4

態文法:国語文法を正す方法4
2019/08/23(金)
 まず、国語文法(学校文法)の動詞活用形の基本法則を再確認
します。
・「かな字単位」による語幹+活用語尾形の構成で、「未然形、
 連用形、終止形、連体形、已然形、命令形」の活用形体系を定
 める。
 (五段・四段活用/二段活用/一段活用/その他、など体系が
 ある)
・その活用形体系のなかで、未然形と已然形の意味付けが浸透し
 ていない。
 特に未然形は動作打消・否定に限定する勇断ができずに、態接
 辞との連結まで含めてしまった。(その大失敗が態の異形態で
 あり今も続いている)
 それに比べて、已然形は活用語尾の-e-音自身が機能接辞であ
 り、安定な形態なのだが、已然の意味が残念ながらぼんやりか
 すんでる。
  
国語文法の恣意的無視?:
④「已然形は可能動詞、可能態、命令形を生み出した」と、前回
 の項目でも、
③「已然形は仮定形に名称変更になって消えたのか?」で重複す
 る説明があったので、(已然形が消えたのではなく、可能や命
 令へ発展した)
〇「已然形の可能態、可能動詞」への変化に追従できない歴史を
 遡ってみる。
  
〇文法を正す視点:
 二段活用の始まりと終り・一段活用へ移行の始まりに対する文
 法解釈をしてみると、疑問に感じる部分がある。
・四段活用形が多かったが、二段活用形やその他もあり、活用形
 の法則性をどのように感じていたのだろうか。
歴史的に鳥瞰する意味で活用形一般形式で四段・二段・一段(の
連用-終止-連体-已然)を並べてみる。
〇四段:D([i]te,[]u,[]u,[]e,). D= D(-),子音末語幹:
 二段:D([i]te,[]u,[]u[r]u,[]u[r]e,) ,
   :D([e]te,[]u,[]u[r]u,[]u[r]e,).
 一段:D(i)([]te,[r]u,[r]u,[r]e,) ,
   :D(e)([]te,[r]u,[r]u,[r]e,).
 四段/一段:D([i/-]te,[-/r]u,[-/r]u,[-/r]e,).
  上段↑DはD(-),D(i),D(e),の子音末、母音末語幹を含む。
・新文法のローマ字表記なので、これだけで広範囲の動詞を見渡
 す手掛りになるが、当時の国語文法はどうだったのか?
・新文法の視点で二段活用の終止・連体を推測し、終止:D[]u,
 連体:D[]u[r]u, と解釈した。つまり、連体形に対して特別あ
 つらえの接辞:-ur-を想定する方法を取らず、終止形:D[]u,に
 、再度事象独立化させるため:-[r]u-を付加したのではないか
 と推定したのです。(-ur-接辞に固有の意味を望めないから)
・勘ぐると、已然形:D[]u[r]e,を生成するために、連体形を:D[]
 u[r]u,とした。
 終止形:D[]u,を直接:D[]e型にしても已然形の単語になれない
 語幹:D,なのですから。とりあえず窮余の策で:D[]u[r]u,を選
 んだものが、何世紀も続いてしまったのだろう。(落つ[r]u、
 受く[r]uは現在の、さぼ[r]u、ぐぐ[r]uのような用法と同類の
 法則によるとみる)
・江戸期になり、-[]u[r]u-を使った用法で、意識的に-[]e[r]u-
 の意味付け(可能)をする事例がでてきた。
(古語辞典:読む[r]u、知る[r]uなどの動詞で短期間の試用例ら
 しい)
  
新文法による解決:
★動詞派生の基本文法則=動詞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入
 音素]接辞語幹・・・で、すべての動詞活用形、すべての態動
 詞派生などを解釈できる。
(恣意的、属人的なえこひいき解釈を挟み込む余地なしで、構造
 化できる)
〇二段活用の時代が下って、鎌倉・室町時代になると、終止=連
 体になり
 二段:D([i]te,[]u,[]u[r]u,[]u[r]e,)→ D([i]te,[]u[r]u,[]
 u[r]u,[]u[r]e,),
 二段:D([e]te,[]u,[]u[r]u,[]u[r]e,)→ D([e]te,[]u[r]u,[]
 u[r]u,[]u[r]e,),
 となったが、これでもまだ二段活用形式です。
・原初、D[]u+[r]u,で二段活用を開始した「る足しの知恵」が、
 D[i]+[r]u,や D[e]+[r]u,さらに、(D+i)[r]u,(D+e)[r]u,の母
音末語幹化に踏み込んだ上で、「る足し」を認める形態へと適用
されのは、時は江戸期になっており、これにより長かった二段時
代が終り一段活用形に収れんしていく。
  
