日本語の基本文型=補語+述語4つ
2013/03/03(日)
参考書籍:
〇『日本人のための日本語文法入門』原沢伊都夫:
〇『目から鱗の日本語文法』鈴木明、櫻田淳一郎:
〇『日本語文法の謎を解く』金谷武洋:
(1)文法書でいう基本文型の説明要点は
〇文=補語(なくてもよい)+述語。
〇述語=動詞、または、イ形容詞、ナ形容詞+だ、名詞+だ。
〇基本文型=基本補語+述語(動詞、イ形容詞、ナ形容詞+だ、名詞+だ)。
ということになる。
この要点を印欧語の文型に無理やり当てはめても意味がない。
〇日本語の文型法則は、まさに上記の3点に凝縮されている。
〇「述語の位置づけ」は、動詞でも形容詞でも名詞でもまったく同じである。
〇基本補語との組み合せでも、述語(動詞、イ形容詞、ナ形容詞+だ、名詞+
だ)は、同等の文章生成能力を持っている。
(2)日本語の基本文型:新しい図表で表現する
日本語文法の言語運用メカニズムを目に見えるように工夫して、基本文型
の例を図表化しました。
〇(表1)の説明
〇基本補語と4つの述語形式を同行に並べて1つの基本文型として把握する。
〇基本補語の部分を「~が」「~を」「~に」のままで、述語だけに例文を入れ
ました。
〇日本語話者ならば「~」部分に自分なりの言葉を入れて基本文を完成でき
ると思います。
〇基本補語に対して、述語形式(文構造)が4つあり、それぞれが表現する言
語情景の違いを認識できるでしょうか。
〇日本語の基本文型のすべてが4つの述語形式をもつ:学習者に憶えやすい
文法則図表です。
(3)日本語の基本文型:名詞化述語への変身威力
〇(表2)の説明
〇同一行に4種の述語形式を図表化した結果、俯瞰的に文型を吟味できます。
〇天才バカボンの父親の専用文法ではなく、「これがいいのだ!」というよう
な述語形式(述語が名詞述語化に変身する)の文法則を図表2で明示できま
した。 正統な文法則です。
〇「動詞+のだ」「イ形容詞+のだ」「ナ形容詞+なのだ」という変換方法で「名
詞的述語化」が可能になります。
〇「動作文、行為文」を「状態文、存在文」に変換する法則でもあり、「連体修
飾文」を作る法則につながるものです。
〇この変換法則は日本語の言語運用メカニズムの特長でもあり、体系的に学
習者を指導するために図表化が役立つだろう。
今回は、ひょうたんから駒の基本文型の図表作成になりました。
思考実験していたのは、「ボイス(登場人物)活用俯瞰図表の一般化」なのた
が、難渋しており糸口が見つかりません。
基本文型に登場する人物、比定、態様をうまく分析できたならば、「基本ボイ
ス俯瞰図表」という一般化図表ができるはずとの思いが少し湧いて来ています。
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