万有資源活用への道筋2
2013/09/27(金)
(1)ビジネス・ノウハウ本の傾向
最近、気づいたのだが、書店のビジネス書籍の棚には、「PDCA」関連のノウハウ本が各種並んでいる。
例えば
○「これだけ!PDCA」:川原慎也:kkすばる舎リンケージ:2012/7/25初版、2013/8/14第15刷。
○「これだけ!KPT」:天野勝:kkすばる舎リンケージ:2013/8/。
○「仕事が早くなる!CからはじめるPDCA」:日本能率協会マネジメントセンター(編集):2013/9/20初版第1刷。
などが目に付いた。
PDCAについては、万有資源活用を説くなかで自分なりの解釈を述べていますから、馴染のある言葉です。
また、「CからはじめるPDCA」の意味は、「検証のC」から「CAPD」サイクルではじめるという考え方です。
目新しいのは「KPT」です。
「KPT」とは、「Keep、Problem、Try」の頭文字を並べたもので、案件の推進段階で「ふりかえり」、積極的な検証をするため「よい:Keep、わるい:Problem、改善試し:Try」とチームで意見を出し合い、現場判断を明確化する手法です。
ちょうど、「PDCA」サイクルの「C:検証、A:改善」サイクルを抜き出したような方法です。
これらの本を手にとり目次を立読みした段階ですから、詳しい論評はできませんが、やはりPDCA関連のノウハウが強く求められる社会情勢なのだと感じます。
(2)企業復活への道筋
日本の製造業の空洞化が懸念されはじめたのは、経済成長の絶頂期を過ぎてから直ぐのことでした。
○企業から製造業が海外へ拠点を移し、団塊世代が退職して、「PDCA」技法の「PD」世代層が急激に減少したのだろう。
○暗黙知の形で継承されてきた現場の技(「PD」要素)がなくなり、必要性も薄くなったのか。
○代りにソフトウェア産業、IT産業、サービス産業に比重が移った。
○求められる技法は「CA:検証・改善」からの取組みになったわけだろう。
○「CA」要素は、新たに検証・創造するための「組織内で公開の議論と決定」が必要な技法である。
「新たに公開すべき形式知」を生み出していく。
○だから、「KPT」や「CAPD」が重用されることになる。
この「KPT」技法や「CAPD」技法は、「職場のボトムアップ」に有効です。
○トップダウン型の「シックスシグマ」よりも格段に現場的で具体的です。
○万有資源活用の思考実験で想定する「創造資源の活用」にとって優れた具体手法になると思います。
(3)遵守すべき四理法則
「KPT」技法や「CAPD」技法で検証する場合も、遵守すべき法則・判断基準が必要です。
○万有資源活用法では、
・人理法則:責任・応対・連携・思索・公平など。
・物理法則:物理法則への適合性。
・事理法則:資金・処遇適正性・公平。
・倫理法則:法人・社会的倫理への適合性。
の四つを想定しています。
○人・組織がこの四理法則を遵守して積極的に活動していけば、発展できるだろう。
チームで仕事をしていても、個人が分担して受け持つ部分が必ずあります。
○それを「P:計画、D:実行」するには、自分の技量(暗黙知:自分が獲得した範囲の技)を発揮しなければなりません。
○つまり、チームで行う「KPT」だけで完結するのではなく、個人の分担「PD要素」の出番が来ます。
○人には「思索する力」があります。これを有効に使う習慣が重要です。
話が脱線します。
○JR北海道および関連事業組織が、これだけの連続列車事故を起している背景には組織的な大きな欠陥があるでしょう。
その欠陥を長期に見過してきた経営陣にも重大な欠陥があるはずです。
○TVドラマ「半沢直樹」が高視聴率を出したようですが、わたし自身は全く見なかったのです。
遵守すべき四理法則を破ることが売りの内容では、わたしの健康に悪影響があるのはわかりきっていたからです。
四理法則に違反する項目はどれだけあったか、数えながら見ていた視聴者の方はどれくらいだったのでしょうか。
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