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2024年8月

2024/08/29

「新手法」の用語(4):活用節=(体言/用言)[連用/連体/終止]


「新手法」の用語(4):活用節=(体言/用言)[連用/連体/終止]
 新著『日本語の述語文法 〜「新手法」で学び取れる〜』で解説した「新用語」をなじみやすく解説しています。第4回目です。

 初回に示した「新著「新用語の用語例−1」を再掲します。
用語例ー1(解説回目)ーー(出現回数)
・(1回目) 二段活用連体接辞:-u[r]u-(38回):-ur-(1回否定文脈)
・(2回目) 主部(325回):主部律(58回):主語律(8回否定文脈)
・述(896回):述部(84回):述語(603回)
 (3回目) :述語律(349回):述部律(2回否定文脈)
・文の構成(11回):文節(168回):文節の構造(0回)
 :文節の細部(3回):自立語節+活用節(3回)
・(4回目) 活用節(103回):活用語尾(11回否定文脈)
 :活用節=(22回)
 :体言(の)活用節(5回):用言(の)活用節(4回)
 :補語活用節(3回):述語活用(18回)
・(各回で使用) 膠着(183回):膠着強度(22回)
 :膠着種別(6回)〜種類(0回)
 :膠着記号:派生[/](85回)、複合[+](346回)、縮約[×](180回)

(1)文の構成=文節+文節+文節+文節+…。
・文節の構造=自立語節[#]活用節[#]活用節[#]…。

  1. 文節の役割を各種に変化させる目的で、自立語に各種の活用節を[#]選択演算して膠着することで活用形を構成します。
  2. 自立語節[#]活用節の構造は、自立語の単語/または語幹に[#]付属活用語の助詞/または助動詞の語幹を[#]膠着連結する形式です。
    (自立語と付属語のつなぎ目は[#]膠着演算子が置かれるだけで、「?活用語尾」などではありません。発話や記述の際に、[#]付属語に何を使おうかと選択演算する経験が誰にもあるはずです)
    ・用言(動詞、形容詞)の活用膠着は「語幹と接辞語幹の」密結合形式です。
    ・体言(名詞、名容詞)の活用は「単語+単語、単語+助詞の」疎結合形式が基本です。
  3. 体言の[#]活用節=主に動作格を示す格助詞、いわゆる[+](が/に/を/て/で/…:連用助詞):連用形の他、
    [+](係り助詞:は/や/も:連用助詞…):連用形、
    [+](の/な:連体助詞…)を膠着させて:連体形の活用形とします。
    ・体言の終止形:補語名詞・名容詞[+](である/だ/です/であります/…:判定詞)の形態で述語に相当する働きをします。
    ・付属判定詞=[+]d(e[×])a(r[-]u)=[+]da=[+]de([×]ar[i/-]ma)s[-]u…)のように[×]縮約膠着により多様な判定詞を生み出します。
    (判定詞内では[+]助詞[×]接辞語幹[/]接辞語幹…など膠着全種が使われます)

  4. 体言の膠着記号[#]は、[+]複合を使い、自立語単語と助詞を並べ置くのが通例です。例外的には、
    ・単語と単語の[+]複合膠着で、音便法則も働きます。
    :小雨ko[+s]ame=kosame、酒屋sake[+0a]ya=sakaya、
    :日本niti[+00i=P]h[+0P]on=ni[+p]pon,/日本niti[+00i=-]hon=ni[-]hon、など。
    (複合[+]の音便表記法を試めしてみました)
  5. 用言の[#]活用節=動詞語幹/形容詞語幹に[#]膠着音素で助動詞:接辞語幹を膠着連結して活用形を作ります。
    ・動詞語幹Dに挿入音素[ / ]を介在させて接辞語幹をつなぎます。
    (連用/連体/終止:D[0i=IQN/-]te/de/D[-/r]u/D[-/r]u)…
    ・形容詞語幹Kに挿入音素[-/k]=[k]を介在させて接辞語幹をつなぎます。
    (連用/連体/終止:K[k]u([-]te)/K[k]0i/K[k]0i)…
    :D:渡すwatas[i/-]te/watas[-]u/watas[-]u…
    :K:楽しいtanosi[k]u[-]te/tanosi[k]0i/tanosi[k]0i…

(2)文の構成=構文内での活用文節の役割に注目して分析すると、
日本語の汎用的な基本構文型を一行表記できるのではないだろうか。
簡易的に表記すると、
・基本構文型=(連用/連体)文節+(連体/連用)文節…+(連用/連体)文節+(体言/用言)終止文節…。
(選択演算式に文節を取捨する前提なら、冗長度が高い文型ではあるが、作文指導には有効かもしれない)
これが『新文法』構文型提起の着眼点に発展する萌芽です。

