« 新日本語述語文法-再入門(7) | トップページ | 「だまくらかす」に騙されるな! »

2025/04/17

新日本語述語文法−再入門(8)

新日本語述語文法−再入門(8)

 報告相−3(作表割愛)
残りの報告相付属語(命令/禁止、当然/否定推測、など)については、作表・説明を割愛します。
代わりに前回の後段で考察した『基本構文型』の側面から、構文相/報告相について再検討してみます。


 【日本語基本構文型】=問+答文=先行文…+後続文=
=T①(T②/Y②)T①-Y①/Y②…S①(S②/Y②)[S①-S③/S①-Y③]。これを『新手法』(2024/06)として提案しました。

・先行文のしくみ:T体言要素(主部) - Y用言要素(述語)…
・後続文のしくみ:S体言要素(主部/補語) [ - S③(補語述語) /S①補語 - Y③用言述語]。
・基本構造:主部と述部の組み合わせをT① - Y③で明示するつもりで、
後続文の -述語も:T①/S① [ - S③ / S① - Y③]、述語は - 記号つきで表記しました。
[-S③名詞文/S① -Y③用言文]のどちらか述語選択ができる構造です。

 つまり、補語終止形 -S③は体言文節でありながら述語機能を果たす文節であることを明示しています。
体言用言複合形態なのです。だから、「T①連用形 -S③終止形(述語機能を発揮)」=
「僕は① - ウナギだ③(補語述語:判断補語:回答語)」がT①連用形と照応し合って述語終結機能を果たせるのです。
・これが、S③に対し「報告相の判断補語機能」を提起する理由です。
(後続文「僕は① ウナギにS① - (し)Y③ます」の言い換えに相当する意味をS③が持っている。
「-S③ウナギ[+]で・ある=[+]にて・ある=[+]に(し)てY①・ある③=[+]にS①(決め)てY①・あるY③、
のような言い換えに相当する。
 S③=体言文節でありながら回答述語機能を内包した複合形態なのです)

・現代の国語学が「は/が」問題や「人魚構文」問題に十分な解釈ができないでいる要因の一つを、
この報告相の捉え方の採用で解決できるかもしれません。


 「新手法」で代表的な報告相の表記記号を設定すると、
動作報告:㋐:D[i/-]mas㋐[-]u. 、
状況報告:㋑:Y③[+]の㋑(+です/だ/…判定詞)、
判断補語:㋛,㋞,㋜,㋢:指定律㋛/措定律㋞/推定律㋜/伝聞律㋢と細分し、
 (指定判断:M固有/呼称㋛+判定詞 )、
 (措定判断:M/My事由/形式/回答㋞+判定詞 )、
 (推定判断:Y③/M/My[+]rasi[k]0i㋜+(判定詞) )、
(推測判断:D①/K/My[+]sou㋜+判定詞、Y③/Mの/Myな[+]you㋜+判定詞 )
 (伝聞判断:Y③/M③/My③[+]sou㋢+判定詞 )、
注:D/K/M/My:動詞語幹/形容詞語幹/名詞/名容詞、Y=D/K の簡略表現。
:①/②/③:構文相①連用形/②連体形/③終止形、の簡略表現。

のような記号試案を開示しておきます。

ひとくぎりで ひとやすみ。

« 新日本語述語文法-再入門(7) | トップページ | 「だまくらかす」に騙されるな! »

日本語文法」カテゴリの記事

態文法」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 新日本語述語文法-再入門(7) | トップページ | 「だまくらかす」に騙されるな! »