 新文法の切り札:子音末/母音末どちらの語幹末であっても、
共通的に動詞活用形を一般形式で表記することができる。
(連用、終止、連体、已然を表示)
〇四段活用/一段活用:D([i/-]te,[-/r]u,[-/r]u,[-/r]e,).
例:書く/見る:kak/mi([i/-]te,[-/r]u,[-/r]u,[-/r]e,)→書い
 て/見て、書く/見る、書く/見る、書け/見れ、と共通形式
 で表示できる。
〇已然形:D[-/r]e,は、完遂仮定:D[-/r]e[+]ba,完遂動詞:D[-/r]
 e[r]u,完遂命令:D(子音末)[-]e(yo)!/D(母音末)[r](ey)o!,
 などに派生される。
・国語文法では、完遂動詞のうち片側通行的に、
 D(子音末)[-]e[r]u,:書ける、読める、渡せる、などを可能動
 詞と認め、D(母音末)[r]e[r]u,:見れる、見せれる、食べれる
 、入れれる、などには可能動詞と認めずに、D(母音末)[r]ar[]
 e[r]u:受動態の結果可能表現で流用するよう規定し続ける。
 (ら抜きではなく、-ar-接辞入れを強要してるのだ)
(強要してる:は、て接辞自身の活用形:-te[r]u-です。い抜き
 ではない。強要の事象があることを表現したいので、て・いる
 :te[+]i[r]uの進行形描写ではなく、てる:-te[r]u-の事象形態
 を使います)
<接辞には固有の意味があり、連結して特有の用法、単語になる
のだから、意味を感得する、意味を明確にすることが必要です。
恣意的えこひいきや、優雅さ・丁寧さ・清雅さなどで取捨選別す
る前に、接辞の有る無しによる意味の違いを明確にすべきです>
  
・新文法の視点では、語幹末の子音/母音の区別があっても必要
 な機能接辞は、どちらの動詞語幹にも連結できるような文法則
 を立てて発展してきたのだから、根源的な理由もなく派生法則
 を片側通行に制御するのは、時代錯誤、恣意的文法無視としか
 言いようがない。
  
 完遂動詞は、動作可能表現であり、尽力表現であり、周囲条件
折り合わせ表現であり、相互協力の表現であり、動作成就の表現
である。これらをすべて複合した意味を含んでいると、感じてい
る。
  
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2019/08/16

態文法:国語文法を正す方法3

態文法:国語文法を正す方法3
2019/08/16(金)
 まず、国語文法(学校文法)の動詞活用形の基本法則を再確認
します。
・「かな字単位」による語幹+活用語尾形の構成で、「未然形、
 連用形、終止形、連体形、已然形、命令形」の活用形体系を定
 める。
 (五段・四段活用/二段活用/一段活用/その他、など体系が
 ある)
・助動詞・接辞を連結するとき、何型の活用語尾形に接続すべき
 か指定する文法則が必須だが、接辞ごとに連結法則が確立して
 いるとは言えない状況である。
(接続規則はあるが、活用形枠組に対する解釈揺らぎや、接辞形
 態の把握に曖昧さがあり信頼性が低い)
  