  1. 今、冷静に分析すると、国語学の連用/連体/終止の概念を援用するだけでは不十分であることがわかります。
  2. 体言にも連用/連体/終止を適用する工夫をしたが、
    体言の終止形が述語役も果たすので、連用も連体も体言終止:述語に照応連結するとき、連述形である場合も連体形である場合も混在することになる。
     つまり修飾文節が連用なのか連体なのか不明確になる。発話者が明確な意思を持って「連述形で「体言終止」を修飾するとの思い入れがほしいが、文法的な保証がない。
  3. 体言も述語規律を持ち、用言の述語と立場が同じになるという概念を明確にする文法の共有が必要条件になる。
  4. 構文構造に関する文法規則が整備されていないので、基本を会話の場での「応答文形式」を考察するのが手っ取り早い。
    ・応答文=即答文/回答文/叙述文、の3種類の構文形式です。(例:うなぎ屋で「何?」を注文するか、の場面で)
    :即答文「僕は…「:|ウナギ」+です。
    :回答文1「僕は(「注文を」)…「:|ウナギ」+に-し-ます。
    :回答文2「僕の「注文は…「:|ウナギ」+です。
    :叙述文「僕は「:|ウナギを」→注文します。
    ・体言補語は「場の疑問:何?」に答える「:|ウナギ」であり、
    (注文を省略してでも)「:|ウナギ」は必須です。
    また、会話の場に居合わせた人は疑問事項:何?を共有しているので即答文でも十分理解し合える。

(3)名詞・名容詞=体言は「主部にも「述語=補語+判定詞、にも」なります。
 補語[+]判定詞の「述語律」は補語の性質により3種類に分類します。

  1. ①指定律 =|:補語が「(=|)(固有名詞/分類名詞/役職名詞/…)」などの場合であり、呼称づけ・名前付け・分類分けを明示するのに使う。(補語名詞の用途を理解しやすいでしょう)
     しかし、いわゆる「主=補語」のbe動詞:コプラ・繋辞+補語に相当すると早合点してはいけません。補語が「何?」に応答する述語要素ですが、主部とは所属/役職/所有/名付け/…の関係性を明示する役目を果たします。(主=補語の「等価関係や同一関係」を想定する必要はない。並立関係である)
  2. ②措定律 :|:補語が「(:|)(事由名詞/形式名詞/普通名詞/…)」などの場合であり、「疑問の何?/何故?」に答えるほとんどの名詞が補語述語として使われます。(事由/形式は定形的で用途は分かりやすいが、普通名詞がどう「何?」と対向するか…)
    ・特に普通名詞による補語名詞には、動作名詞/選択肢名詞/状態名詞/思索名詞/時候名詞/…など疑問回答のために措定化:言い換え・当てはめの名詞であり定形語ではありません。
  3. ③伝聞・推量律 ;|:補語が「(;|)(様態名詞:よう,そう/推量接辞:らしい,べき,でしょう,だろう/…)」などの曖昧回答のための名詞や接辞を定形的に使う。補語述語の用途は分かりやすいでしょう。

(4)補語[+]判定詞の意味、補語の述語性を補強する方法
 自立語の補語が名詞述語文節を先導します。判定詞部分は付属語要素ですから独立要素と見ないので、補語が「述語律」を果たします。
・3種類の「述語律」を生み出すそれぞれの補語名詞が、用途を表す定形的な名詞や接辞を使うことが多いので、解釈上の明確性が保証されます。
・ただし、補語文が 「:|普通名詞」により「疑問の「何?」に答える場合、文脈の「何?」を共有する聞き手でないと誤解する可能性がある。

  1. a:「次の停車駅は「:|石神井公園駅」+です。(判定詞)
    a’:「次の停車駅は「:|石神井公園駅」+に-停車し-ます。(叙述文)
  2. b:「太郎は「:|予定」+です。(判定詞)
    b’:「太郎は「:|予定」+に-決め-てあります。(叙述文) 
  3. c:「日本人は「:|習慣」+です。(判定詞)
    c’:「日本人は「:|習慣」+に-し-てます。(叙述文)
  4. 判定詞:で・あるは、助詞「で=にて」・ある、の膠着でできている。意味は、にて・ある[+]ni[-]te[×]ar[-]u=[+]ni[×]s[i/-]te[+]ar[-]u=に(し)て・ある、のように動作状態の表現を内包する。
    ・にて:に-於い-て/に-つい-て/に-関し-て/に-調べ-て/に-よっ-て/に-対し-て/に-従っ-て/に-則っ-て/に-し-て/に-なっ-て/に-あたっ-て/…に-深め-て/に-図っ-て/に-早め-て/…など叙述文に変身しうる意味を内包しています。

