万有資源=人・物・金・組織(再編集)
2012/03/01(木):再構成・推敲直し
2011/10/09(日)~:初出→くもの巣日誌11(視点を定める)
1)万有資源=人・物・金・組織:
経済成長期によく耳にした言葉:企業の経営資源として大切なもの、それは「ひと、もの、かね」だと。
だが今となっては、この言葉は企業の内向き姿勢を強めるだけで、対外姿勢を高める理念となり得ない。
経営資源に「組織」を追加すべきではないか? 経営資源として自己の「組織」や対外の「関係組織」を正確に視野に入れて対処するべきではないか?
内向きの経営資源しか考えていない企業が厳しいコンプライアンスを確立できるはずがない。
つまり、各企業・各組織体が「自己組織」や「関係組織」を考慮に入れたうえで、生きた組織の経営資源を有意義に活用することを考えるならば、それぞれの企業が現実社会に正しく向き合う相互関係を築いていける。
せまい範囲の「経営資源」という古い思想を捨て去り、あらたに、連係する組織間の「共有資源」、または社会の連鎖を想起させる「万有資源」という合理的な考え方を定着させたいものです。
2)組織=自己組織+対外組織(広義の社会):
万有資源という考え方の肝要な点は、「組織」を考慮に入れることです。
私自身は、組織に縛られたくない気質の人間ですから、率先して組織を持ち上げたり、組織エゴを振り回したりするのを好みません。
しかし、人間社会の資源として「組織」をつくり、「組織」として正当な工夫をして活動することは必要悪の部類にいれて許容すべきことだと思っています。
逆に、「組織」に属していながら正当な工夫努力をしていないならば、「万有資源・人」としての「資源」責任を果していないと思います。
「組織」に属していながら、「組織:広義の社会」を正当に考察した行動が伴わなければ無用の長物でしょう。
3)無用の長物:
昨年は東日本大震災や福島第一原発事故が発災して色々と考えさせられた。→くもの巣日誌11
特に原発事故対応に関わる「関係組織総体」の思考停止状況には不満だらけです。
政府、行政、東電、原子力安全委員会、保安院などの「組織:広義の社会」が正当に考察した対処行動を全く実行できなかった。
歴史のなかで安全神話で塗り固める工夫に知恵を働かせてきたのが明らかになった。
今後の原子力発電には廃炉に向かう長い道のりを見守ればよいが、「無用の長物:あの組織体」を改革する妙案はあるのだろうか?
4)万有資源を活かすこと!
先月は古本で「図解」関連の本を5、6冊斜め読みしました。
その中に1冊、まさに共感を呼ぶ独創的なものがありました。
○「仕事力を高める方法は「図」がすべて教えてくれる!」:久恒啓一:PHP研究所:2003/9/8初版。
「はじめに」を読んだだけで、著者の考え:「仕事力を高める方法」が、万有資源の考えに共通していると思った。
○講演テーマ「自分の仕事を図解する」を体験させるとき、「組織の関連性」を徐々に描くようになり、考えが広がっていく。
○『一人一人の仕事の集まりが部門の仕事となり、部門の仕事の集大成が組織全体の仕事になります。図を使うことによって一人一人の仕事の質が上れば、企業も行政もかわってくるでしょう』とある。
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