国語文法の恣意的放任:
③江戸後期・現代:「已然形は仮定形に名称変更になって消えた
 のか?」 国語の共通化が求められ、動詞活用形式も主に二段
 活用形が一段化へ収れんしてきた。特に「已然形」の出世振り
 には感嘆する。だが、国語文法では、この時代の「已然形の変
 貌振り」を十分に解釈できていない。
〇文法を正す視点:
 本来、已然形は用途が広くて安定した意味機能を果していたが
 、文語文法と口語文法の移り変りの間で大きく変りすぎたため
 、評価が定まらない。
例:已然形の活用語尾末音:-e-には、それ自身に機能接辞の能
 力があります。 詳細は次項の新文法の解釈で述べるが、ここ
 では自他交替する接辞の機能について国語文法の曖昧さを正す
 視点として記述します。
・立つ→立てる:tat[]e[r]u,割る→割れる:war[]e[r]u,この同じ
 e[r]uでも自他交替と他自交替で逆の働きをする。国語文法で
 は恣意的放任なのか、五段活用動詞には可能動詞と見做すだけ
 で、一段活用での「見れる、食べれる」を認めたがらない。
 恣意的えこひいきだと断じる。これでは可能以外の大事な機能
 :完遂のための条件合せの互助(主・客・対象の互助)も感得
 できない。
・立てば、割れば、の已然・仮定形も安定な機能であり、「立た
 ば、割らば」の未然仮定形(の危うさ:五段動詞のみ辛うじて
 通用)が放逐されてもよいのとは大違いにしっかりした構造で
 す。
・命令形にも已然が使われ、立て!:tat[]e,割れ!:war[]e, 
 二段活用から一段活用の変化で、見よ:mi[]yo,→見ろ!:mi[r]
 (ey)o、食べよ:tabe[]yo,→食べろ!:tabe[r](ey)o,のように
 完遂を命ずる形式で已然型命令形になった。
この命令形の変化認識も国語文法ではほとんど定着していない。
  
新文法による解決:
★動詞派生の基本文法則=動詞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入
 音素]接辞語幹・・・で、すべての動詞活用形、すべての態動
 詞派生などを解釈できる。
(恣意的、属人的なえこひいき解釈を挟み込む余地なしで、構造
 化できる)
・[挿入音素]=[連結母音/無音]または[無音/連結子音]
 の構造で、次の6種類がある
 :[a/-],[i/-],[-/r],[-/s],[-/y],[-/k].
〇動詞語幹をDで、すべての動詞を代表させる一般形式表記によ
 れば四段活用/一段活用を一行で表せる。
・D([a/-]na[k0]i,[i/-]te+,[-/r]u,[-/r]u+,[-/r]e[]te+,
 [-/r]e(yo)!/(ey)o!,)
(未然打消、正然連用+、終止事象、連体+、已然連用+、已然
 命令、という基本枠組で動詞描写に対応する)
〇注目する已然形:
 :D[-/r]e+,D[-/r]e[i/-]te+,D[-/r]e[+]ba,
 D[-/r]e(yo)!/(ey)o!, のように、完遂(連用形、仮定形、命
 令形)として発展したうえ、さらに完遂動詞:D[-/r]e[r]u,と
 して晴れてやっと独立できたことがすばらしい。
・読める、書ける、飛べる、見れる、来れる、行ける、食べれる
 、起きれる、変えれる、着れる、などの動作可能の表現がすっ
 きり描写可能になった。
<考えれる、調べれる、覚えれる、忘れれる、感じれる、など知
覚動作に対しては、動作の完遂そのものを相互に確認できないか
ら、結果が現れたとき、考えられる、調べられる、覚えられる、
忘れられる、感じられる、と、受動態=結果已然(形)態で描写
する。
つまり、知覚動作の伝達認知の方法を吟味して受動態を選ぶので
す。文化庁の「国語に対する世論調査」でも、各年代の一般大衆
は実質の意味をきちんと吟味しての圧倒的正解率です。
・調査設問が友人の行動結果が予想と大幅に違うものだったら、
 考えれない/考えられない、のどちらを使って表現するか、を
 問い掛けるものです。
・皮肉なもので、文法界は「短い単語は可能動詞になりやすいが
 、長い音節の単語では受動態をきちんと維持している」と外形
 判断だけを続けている。意味の違いを吟味せずに思考停止状態
 だ。可能を問うのか/結果を問うのかを学者は忘れてるのだ>
  