  5. 判定詞は付属語節ですから、補語に「述語律」を託します。
    汎用的な判定詞形態には=[+]n(i[×])a(r[-]u)[+]no[+]des[-]u=…
    =補語(+連体なの)です/用言連体(+の)です。…が使えそうです。
    これも日本語の工夫の一つなのでしょう。
  6. a:「次の停車駅は「:|石神井公園駅」+なのです。(汎用判定詞)
    b:「太郎は「:|予定」+なのです。(汎用判定詞)
    c:「日本人は「:|習慣」+なのです。(汎用判定詞)
  7. a”:「次は「:|公園駅に→停車(する「:|の」)+です。(汎用判定詞)
    b”:「太郎は「:|予定で→行く+「:|の」+です。(汎用判定詞)
    c”:「日本人は「:|習慣で→祝う+「:|の」+です。(汎用判定詞)

・にて・ある:は、に・ある=なる、よりも、=に-する動詞−て・ある、を連想させる。ちょうど名容詞:元気な、の「な」:連体助詞のような変化する一瞬の有様、状態を描写するのに好都合な助詞です。
(:に-する動詞-て・ある=に-する-状態にある=連体助詞「な」、と解釈できるのだろう…)
:(補語)+なの-は/なの-が/なの-を/なの-に/なの-で/…などの汎用的な使い方ができて、補語事象の/発生経緯/事由経緯を説明する事由説明詞の用法として構文解釈してみるのもよいだろう。
・:|補語+なのです:の形態で補語の:|措定律の働きを明示できます。
・:|補語+です:の形態では、補語の=|指定律と同一形態なので混同される。
これを具体的な方法で避ける文法則に採用できるのです。

ー完ー

2024/08/28

「新手法」の用語(3):-e[r]と-ar[-]uを分かる知恵


「新手法」の用語(3):-e[r]uと-ar[-]uを分かる知恵
新著『日本語の述語文法 〜「新手法」で学び取れる〜』で解説した「新用語」をなじみやすく解説しています。第3回目です。
(用例、説明の一部を加除修正しました)

(1)状態互律と態進行の関係性
・正然連用形[+]いる:置いて[+]いる…置くの連用形、
・正然連用形[+]ある:置いて[+]ある=ok[0i=I/-]te[+]ar[-]u.
(ある-ar[-]u=-e[r]-e[r]uに相当する)=置けれるok[-]e[r]e[r]u?
古語では已然-e-までで、-e[r]uの使い方がなかった!
・動作相が進んだ已然連用形[+]いる:置けて[+]いるok[-]e[-]te[+]i[r]u、
の状態表現もなく、態の「置かるok[-]ar[-]u」が使われたろうか。
・已然連用形[+]ある:置けて[+]ある…の状態表現も動作を継続観察した報告なのか、やや違和感がある。だから、態表現が優先される。
=置かる:結果態(古語の受動態)ok[-]ar[-]u、置かれる:(現代は)受動態ok[-]ar[-]e[r]uが常用されている。(受動は-e[r]-の三重連結に相当?する)

・態の進行・四態に区分けして解釈すると、
:置くok[-]u自律(能動原態)…他動詞、
…置けるok[-]e[r]u互律(可能態)…完遂に向け折り合って努力する(e[r]u)、

…置かるok[-]ar[-]u果律(結果態)…完遂が実現した状態(e[r]e[r]u)、
…置かれるok[-]ar[-]e[r]u果互律(受動態)…完遂結果に反応する(e[r]e[r]e[r]u)

・自他交替動詞を派生する接辞の組合わせは、この-e[r]u/-ar[-]uの対向が一番多い。典型的な動詞には、
:上げるag[-]e[r]u(他:自律)/上がるag[-]ar[-]u(自:自律)、
:休めるyasum[-]e[r]u(他:自律)/休まるyasum[-]ar[-]u(自:自律)、
:掴めるtukam[-]e[r]u(他:自律)/掴まるtukam[-]ar[-]u(自:自律)、
:求めるmotom[-]e[r]u(他:自律)/求まるmotom[-]ar[-]u(自:?自律!受律)、などがある。
 これらの元になる能動原態は「あぐag[-]u,休むyasum[-]u,掴むtukam[-]u,求むmotom[-]u」であり、原態に-e[r]uを膠着させて他動詞化もしくは可能態に交替させている。また、原態に-ar[-]uを膠着させて自動詞化・結果態(自発動詞)のような印象の態動詞にしている。

(2)自他交替すると、新動詞の態・述語律も変化するはず
 自他交替したそれぞれの動詞が「述語律:自受律」を持つのではないか?と推測できますが、考えてみましょう。

  1. 「態の四態」が万能方式であるなら、原態に→自受律、の述語律を与え、順次-e[r]uに↔互律、-ar[-]uに↑果律、-ar[-]e[r]uに↕果互律を与えるという態動詞の派生方法が通用するはずです。
  2. 当然ながら大部分の「自他交替は「態の四態を」成立させます。
    :上げるag[-]e[r]u:他動詞→自律、上がるag[-]ar[-]u:自動詞→自律と感じる動詞です。それぞれ「態の四態」を派生できます。
    ・自他交替で派生した自動詞/他動詞がどちらも→自律動詞であることが多いので「態の四態」を両方の動詞に適用できます。
  3. :ところが、休めるyasum[-]e[r]u:他動詞→自律と、自動詞↔(可能)互律、の二重の意味を持ちます。
    ・他動詞:手を休める→自律なら「四態OK」と判断します。
    一方、可能動詞:明日は休める↔互律(周囲条件と折り合いが取れる必要がある)では「四態NG」とみなすのが安全無難でしょう。
    つまり可能態では「四態の頂点:原動詞」にはなれないのです。

