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2013/08/16

権利や義務は責任で包むもの

2013/08/16(金)

(1)責任とは行為の理由を論理的に説明できる準備をするということ

 責任というと、事故が起きた後の犯罪責任とか賠償責任を想像しがちだが、それ以前の原点としての責任、任務を実行する上での責任を考えたい。

具体的に記述すると、
①責任=役割、任務をはたすための最善の方策を思考すること。(我欲を捨てる)
②責任=権利、義務をはたすために為すべきことを公平性に反していないか推敲すること。(他を利することができるか推敲する)
③責任=組織間協同で役割、任務をはたすとき、組織不慣れや組織慣習の違いで生じる不協和、不公平を解消するための工夫をすること。

 この「3つの責任」は万有資源活用法の4理法則を適用するときの原点ですが、応用範囲は広いはずです。
○具体事例で「何かの提案」があったとき、権利・義務むき出しの「提案」は往々にして迫力があります。(直情的で感情的な発言の形態でしょうから)
○しかし、冷静に考えると「3つの責任」検証がなされていないケースが多い。
○「むき出しの提案」が成立すると、人や組織は易きに流れます。
○「責任に包んだ提案」は、公平な成果を残し、人と組織を育てます。

(2)自由と対になるのは「責任」ではない

 通常の言葉の解釈では、権利と義務が対構成であり、責任は自由と対構成と見なされがちです。
しかし、責任とは行為に対する論証・説明をすることが本意だろう。 だから、自由と対ではなく、「やること、為すこと」すべてに責任は関係する。
なかでも、役割、任務をおこなう行為には責任の意味は重くなる。
(ちなみに、自由の反対語は被占有だろう)

○「責任」の意味が明確に理解されていないから、「責任のとりかた」も確立していない。
○責任とは、最善策を思考し、公平性を求めて、不協和を解消することで役割、任務を果そうとすること。
○この「責任の箱」に権利や義務が入っており、責任の粉で磨かれた権利、義務行使案ができあがり、「責任に包まれた提案」となる。
○「責任の箱」を自分用に作り上げているか、作っていないか、活用しているか、いないか、
 しばらくその人の言動を見ていると、「責任の箱」の有無、状態が見えてくる。

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