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2024/02/04

日本語の基本構文型(4)本旨構文・主部律・述語律

日本語の基本構文型(4)本旨構文・主部律・述語律

再掲 【日本語基本構文型1】 選択演算式応答文形式

【 T①(T②/Y②)T①-(Y①/Y②)…S①(S②/Y②)[S①-S③]/[S①-Y③]. 】

注:(   ):要否選択、/ :択一選択(または両選択)、[ - ]/[ - ]:選択範囲整理と

択一/(両選択)、… :先行文終わり・後続文始め。

(択一選択を優先するが、言い回しで両選択も許される場合もある)

・主部要素-体言:T①連用形/T②連体形/T③終止形、

・述部要素-用言:Y①連用形/Y②連体形/Y③終止形、

・主部補語-体言:S①連用形/S②連体形/S③終止形で記号化。_

 

(6)「本旨構文「主部律「述語律」とは

 【基本構文型1】は「本旨構文=主部要素+述語要素」を原点にした文章形式です。修飾句などのつかない”主部+述語”の骨組み構文を本旨構文だと想定します。

・「主部要素=「登場人・物」が 「述語要素=如何なる状況か/動作か」を表現するのが本旨構文の必須条件と考えます。

 「述語要素=如何なる状況か」を述べる文章は「品定め文」と呼び、

「述語要素=如何なる動作か」を述べる文章は「物語り文」と呼び分ける文法定義もあります。これも重要な識別視点です。

・文章に「登場する人・物=「主部要素」は、主体/客体/対象…など複数ありますが、すべてを登場させたり、毎回何度も登場させるのは煩雑になり不必要です。

 必要なときに登場させるだけで理解を妨げないかぎり自由に選択して文章を進めることが可能です。つまり「登場人・物」枠には「空枠」があっても「なにか「一枠」くらいに「主部要素」があるなら文章は成立する可能性が高いのです。成立するかどうかは「主部律「述語律」の規律関係によります。

(日本語は「主語必須主義でなく「主部あるなら主義」ですから、主語律でなく、「主部律」で規律します)

 

・【基本構文型1】は、先行の「主部要素に対して「前後に「修飾句が」付く場合の選択要素も見込んであり、同様に後続の「述語要素に対しても「前後に「修飾句が」付く場合の選択肢も見込んだ構造になっています。それでも文章の意味を把握するには「本旨構文の「骨組み構造を「脳内に」想像できる状態が望ましい。

 

・「主部律「述語律」

 「主部律」:「登場人・物=名詞的体言」=主/客/対象の相互規律の関係を「用途ごとの「(係)格助詞により明示すること」です。

・(係)格助詞=[+]は/が/を/で/に/と/…で主部相互の規律関係を明示するのです。

(新文法では、これと合わせて「述語律」を提起しました)

 「述語律」:原則、本旨構文は「一つの述語」で文章をまとめる上げる働きをします。

…動詞述語律:動詞語幹が持つ述語意味による規律力は動詞そのものに任せます。汎用的には[/]態接辞の膠着に対して「述語律」を設定し、

…"能動態" 自律・受律/"可能態" 互律/"結果態" (結)果律/"受動態" 果互律、の「四態「述語律」を基本に設定しました。

…”強制態” 律他自律(命じて他に服従的自律動作をやらす:[-/s]as[-]u)、

…”使役態” 律他互律(:[-/s]as[-]e[-]u:完遂に必要なら手助けする)、

 (”使役受動態” 使役果互律=律他互果互律(:[-/s]as[-]e[r]ar[-]e[r]u:使役完遂結果の関与者の誰彼に規律関係を示す:主/客/対象/他…に表現規律が及ぶ)のように、態接辞の機能による「述語律」を設定します。

 

・「述語律」の種類:

…動詞=態三系四態=3×4=12種類、

(態の律記号=能動四態(→,↔,↑,↕)、強制四態(・→,・↔,・↑,・↕)、

 使役四態( ;→, ;↔, ;↑, ;↕)、また四態一括記号(✜, ・✜, ;✜)を規定した)