    ・自他交替したもう一方の自動詞:心身が休まるyasum[-]ar[-]u:→自律よりも複雑で
    「休めた効果の結果状態になる=yasum[-]e[r]-e[r]u」という意味の休まるyasum[-]ar[-]uなのでしょう。
     つまり休むyasum[-]uを完遂状態-e[r]uにする/なる+その効果を現実状態-e[r]uになる/する、の意味であり、-ar[-]uは積極的な自律動詞の側面があるのです。(-e[r]-e[r]u=-ar[-]uに相当します)
  4. 古代では已然-e-までしか使えず、-e[r]uに届かなかったので、休めれるyasum[-]e[r]e[r]uの派生は考慮の圏外、論外なのであった。
    その代わりが、休まるyasum[-]ar[-]uであったろう。
    ・現代で、休めれるyasum[-]e[r]e[r]uを、休めるyasum[-]e[r]uと同じ意味でしか使わないようでは混乱状態を招くことになる。
    :可能の休めるyasum[-]e[r]u↔互律は、状態の互律でもあり、自律動作の側面が弱いと感じる。
    自他交替の休まるyasum[-]ar[-]u→自律(積極結果出し)が主産物で、意図的に休める工夫の行動をとることを意味する。(上がる/休まる/掴まる/求まる:自律動作感を引き出す程度に強弱あり)

(3)二重可能態-e[r]e[r]u は正しい用法か?
 では、二重可能態は成立する使い方がないのだろうか?

  1. 現代において、可能態動詞を「四態頂点に置く」ことが認められているのは、「使役態四態」だけです。
  2. :休ませるyasum[-]as[-]e[r]u ;→命互従律(前回態四態説明)、
    …休ませれるyasum[-]as[-]e[r]e[r]u ;↔(使役互律)命互互律、
    …休ませらるyasum[-]as[-]e[r]ar[-]u ;↑(使役果律)命互果律、
    …休ませられるyasum[-]as[-]e[r]ar[-]e[r]u ;↕(使役果互律)命互果互律、が使われます。
  3. 非難されずに二重可能「休ませれる」が認められるのは、使役系可能態だけです。(主/客双方の互律を重視)
  4. …強制可能休ませるyasum[-]as[-]e[r]u ・↔命従互律(主命/客従互律)、(命ずるだけで客に従互律を課すのは実態に合わないが…)使役原態休ませるyasum[-]as[-]e[r]u ;→命互従律(主命互律/客従律)、(命じ補助して客に従律を課すこと…)
    …使役可能休ませれるyasum[-]as[-]e[r]e[r]u ;↔使役互律(主命互/客従互律)、(主命客従律を相互で完遂する…)
    これらの「述語律」の違いに対して、登場人物の動作意図を忖度して考えてみてください。

(4)二重結果態-ar[-]ar[-]u は正しい用法か?

  1. 上がる/休まる/掴まる/(求まる)=D[-]ar[-]u は、自律自動詞と解釈される場合が多い。
    (「求まる」は果律結果態とみなされることも多く、辞典の見出し語にないようだ)
  2. 自律動詞なら、「態の四態頂点に置く」ことができます。
  3. :掴まるtukam[-]ar[-]u も能動原動詞→自律と解釈されて、「四態頂点動詞」の位置づけで使われる。
    ・列車内放送で「安全のため、吊り革などに→おつかまりくださいo-tukam[-]ar[i/-]-kudas[-]ar[0i=I](mas[-]e)- !」とアナウンスする。
    (掴める状態で身体安定を確保する動作を促す放送です)
  4. :掴まる/掴まれる/捕まらる/掴まられるtukam[-]ar[-]ar[-]e[r]u、
    の「四態」は正しく理解されてほしい用法です。
    ・掴む/…/…/掴まれるtukam[-]ar[-]e[r]u の四態との違いを忖度して理解できることが大切です。
    ・原態掴むtukam[-]u:客体を動かさないために保持する意味で、
    ・原態掴まるtukam[-]ar[-]u:客体を掴み、自身を安定保持する、という積極的動作の意図を表現します。
  5. この「双方の四態」の掴まるtukam[-]ar[-]u は同一形態ですが、一方は能動原態で解釈されて使用され、片方は掴むの結果態と解釈されて使われる。(しかし、辞典や学者の理解ある解説はありません)
  6. 通論では、-ar-が人為を超えた結果現象の表現だとする「不作為論」が多いのだが、それが-ar-の意味の真芯ではない。
  7. 実際は人為の尽力意図があっての-ar-が大部分なのです。
    なにしろ、-e[r]u, -e[r]e[-]u=-ar[-]u, -e[r]e[r]e[r]u=-ar[-]e[r]u, のように已然実現意欲が山盛りの接辞膠着による表現なのですから。
  8. 現代までの通論では、四態の概念や態の二重化などが正確に考慮・考察されてこなかったからでしょう。
  9. 受動-(ar[-])e[r]u の-ar- (結果)を抜くと、可能-e[r]u (完遂実現)に相当する。当たり前の実績受動態と尽力可能態の関係であり、「ら抜き」言葉だなどと毛嫌いするのは大いなる筋違いです。
  10. 本来は、-e[r]u 已然可能が先行して存在し、次に結果-ar[-]u, 受動-ar[-]e[r]u, が登場すると好都合だった。現代なら、時間を遡って態接辞の全部を見渡せる。時代順に左右されずに整理できるはずです。