新文法の切り札
 :已然接辞=自他交替接辞=完遂接辞=可能態接辞:-e-。
 已然形:すでに然る、動作完遂に尽す、やり遂げる、条件に折
 り合いを付けて成就する(対他・対物で折り合い、互助し完遂
 する)、のすべてを含む動作概念を表す。
・動詞の自他交替には12通りの対応型があり、一番多い:半分
 以上の対応型が接辞:e[r]u付き動詞です。(終える、立てる、
 割れる、増える、流れる、見せる、など6通り)
・また、態の四態でも可能態と受動態の2態に:e[r]uが付き、使
 役系には4態ともにe[r]uが含まれる。
・さらに、動詞活用形で已然・連用:-e-としても使われる。
(塞がれて、上がれて、増やせて、流せて、動けて、生きれて、
 活かせて、起せて、残れて、残せて、乗れて、乗せて、など、
 すべての動詞に已然形が対応する)
〇これだけ大量の動詞に派生連結できるのに、見れる、来れる、
 食べれる、調べれる、などが不適当というのは、恣意的えこひ
 いき以外にないでしょう。
〇これだけ大量の動詞に派生連結できるのに、-e-,-e[r]u,の根
 源的な意味を解説できないとしたら、新文法と言えない。
(答えは切り札項の最初に記述)
  
★深層理解を願う:已然接辞=自他交替接辞=完遂接辞=可能態
 接辞:-e-。
 次の2つの派生形式から、深層理解に達することができる。
・1つ:自他交替例:立てる:他動詞化/割れる:自動詞化、は
 一見すると、-e[r]u接辞が自他交替と他自交替の相反する機能
 を発揮するように感じる。
〇だが、深層の意味には、立つ、割るの「動作を完遂・やり遂げ
 る」ことで生じる状態を描写する言葉であり、対物側の動作と
 しては「やり遂げられた→態の入れ換り見立て」が発生してい
 る。 主体側は、動作をやり遂げるの意味で完遂・可能の描写
 になる。
 つまり、-e[r]u接辞の真の意味は「動作を完遂・やり遂げる」
 ということである。
・2つ:相互助成例:見せる、着せる、乗せる、任せる、対他動
 作で-e[r]u接辞が付くと、主体・客体・(対象物も類推)の相
 互協同の動作で完遂努力するような深層意義を発揮する。
〇同感しやすい例で「見せる:mi[s]e[r]u」を考察しよう。
 主体は対象物:定期券、逮捕状、得意技、を相手が見えるよう
 に提示する。
 客体は対象物を見て納得できるか判断して相応の行動をする。
 主体・客体・対象物の相互の協同・合致動作が合うことで完遂
 する。(対象物の内容が効力なしなら、完遂が成立しない)
〇相互合致の末に完遂が成立する:深層意義として潜在する。
・花子はピアノが弾ける:花子・ピアノ・音楽法則が相互合致す
 る。
・幼児でもこの距離が歩けるのか:幼児・長距離・物理条件の相
 互合致の有無が決め手。
・この漢字は読めるが、書けないかも:主体・漢字・知識領分の
 相互合致範囲による。
このように、已然接辞、可能接辞:-e[r]uには、「完遂と相互助
成」の深層意義があると解釈するとよい。
  
つづく

 

2019/08/12

態文法:国語文法を正す方法2

態文法:国語文法を正す方法2
2019/08/12(月)
 まず、国語文法(学校文法)の動詞活用形の基本法則を再確認します。
・「かな字単位」による語幹+活用語尾形の構成で、「未然形、連用形
 、終止形、連体形、已然形、命令形」の活用形体系を定める。
 (五段・四段活用/二段活用/一段活用/その他、など体系がある)
・助動詞・接辞を連結するとき、何型の活用語尾形に接続すべきか指定する
 文法則が必須だが、態接辞の接続に未然形を指定する国語文法は、不正確な
 概念を生み出すことになる。(「かな字単位」解析で一番の錯誤に陥る)
  
国語文法の恣意的規制:
②「ら抜き言葉」、「さ入れ言葉」の恣意的規制を正す。
・国語文法の態派生に関する解釈は最も弱点が顕著に表れる部分であり、
 それを象徴するように忍び込む恣意的なえこひいきの規制といえる。
 「ら抜き、さ入れ、れ足す」言葉など、正否入り乱れる恣意的規制の現状に
 は、態の動詞派生に対する基本的な見直し視点が必要である。
〇文法を正す視点:
 態派生は「動作事象、出来事を誰の立場に位置づけて描写するのか」を表現
 する役割だから、「動詞の基本形=終止形を起点に態接辞を接続する」との
 発想に立つべきである。この視点が文法界にまったく定着していない。
・当ブログで基本形に気づき始めたのが、5、6年前からで、一般形式表記を
 提示できるようになったのが、3年くらい前か。古語時代の先人達には「基
 本形に態接辞」が当然のことだったろう。 文法界に成り代れないが、古語
 先達に心から不明をお詫したい。
・動詞の基本形:D[-/r]は、時制なしの終止形:D[-/r]u、が担う役割である。
  