(一括記号:上/下=原態/受動態、右/左=可能態/結果態の双対構造)

 

…形容詞=感情律/属性律/感属律の3種類、

(形容詞の律記号=体感的”感情律” :<, 発散的"属性律" :>, 評価的"感情属性律" :<>, 主/客の関わり方で規律を3種類に区分した)

 

…名詞/名容詞=指定律(名前付)/措定律(事由付け/当てはめ)/推量伝聞律の3種類、

(主部構文と補語述語との間の関係性/関係付けを規律します。

補語述語の律記号=固有名詞など ”指名律" =| ,

事由措定など ”措定律” :| ,(はず/つもり/わけ/ため/)、(の/こと/もの/とき/形式名詞、普通名詞も)

よう・そう・らしいなど "推量伝聞律" ;| 、 で示す)

を定義します。

 

・「律記号」の使い方:

 「述語の律記号」を使うのは、文章の解釈のために「主部要素と「述語の「規律関係を」説明する際の「概念の道具として」です。

例:「主部要素は「直列入れ子型カギカッコで」→括って→明示し、

…「述語は「律記号を」→付けて→明示します。

(律記号は自立語・述語文節の頭部に付けます)

・「門口で「大きな犬に」↕吠えられて…→びっくりした。

・「花子さんなら「ピアノが」↔弾けます。

・「源さんは「饅頭が」:<>こわい。

( :<「饅頭が」:>こわい、と感属律を分解する方法は便利なので、脳内暗算の技としてなら応用してもよいが、膠着法則を曲げるほどのことは避けておこう。 むしろ、:<>こわいの「述語律」が感情主体と属性主体の二項主部を規律する明確な標識だと考えるとよい)

・「この「問題は←解く…「のが「:|簡単」+です。

(問題は←解く:受律=無情物が動作を受けるだけの規律、不定詞を受ける解釈が可能。補語述語 ”:|簡単+です” は主部要素であり、かつ「述語律」を発揮します。

付属語である ”判定詞 +です” には述語律を見込んでいません)

・「コウモリは「=|鳥類」+でなく…「=|哺乳類」+です。

(類属名詞は用途として準固有名詞と見立てて、指定律扱いとする)

 

(7)態動詞の四態概念:(態の三系四態にたどり着く根源概念です)

・「書くから「書ける:可能態が→できて、「書けれる?:二重可能態=:|結果態’」+だが…「結果態は「書かる:が「:|正式形態」+です。

・「書かれる:は「受動態の「:|正式形態」です…が「書けれれる?::|三重可能態’は=受動態’もどき」+でもあります!?

(可能態は便利で、態の変化を反映します。しかし乱用にはご用心!)

(kak[-]e[r]動作完遂+e[r]実現?=kak[-]ar[-]u動作結果・結果態!

 kak[-]e[r]e[r]+e[r]u完遂実現結果が周りに影響する=つまり受動態’=

 kak[-]ar[-]e[r]u受動態!)

この「新文法の概念」を明確に記憶してください。 方便的な説明ではありますが、-e[r]-e[r]-e[r]-は-e-已然実現形であり、-e[r]-可能態であり、-ar-結果態であり、-ar[-]e[r]-受動態であり、-e[r]-が大活躍なのです。

 

 動詞が果たす「述語律」は態動詞としての規律力に対応した呼称ですから、態の変化を敏感に感じとれるように学習する必要があります。

「自律/受律、互律、果律、果互律」どれも主語専用の「述語律」ではなく、主部要素:主語主体と客語、対象とどれにも柔軟に関わります。

(つまり、動詞は主語だけに「述語律」を発揮するのではなく、主部要素の①連用形のどれに対しても「その述語律」を働かせるのです)

 

つづく。 品定め文・物語り文…などへ。

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