 今回の解説で動詞述語の動作相の状態と態の表現描写を考察した。
「態の四態」が教えてくれることを開示すると、
・態原動詞:→自律/←受律を持つ、(主/客に関与し規律する)
・可能態 互律↔、/結果態 果律↑、/受動態 果互律↕:どれも-e[r]-接辞を含む(潜在)ので、ともに主/客に関与し規律する。
・つまり、(どんな態動詞であっても)述語は一つであっても主部全体に規律を発揮する、ということが重要な結論です。第三者が受動態を使って主体の動作を敬語表現することもできるわけです。

つづく:次回は「新手法の活用節」=(体言/用言)[連用/連体/終止] 

 

2024/08/27

「新手法」の用語(2):主部律と述語律

「新手法」の用語(2):主部律と述語律
新著『日本語の述語文法 〜「新手法」で学び取れる〜』で解説した「新用語」をなじみやすく解説しています。第2回目です。

 前回に示した「新用語の用語例−1」を再掲します。
用語例ー1(解説回目)ーー(出現回数)
・(1回目) 二段活用連体接辞:-u[r]u-(38回):-ur-(1回否定文脈)
・(2回目) 主部(325回):主部律(58回):主語律(8回否定文脈)
・述(896回):述部(84回):述語(603回)
 (3回目) :述語律(349回):述部律(2回否定文脈)
・文の構成(11回):文節(168回):文節の構造(0回)
 :文節の細部(3回):自立語節+活用節(3回)
・(4回目) 活用節(103回):活用語尾(11回否定文脈)
 :活用節=(22回)
 :体言(の)活用節(5回):用言(の)活用節(4回)
 :補語活用節(3回):述語活用(18回)
・(各回で使用) 膠着(183回):膠着強度(22回)
 :膠着種別(6回)〜種類(0回)
 :膠着記号:派生[/](85回)、複合[+](346回)、縮約[×](180回)

(1)新手法の「主部律と「述語律」の詳細分析
 前回は、二段活用の連体形接辞:-u[r]u-と:-ur-(否定文脈)の比較をしつつ、-u[r]u-:終止形二重化の表現と解釈することの利点を述べた。
今回は、文章の主部要素と述部要素に対する常識的概念をこの際一新してほしいので、主部律/述語律について分析したい。
新著の用語出現回数・主部(325回)/述語(603回)
:主部律(58回):主語律(8回否定文脈)
:述語律(349回):述部律(2回否定文脈)
日本語の述語は「文章の「主語の人称に」応じた形態変化をしません。

  1. つまり、述語概念は人称とは独立した不定詞(述語事象概念だけで)運用ができます。
  2. 西欧語のように「主語が「述語を」規律することを「主語律」と名付けるなら、日本語は「主語律の「言語」ではありません。
  3. 日本語は「主部律の「言語」であり、「主/客/対象物の「主部要素」がそれぞれ連用形となり「一つの「述語」と「対向照応」して「規律」を完結します。
  4. また、述語要素は「単独の述語が」規律を発揮して「主部律との「規律関係」を完結します。「述語律」であり「述部律」ではありません。一つの述語が「主/客/対象物」を規律します。
  5. 例文:主部変化に述語は柔軟に対応の「述語律」を持つ。
    例文:(イチゴは売る、イチゴが?売る、イチゴを売る、と主部連用形を変化させて述語に連結して読んでみてください。
    ・a:イチゴ[+は/+が?/+を] 売る。ur[-]u.(売る自律・受律)
    ・b:イチゴ[+は/+が/+を] 売っている。ur[0i=Q]te[+]i[r]u.
    (売って[+]いる:売る自律・受律[+]いる=状態互律)
    ・c:イチゴ[+は/+が/+を] 売れている。ur[-]e[-]te[+]i[r]u.
    (売れて[+]いる:売れて(人と物の)互律[+]いる=状態互律)
  6. 売る:動作主の自律、対象物の受律(受けるだけの動作)
    [+]いる:連用形事象が主部要素のすべてに「及んでいる状態を」表現するので、「イチゴが売っている」で受律「状態の場に」あると理解できます。(受律状態にある:受動態状態の受律表現)
  7. 売れる:自律/受律が完遂(人・物が相互条件すり合わせ互律)する。
    売れて:已然連用形[+]いる:実現互律+状態互律の表現。
  8. 日本語の「述語律」が特徴的なのは、
    ・a:自律/受律が並立していること。(自受律と呼べる)
    (人には、有情有意のものとして、「自律」を解釈する)
    (物には、無情無意のものとして、「受律」を解釈する)
    ・b:正然連用形([+]いる/[+]ある)の形態で「動作の経過状態/結果状態」として描写すると、文脈の「主部要素すべてを」状態の場に収め得ること。(状態互律と呼べる)
    ・c:已然連用形([+]いる/[+]ある)の形態で「動作の完遂状態」として描写すると、文脈の「主部要素を「完遂互律」の対象範囲:主部律に収め得ること。(完遂互律+状態互律と呼べる)

