述語律を記号で表す-3
述語律を記号で表す-3
2021年5月9日(日)
名詞文は「名詞+判定詞」と解析しました。その名詞部分は「構文
主部に属する補語成分である」と分析したので、「述語律」の仕上げ
として対極にある「主部律(主語律より広義)記号」を規定しよう。
・西欧語の「主語律」は日本語には不向きな法則であり、日本語には
もっと広い範囲の「主部律」がよいと思う。
<「主部律」の記号化>
・「主部律」=「主題「主語「客語「対象「補語「など、」の登場人
・物の相互関係を規律する文法則を意味するもので、記号は上記の
ように、直列入れ子型のカギ括弧で主部範囲を表す方法です。
(うまく直列入れ子型カギ括弧を使える手順が規律です)
注:2023/11/11修正記入:名詞文の律記号の配置は補語体言の前にです。
例:「この問題を→解く「+ のは」 : > たやすい「(:|の)」+です。:
・「太郎は「明日「大阪に→行く「:|予定」+です。:
・「太郎は「明日「大阪に→行く「予定が「:|変更」+です。:
・「太郎は「明日「大阪に→行く「+予定に「:|復活」+です。:
「この問題を→解く「+コト」、「太郎が大阪に→行く「+コト」の
コト事象に対して「措定律」を利かせた「+のは」、「+予定」が当
てはめられ、「事象文「+措定名詞」が天秤の両側で平衡するような
名詞概念になります。
例:「国境の長いトンネルを」→抜けると、「(そこは)+:|雪国」+であ
った。:小説「雪国」冒頭文。
抜けるの「述語律」は「主部:国境の長いトンネル:場所情報」が
あるので意味を果たすことができる。つづく名詞文は(そこは)省略
を含む「:|雪国」措定でしょう。
例:「女は↕なぐられた「男に」→復讐した。:正順文ではあるが、
意味が揺らぐ。「女は「男に」↕なぐられて→復讐した、因果順。
・「女は→なぐった*「男に」→復讐した。:逆順文。「男が」→な
ぐった場合なら、「女は「男が→なぐった「+ので」→復讐した、
と正順文、因果順、にして発話するのがよいだろう。
このように主客が対等な人間どうしの場合には、「主部1+述部1+
主部2」正順か、「主部1+述部2+主部2」逆順かが解釈に大きく影響
する。一方、主客が人間対無情物の場合には状況が変わる。
例:「昨日→買った「本は」もう一気に→読んだ。:「本」に対して
買ったも読んだも「受律」を働かせた人間側の動作です。
(買われた本とか、読まれた本とか言いません)
・「この記事の原稿は「2日前に」→書いた「:|もの」+です。:
(記者の発話なら、書かれたものと言わず、書いたもの=「受律」
を働かせて言うのが普通です)
事象文では「原稿が「2日前に」→書かれた「+コト」と客観的な
表現となりうるが、記者本人ならば「原稿を「2日前に」→書いた
「+コト」が「主部律」「述語律」に適合するからです。
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