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2024/02/03

日本語の基本構文型(3)付属語の活用

日本語の基本構文型(3)付属語の活用

再掲 【日本語基本構文型1】 選択演算式応答文形式

【 T①(T②/Y②)T①-(Y①/Y②)…S①(S②/Y②)[S①-S③]/[S①-Y③]. 】

注:(   ):要否選択、/ :択一選択(または両選択)、[ - ]/[ - ]:選択範囲整理と

択一/(両選択)、… :先行文終わり・後続文始め。

(択一選択を優先するが、言い回しで両選択も許される場合もある)

・主部要素-体言:T①連用形/T②連体形/T③終止形、

・述部要素-用言:Y①連用形/Y②連体形/Y③終止形、

・主部補語-体言:S①連用形/S②連体形/S③終止形で記号化。_

 

基本構文型1は応用範囲が広いです。

・もし問答構文を想定すると、「質問構文+「応答構文」の構造で基本構文型2も想定できますが、その場合も応答構文は基本構文型1(の後続文)と同型で済むはずです。

構文型1を習得できると応用力がつきます。

(4)付属語の活用について:

 文節の活用は付属語の膠着[#]で生起される。

・日本語の言葉の活用形式は「付属語の膠着[#]連結で実現する」という「深層の文法概念」が広く公開知識になるとよいのですが…

用言の活用:語幹固定[/]接辞語幹[/]接辞語幹…

体言の活用:単語固定[+]助詞([×]接辞語幹[/]接辞語幹…)

(付属語=助動詞(接辞)/助詞を使って、固定の語幹や単語に膠着させることで①連用形、②連体形、③終止形…その他すべてを生み出している)

・膠着[#]には3種類の方法があり、かつ文章生成に3種類の構文活用形①②③が必須要件だと勘案する基本概念を導入するなら、「用言は活用があり、体言は活用がない」などと区別する文法規則は不適当だと気づくはずです。

 自立語四品詞の活用範囲:(付属語が[#]膠着して活用形を作る)

・態相=態の三系四態(能動系/強制系/使役系,可能/結果/受動態)

 …動詞三系( - /[-/s]as /[-/s]as[-]e) 四態( - /[-/r]e /[-/r]ar /[-/r]ar[-]e)[-/r]u。

・動作相(然相)=未然/将然/正然/事然/係然/已然/命然

 …動詞(子音末/母音末)([a/-],[-/y]ou,[i/-],[-/r]u,[-/r]u,[-/r]e,[-/r]e(/y)o)

 …形容詞(シク/カリ)([k]u/[k]ar[a],- /[k]ar[-]ou,[k]u/[k]ar-,[k]0i/-,[k]0i/-,

 [k]ere/[k]ar[-]e,- /[k]ar[-]e。

・構文相=①連用/②連体/③終止

 …動詞①[i/-]-,①[0*i=IQN/-]te/de, ②[-/r]u-, ③[-/r]u、

 …形容詞①[k]u-,①[k]u[-]te,②[k]0i-, ③[k]0i、

 …名詞/名容詞①[+]は/が/を/に/で/と/…,②[+]の/な/なの,③[+]判定詞。

 

・継続相=て形①連用(イ音便に注意。次項で練習する)

 …動詞[0*i=IQN/-]te/de、…形容詞[k]u[-]te、

 …判定詞[+]de[×]ar[0i=Q]te, [+]d(e[×])a[Q]te/da[Q]te。

・打消し相 …動詞[a/-]na[k]0i、…形容詞[k]u[-]na[k]0i、

 …名詞[+]de[×]wa[+]na[k]0i。

 (de[×]wa=dya、[+]dya[+]na[k]0iも通用する)

・完了相=た形③終止(イ音便に注意。次項で練習する)

 …動詞[0*i=IQN/-]ta/da、…形容詞[k]ar[0i=Q]ta、

 …判定詞[+]de[×]ar[0i=Q]ta, [+]d(e[×])a[Q]ta/da[Q]ta。

・丁寧相=動作系[i/-]mas[-]u, 状態系[+]des[-]u、

 …動詞[i/-]mas[-]u, 打消し[i/-]mas[-]e[-]n([-]u)、

 …形容詞[k]0i[+]des[-]u, 打消し[k]u[-]na[k]0i[+]des[-]u、

 …名詞[+]des[-]u, 打消し[+]dya-na[k]0i[+]des[-]u。

 (des[-]e[-]n[-]u:”でせ”に意味なしですから通用しません)

 …判定詞:[+]de[×]ar[-]u /[+]de([×]ar[i]ma)s[-]u /[+]de[×]goz[-]ar-

 [0i=I]mas[-]u, /[+]de[×]gozar[0i=N](ma)s[-]u, 打消し~でござんせん。

 (gozar[0i=N](ma)s[-]e[-]n ござんせん:では丁寧でありません)

 

(5)イ音便の練習

 発話の際の唇/舌/口蓋の変形動作を軽快にするため、発音を簡略化します。
酒屋=sake[+0a]ya=sak
e[+0a]ya=sak-a-ya、小雨=ko[+s]ame=ko-s-ame

のように単純な[+]複合膠着の場合にも簡略音便のほうが明快で発音しやすいのです。
動詞活用のイ音便も平安時代から始まったようですから歴史が長いです。

 新文法で「ローマ字解析」する以上はイ音便を明快に記述したい。

・前音消音の記号 '0' zero記号。[k]0i=[k]'0'i=[-]i=i音を発音する。

(例:すいません、ごめんなさい。:sum[0i=I]mas[-]e[-]n, gomen+nas[-]ar[0i=I](mas[-]e)。)

・動詞①て形連用:原則は動詞語幹[ i/-]te の膠着であり、

 …動詞(-s,z/-母音末)[ i/-]te。例:( meiz-/makas-)[i]te, ( ne-/oki-)[-]te.

 ですが、それ以外の語幹末子音の場合、イ音便が働きます。

 …動詞(-k/-g)[0i=I]te/de。 例: kak[0i=I]te, oyog[0i=I]de=oyo[I]de.

 ( 例外 ik[0i=Q]te=i[Q]te=i-t-te.行って)

 …動詞(-r,t,w)[0i=Q]te。例:(ar-/tat-/utaw-)[0i=Q]te=(a-/ta-/uta-)[Q]te.

 …動詞(-b,n,m)[0i=N]de。 例:(asob-/yom-)[0i=N]de=(aso-/yo-)[N]de.

(イ音便記号の選択演算表記:[0*i=IQN/-]te/de:(-s,z)だけ音便なし。

 汎用記号としては難ありですから、個別使用時にご注意を。

 語幹末尾の-s,-zはそれだけ連音膠着で邪魔にならない音素なのか?

 [+]des[-/y]ou, [+]mas[-/y]ou は でそう/まそう ではなくて、でしょう

 /ましょう が選択されるので意味の明解さで常用化されるのだろう)

 

 演習でローマ字つづり+[#]膠着記号付きによる文章を作り出してみると、
日本語の活用が、用言も体言も付属語接辞や助詞との連結[#]膠着により実現されることを実感できます。
これは[#]膠着記号を選択演算式:汎用形式にしたことによる確実な効果です。

日本語を話しているときの瞬間瞬間に無意識にこの選択を不都合なくやり遂げられるのが、理想でしょう。

 

つづく。 本旨構文・主部律・述語律…などへ

 

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