新文法による解決:
★動詞派生の基本文法則=動詞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語
 幹・・・で、すべての動詞活用形、すべての態動詞派生などを解釈できる。
(恣意的、属人的なえこひいき解釈を挟み込む余地なしで、構造化できる)
〇新文法の切り札:態の三系四態、「態の双対環:四態」で簡単に整理する。
 能動系基本形(原形態-可能態-結果態-受動態)、
 強制系基本形(原形態-可能態-結果態-受動態)、
 使役系基本形(原形態-可能態-結果態-受動態)、
 の三系四態によりほとんどの態動詞が派生できる。
・三系四態の一般形式表記(共通項括り出して正規化):
 動詞語幹をDで表したので、すべての動詞語幹を代入して派生できる。
・能動系四態:D[-/r](-,(e,ar,ar[]e)[-/r])u,
・強制系四態:D[-/s]as[](-,(e,ar,ar[]e)[-/r])u,
・使役系四態:D[-/s]as[]e[r](-,(e,ar,ar[]e)[-/r])u,
〇態の三系四態の一般形式を学んでしまえば、態文法の規則性が単純明解であ
 ることに気づくはずです。
・一般形式表記の役割は、動詞語幹が子音末/母音末のどちらにも対応して接
 辞を連結できるように[挿入音素]を挟んでいます。つまり、五段活用動詞
 /一段活用動詞のどちらも同一形態の機能接辞と連結して、同一機能を派生
 できることを示している。
  
例:「ら抜き」問題意識、それ自体が無意味、文法学の思考停止中が問題。
 試し(書く、食べる)で能動系四態を演習する。
 kak[]u,kak[]e[r]u,kak[]ar[]u,kak[]ar[]e[r]u. (なんの問題もない)
 tabe[r]u,tabe[r]e[r]u,tabe[r]ar[]u,tabe[r]ar[]e[r]u.(なんの問題もない)
 書ける/食べれる、書かれる/食べられる、とまったく並行した派生であり
 なんの問題もない。(五段活用/一段活用での態派生に並行性があり、特異
 性はなにもない)
 「食べられる」から「ら」抜きで「食べれる」が派生すると考える恣意的な
 推測を早く卒業するほうがよい。それぞれの態動詞には独自の意味がある。
(別途、基本形+已然形=可能態、結果+已然・可能態=受動態について論証
 する予定です)
例:「さ入れ」問題意識、文法学者も恣意的えこひいきで助長する。
 試し(歌う、読む)で強制系四態を演習する。
 utaw[]as[]u,utaw[]as[]e[r]u,utaw[]as[]ar[]u,utaw[]as[]ar[]e[r]u.
 yom[]as[]u,yom[]as[]e[r]u,yom[]as[]ar[]u,yom[]as[]ar[]e[r]u.
 これがなんの問題もない通常の強制四態だが、「歌わさせて、読まさせて」
 という言い方を「さ入れ言葉」という。
・「歌わさせて:utaw[]as[]as[]e[]te,読まさせて:yom[]as[]as[]e[]te,」と音素
 表記すれば、「さ」入れでなくて接辞:-as-が重なっているのが判ります。
 二重強制態+已然・可能態の形態ですから、代読の代読、下請け・孫請け
 の事態を表現するものです。(代代読や孫請けをひけらかすのは疑問)
・(ばか)ていねいさ、へりくだりを表現する感じになる、と文法学者の一部
 では恣意的えこひいきを市販本などで記述してる。(二重強制態だと示唆も
 しないで恣意的好感を述べること自体が問題だろう)
例:「れ足す」問題、二重可能態の自覚がありか?
 試し(行く、食べる)で可能態、二重可能態を演習する。
 ik[]u→ik[]e[r]u:行ける(可能態:推奨)
  ik[]e[r]e[r]u:行けれる(二重可能態:推奨せず)「れ足す」言葉。
 tabe[r]u→tabe[r]e[r]u:食べれる(可能態:推奨)
  tabe[r]e[r]e[r]u:食べれれる(二重可能態:推奨せず)「れ足す」言葉。
・ire[r]u→ire[r]e[r]u:入れれる(可能態:推奨できる)
  ire[r]e[r]e[r]u:入れれれる(二重可能態:推奨せず)「れ足す」言葉。
・自覚しつつ、多重可能態を使う例がある。(ある地方の学校給食の場面)
 学童:「何度も食べきろうとしたけど、食べれれれれん!!!」
 食べようと挑戦をなんども(4回)したけれど嫌いな物が食べれない!と
 叫んだわけです。確信的多重不可能態を使う学童には今後の期待が持てるだ
 ろう。
  