  9. 上記の「述語律」を整理すると、
    ・a例:自受律…単純形動詞でも「主部要素:主/客/対象物」に対する規律力を発揮する。互律よりも緩やかな規律力である。
    (見す/着す/乗す:自受律…見せる/着せる/乗せる:主/客が隣接するなら自受律に介添え動作を含む互律性の表現が優勢)
    ・b例:自受律+いる状態互律…事象進行の状態を叙述するので、主部要素全体に述語律が行き渡るように配慮されやすくなる。
    (イチゴが売っている:潜在する人間の販売行為も容易に想像できる。売られている、だと逆に人間の行為が遠くなる)
    ・c例:已然連用形互律+いる状態互律…事象実現の状態を叙述するので、結果状態に関与する主部要素が注目される。
    (イチゴが売れている:売り手・買い手の行為思い、イチゴの品質・量などがよかったのか?と思いが向かう)
     

(2)「態が「動詞の述語律」を決める:では、状態互律は?

 「新文法」では、態:三系四態(3×4=12種類)に「動詞の述語律」を割当てています。
・能動態系=動詞語幹[/]態接辞[/]態接辞=D[-/r]( [0]-, e-, ar-, ar[-]e-)[-/r]u
 :能動態「自受律」可能態「互律」結果態「果律」受動態「果互律」
・強制態系=D[-/s]as[-]( [0]-, e-, ar-, ar[-]e-)[-/r]u
 :強制態「命従律」可能態「命従互律」結果態「命従果律」受動態「命従果互律」…(命従律=主命じ・客服従的自律)
・使役態系=D[-/s]as[-]e[r]( [0]-, e-, ar-, ar[-]e-)[-/r]u
 :使役態「命互従律」可能態「使役互律」結果態「使役果律」受動態「使役果互律」…(使役=主命じ互助し・客服従的自律)

動詞述語律を簡潔・簡単に解説しました。
態動詞が発話されるとき、「主/客/対象物」が如何なる意識・意図を内包して行動しているのかを感得できるように言語化したものです。
・三系四態の態動詞は、[自受/命従/命互従](1/互/果/果互)律…で選択した述語律によって文章中の「登場人・物」に役割を割り当てる働きをする。
会話の際では、何度も「主/客/…」を言わなくても、述語律が構文構造を支える機能に頼ることが多い。

 では、状態互律はどこにあるのか?

(3)前回の「二段活用連体形-u[r]u-に」ヒントがあります。

  1. 終止形-uに終止形-[r]u-の二重化:事象遂行した状態を表現する。「主/客/物」すべてに終了状態の状況が関与し規律する。
    ・a:稲[+は/+が/+を] 育つる:sodat[-]u[r]u(遂行の状態互律)
    (自他両用動詞に感じることも状態互律と解釈しやすい) 
  2. 正然連用形[+]いる/ある=事象遂行/結果状態の互律:全主部が関与し得る描写ができる。(対象物の自受律、状態で互律化)
    ・b:自販機[+は/+が/+を] 置いている:ok[0i=I/-]te[+]i[r]u。
    ・b’:自販機[+は/+が/+を] 置いてある:ok[0i=I/-]te[+]ar[-]u。
    (いる:遂行中、ある:実現結果の状態を表現する)
  3. 已然連用形[+]いる/ある=事象完遂/実績状態の互律:全主部が関与し得る描写ができる。(已然連用形:互律、状態でも互律)
    ・c:報告書[+は/+が/+を] 書けている:kak[-]e[i/-]te[+]i[r]u。
    ・c’:報告書[+は/+が/+を] 書けてある:kak[-]e[i/-]te[+]ar[-]u。
    (已然:相手の条件とすり合わせ、完遂に尽力する「互律」、
    その実現状態での関与状況を述べるための「互律」です)

  4. 「状態の互律」の動作相と態との関係
    置くok[-]uを使って「状態互律と「態の四態」を比べてみよう。
    …状態:置いているok[0i=I/-]te[+]i[r]u、
    =動態:置けるok[-/r]e[r]u:可能態に転換OK。
    …状態:置いてあるok[0i=I/-]te[+]ar[-]u、
    =動態:置かるok[-]ar[-]u:結果態(古語の受動態)に転換OK。
    (二重可能態:置けれ?るok[-]e[r]e[r]u:冗長ダメ表現)
    #置けるok[-]e[r]uは状態互律では使えるが、態変化には注意。
    …状態:置けているok[-]e[-]te[+]i[r]u、
    =動態:置かるok[-]ar[-]u:結果態に転換:OK。
    …状態:置けてあるok[-]e[-]te[+]ar[-]u、
    =動態:置かれるok[-]ar[-]e[r]u:受動態に転換:OK。
    (三重可能態:置けれ?れ?るok[-]e[r]e[r]e[r]u:冗長ダメ表現)
    …状態:置かれている/あるok[-]ar[-]e[-]te[+]いる/ある:OK。
    =動態:置かれる:受動態以上には進展しない。
    (強制態/使役態に追加転換できる意味状態であるなら「置かれさせられ」などと転換可能ではあるが…)

  5. 正然・已然の連用形+状態表現は動作相の進行と態の進行が混合する感覚へ誘導するので、自制的で迷わない心構えでの判断力が必要です。

つづく:次回「自制的で迷わない心構えの判断力」について記述予定。

2024/08/26

「新手法」の用語(1):膠着方式

「新手法」の用語(1):膠着方式

 新著『日本語の述語文法 〜「新手法」で学び取れる〜』で解説した概念構造は、学校文法での文節単位までの文法用語で説明しても矛盾しない用語は流用し、文節の下部:細部を解析する「自立語/付属語の膠着」に対する正確な分析概念を記述するために、「新手法」ごとに新用語を適用している。

『述語文法』の「まえがきから「参考図書」までの全254頁を全文検索して、新手法にまつわる用語の出現回数を調べてみました。
用語例ー1(解説回目)ーー(出現回数)
・(1回目) 二段活用連体接辞:-u[r]u-(38回):-ur-(1回否定文脈)
・(2回目) 主部(325回):主部律(58回):主語律(8回否定文脈)
・述(896回):述部(84回):述語(603回)
 (3回目) :述語律(349回):述部律(2回否定文脈)
・文の構成(11回):文節(168回):文節の構造(0回)
 :文節の細部(3回):自立語節+活用節(3回)
・(4回目) 活用節(103回):活用語尾(11回否定文脈)
 :活用節=(22回)
 :体言(の)活用節(5回):用言(の)活用節(4回)
 :補語活用節(3回):述語活用(18回)
・(各回で使用) 膠着(183回):膠着強度(22回)
 :膠着種別(6回)〜種類(0回)
 :膠着記号:派生[/](85回)、複合[+](346回)、縮約[×](180回)

用語例−1(新手法での詳細分析)
 上掲の用語例で示すように、「新手法」として新定義した用語例に対向して現文法の用語を否定文脈で使用した回数を表示してある。

  1. 新定義語と否定用語の対向を抜き出してみよう。
  2. ・二段活用連体接辞:-u[r]u-(38回):-ur-(1回否定文脈)
    ・主部(325回):主部律(58回):主語律(8回否定文脈) 
    ・述語(603回):述語律(349回):述部律(2回否定文脈)
    ・活用節(103回 / 活用節=(22回)):活用語尾(11回否定文脈)
  3. 日本語の原理には「膠着語方式の応用」が必須である、という方向に用語検索を誘導しています。
    ・今回は、「二段活用連体形の接辞」からはじめ、「膠着種別」に到達するまでを区切りとした。

 この区切り2項目は新文法の基点として大事な視点です。
しかし、現代文法では膠着語方式に立脚した視点からの解析がほとんど定着していません。
そこで「新文法」の視点を補足的に解説していきたい。

(1)膠着語の視点で「二段活用連体形-uru」を分析する
 古語時代では、終止形の-u接辞へのこだわりが強かったので、
・砕く/砕くる:kudak-u/kudak-uru:古語二段活用動詞
・過ぐ/過ぐる:sug-u/sug-uru:古語二段活用動詞
終止形kudak-u, sug-u, の形態(自/他共有)が優勢であっただろう。
しかし連体形-ur-uの-ur-接辞には固有の意義が認められない。

「新手法」では膠着種別の視点に立って
:二段活用連体形は-u[r]uの形態、つまり終止形-u-に追加の-[r]u-を付加した二重終止形-u[r]uだろう、と推測するのが特徴です。
これは事象動作が終止し「完了した事態を」描写することに相当する。
(-ur-という意味をなす接辞が存在したのではない、との意味です。無意味の-ur-を接辞として膠着させることは先史時代でも有り得ないことでしょう)