つづく

2019/08/10

態文法:国語文法を正す方法1

態文法:国語文法を正す方法1
2019/08/10(土)
 新文法の実践検証の最後に、国語文法とどのように向い合うべきかを考察し
ます。
〇まず、国語文法(学校文法)の文法力の限界を明確にしておきます。
・「かな字表記」に頼る国語文法では、記録に残る文書内容を「かな字」単位
 で解釈する。書かれる:kakareru,食べられる:taberareru,で話される受動態に
 対して、書か・れる、食べ・られる:「れる/られる」異形態の助動詞・接
 辞なのだと把握してしまう。同様に、書かせる:kakaseru,食べさせる:tabe-
 saseru,で話される使役態を「かな字表記」で行えば、書か・せる、食べ・さ
 せる:「せる/させる」の異形態だとしか解析できない。
・そもそも、国語文法では動詞活用、用言活用の基本法則を「未然形、連用形
 、終止形、連体形、已然形、命令形」の活用形体系に求める。つまり、
 「かな字単位」による語幹+活用語尾形の構成で法則化するのが原則です。
例:書かれる→か:語幹、か:未然・活用語尾、れる:受動態接辞。
 食べられる→た:語幹、べ:語幹級・活用語尾、られる:受動態接辞。
 書かせる→か:語幹、か:未然・活用語尾、せる:使役態接辞。
 食べさせる→た:語幹、べ:語幹級・活用語尾、させる:使役態接辞。
(か・か、た・べ、ともに語幹と活用語尾の区切り識別が「かな字」では不正
 確となり、その悪影響が接辞の切出しにも及び、不ぞろい・異形態の姿で現
 れる。つまり、接辞の形態が正確に切り出されないから、正しい接辞意味の
 解釈ができない弱点が生じている。基本法則自体が目標の構成分析の機能を
 果せないでいます)
・さらにそもそも、動詞活用基本法則を定義する視点が時代により変化してし
 まう。本来、動詞活用を「未然~已然」法則だけで考察するならば、動作事
 象の表現と動作進行・完遂の表現ができる構成であれば十分だ。
例:動詞活用形の意味の理想的解釈(実際には、十人十色の解釈が邪魔する)
 動作打消の表現:未然形(打消、意向打消)。
 動作事象の表現:終止形、連体形(後続体言を修飾)。
 動作進行の表現:正然連用形。(正に動作中、後続動作に連結する)
 動作完遂の表現:已然連用形。(動作完遂・互助、完遂仮定、完遂命令)
・江戸期の動詞活用形の基本認識から近世・明治期にどれだけ正確に伝承され
 たのか詳細な研究成果を把握していないので、推測で記述する。
〇当時の国語学者のなかに暗黙の了解として、活用語尾末音が「い」音:正然
 連用形と「え」音:正然連用形、または已然連用形→つまり、「い、え」音
 が活用形末尾である形態が動作表現の音だと認識していたし、動作の打消や
 、その動作の外延(自他交替、態派生)表現には「あ」音が活用語尾末音に
 現れる「未然形を選んで」用いるという慣例的認識が存在したのだろう。
 (おそらく、現在でも未然形に外延派生の道を求める人が多いかも)