 事象終了-u-になった「状態」を描写するため、さらに-[r]u-(自律・受律)を付加したのだと推測する。事象完遂状態になった事態を-e[r]u-で表現する現代風可能態の視点と共通するのです。
つまり動作終了-u-の状態を、さらに-[r]u-で補強すると、自律・受律が働くので、動作主体、客体、対象のどれが主部連用形に立っても述語連結できるようになります。
(自他交替が起こり、自律・受律が混合したような「態動詞」が出現したように感じるのです)

 古語時代は、終止形に統語接辞-u-を必須としたので、-u[r]u-とみなす人が少なかった?のは理解できます。
さらに、何世紀も経過し近世に出現した-e[r]-に対しても、已然-e-に-[r]u-(自律・受律)が必然の登場なのだ、と見る言語学者は現代でも少ないのです。(接辞-ur-の意味構造を探求する人がもっと居てもよかろうに?)
 幸いにも一般世論は五段/一段どちらの活用でも已然-e-に-[r]u-を付加して可能態を毎日発話しています。膠着原理に立ち、-e[-/r]u-=-e[r]u-と解析するほうが確実な言語運用です。
文法のほうがむやみの禁則状態なのです。
つまり、二段活用連体形が-uru-の膠着で構成される、と解釈しても成果は出ない。これは歴史的な世紀をまたぐ負の教訓遺産なのでしょう。
だから-u[r]u-の派生膠着である、と解釈するほうが文法的な収穫が遥かに多くなるのです。
・二段活用動詞は、語幹末尾に連用形の母音:+i/+eを組み込んだ形態で
動詞語幹に見立てることにより、連用形+[r]uの形態で終止形-[-/r]uを表現できるようになった。
これが一段活用動詞への転換のはじまりです。
(砕ける:kudak;e-[r]u, 過ぎる:sug;i-[r]u,など母音末語幹が登場)
近世での日本語の大転換期です。同時期にはじまるのが、已然形-e-に-[r]u-を膠着連結する「可能態、完遂態」の試みでしょう。

(2)膠着の初歩段階を考える(初歩の演習)
 日本語の膠着方式[#]=派生[/],複合[+],縮約[×],の3種類の膠着結合があります。単純な複合膠着でも音便表現には工夫が必要です。

  1. 例1:日本語=日[+]本[+]語=niti[+]hon[+]go==
    ==niti[+0i=P](h)on[+]go==ni[t+P](h)on[+]go==
    ==ni[PP]on[+]go==nippongo.=にっぽんご。
  2. 例2:日本語=日[+]本[+]語=niti[+0i=00]hon[+]go==
    ==ni[ti=00]hon[+]go==ni[-]hon[+]go==nihongo.=にほんご。
  3. 例3:1.5=iti[+]ten[+]go==iti[+0i=Q]ten[+]go==i[t+T]ten[+]go==
    ==i[T]tengo.=いってんご。
  4. 例4:8×8=hati[+0i=Q]ha=ha[t+P](h)a=ha[PP]a=はっぱ。
    8×9=hati[+0i=Q]ku=ha[t=K]ku=ha[K]ku.=はっく。

注:‘0’i はイ音便のはじまりを示し、前音i を消音し、i=Q,T,P,Kで前音後音との発音器官の兼ね合いが取れる音素に変換する。

(3)膠着の全3種を確認(開示のみ説明省略)

  1. 派生[/]:読める:yom[-/r]e[-/r]u==yom[-]e[r]u.=よめる。可能態
    :食べれる:tabe[-/r]e[-/r]u==tabe[r]e[r]u.=たべれる。可能態
  2. 派生[/]:読みたい:yom[i/-]ta[k]0i==yom[i]ta[-]i.=よみたい。
  3. +複合[+]、縮約[×]:読みたがる:yom[i]ta[+]g(e[×])ar[-/r]u==
    ==yom[i]ta[+]gar[-]u.=よみたがる。
  4. 読みたかった:yom[i/-]ta[k]ar[0i=Q]ta==yom[i]ta[k]a[T]ta==
    ==yom[i]ta[k]a[t]ta.=よみたかった。
  5. 吾輩は猫である:wagahai[+]wa neko[+]de[×]ar[-/r]u==
    …wagahai[+]wa:名詞連用形。
    …neko[+]d(e[×])a(r[-]u)==[+]da,…[+]de([×]ar[i/-]ma)s[-/r]u==
    ==[+]des[-]u,…[+]de[×]gozar[0i=N](ma)s[-]u.…=猫である
    /猫だ/猫であります/猫です/猫でござんす。名詞(猫)終止形。

(注:[+]de[×]ar[-/r]u…[+]de[×]ar[i/-]mas[-]u,など名詞終止形:肯定を意味します。付属語だけの活用節なので「どれも判定詞」と命名しますが、述語律はありません。自立語(猫)が述語としての述語律も果たします)

つづく:次回は「主部律と「述語律」についてを記述します。_

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