 さて、以上のように国語文法は「かな字解析」による方便的な動詞活用形の
文法則で成立っている。その文法則の限界を認めた上で国語辞典などを使いこ
なしているわけだが、問題は別のところにある。
〇基本法則に反したり、抵触したり、の不具合があるわけでもない事柄に対し
 て、恣意的な正に属人的なえこひいきの規制事項や禁止事項を文法に持ち込
 む事態が起きていることを問題にしたい。
 (恣意的なえこひいき法則がはびこる遠因には「かな字解釈」の不完全さに
 あるのだが・・・)
・「ローマ字解釈」文法家の多くも、はびこる恣意的なえこひいき文法に気を
 ゆるしてることが多い。これは「ローマ字解析」するだけで新文法を開ける
 わけではないことを意味する。「ローマ字解析」が一般形式表記できる法則
 化が可能になり、国語文法の基本法則の何倍も広い範囲で有効性を発揮でき
 る機能を使いこなす感性を持っていないと、恣意的な規制のうさん臭さに気
 づかず、それを撥ね除けることが難しいからだ。
→以下、順次、恣意的な規制例をあげて、新文法からの視点で規制解除して
 いきたい。
①「い抜き言葉、あ抜き言葉」はいけないか?:恣意的規制。
②「ら抜き言葉、さ入れ言葉」はどうなの?:恣意的規制。
③「已然形は仮定形になって消えたのか?」:恣意的放任。
④「已然形は可能動詞、可能態、命令形を生み出した」:恣意的無視?
これらは、連用形、終止形、已然形が果すべき役割を正確に理想的解釈として
身につけておけば解決できることです。
新文法による解決:
★動詞派生の基本文法則=動詞語幹[挿入音素]接辞語幹[挿入音素]接辞語
 幹・・・で、すべての動詞活用形、すべての態動詞派生などを解釈できる。
(恣意的、属人的なえこひいき解釈を挟み込む余地なしで、構造化できる)
①「~ている、~てある」と言うところで、「~てる」と言うのは?
 ~ている:連用形+いる、動作継続中の表現。:D[i/-]te[+]i[r]u.
 ~てある:連用形+ある、動作完了済の表現。:D[i/-]te[+]ar[]u.
 古語由来の「て」:て-て-つ-つる-つれ-てよ(二段活用)
  :D[i/-](te,te,tu,tu[r]u,tu[r]e,te[+]yo):完了接辞「つ」。
 現代語の「て」:て-て-てる-てれ-てろ(一段活用となる)
  :D[i/-](te,te,te[r]u,te[r]e,te[r](ey)o):完了接辞「て」。
・~てる:終止形:動作完遂済の事象を表現。(動作そのものではない)
 つまり、連用形も終止形もそれぞれの役目があるので、それに見合う使い方
 をすればよい。動作中の姿を表現するには、~ている、完遂習慣として行う
 事象を表現するには、~てる、を使用する。直接に丁寧さとか口語的とかの
 差はないのです。(当ブログでも意識的に~てるを使います)
・古語が一段活用で生き残るのは言語の移り変りを大事にする点でよいこと。
 (正当な一般化可能な言語変化は全国どこかで生き抜いているはずです)
①’関連規制「~てある」は自動詞と連結しては使わないと恣意的規制あり。
例:窓は/が/を開けてある、他動詞+てある、が通例で、自動詞+てある、
 は使わないようにと恣意的な規制をする文献もあるようだ。
・もう今朝は10km走ってある、昨日は8km歩いてあるし、夜はぐっすり
 寝てあるから、と自動詞で表現できる。無駄な恣意的規制は不要です。
・つまり、D[i/-]te[+]ar[]u,の一般形式表記が文字通り共通に使えるし、動作
 完了済の状態を吐露する意味で共通です。恣意的な規制は不要なのです。
〇イ音便について:
 なお、D[i/-]teには、イ音便があり変形を受けます。(実例を示します)
 走って:hasir0[i=Q]te,歩いて:aruk0[i]te,泳いで:oyog0[i]de,
 寝て:ne[]te,食べて:tabe[]te,読んで:yom0[i=N]de,
 笑って:waraw0[i=Q]te,探して:sagas[i]te,行って:ik0[i=Q]te,
(r0,k0,g0,w0,m0は無音化を、[i=Q]促音,[i=N]撥音を表します)
つづく 

 

2019/07/31

態文法:新文法の実践検証12

態文法:新文法の実践検証12
2019/07/31(水)
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