新日本語述語文法ー再始動4
新日本語述語文法ー再始動4
【報告相】や【基本構文論】についての概要は、前々回の【新日本語述語文法−再入門(6,7,8)シリーズに「新手法」の考察を開示しました。それを起点にしてここでは、【構文相】と【報告相】の使用法・関連性を【構文論】の検討視点から解き明かしてみたい。
【日本語構文論】
『述語文法』の「新手法」として長らく構文論の考察で迷走したのち『一般基本構文型』にたどり着いた。【構文相】概念に助けられての成果でしたが、まだ【報告相】の概念創造の必要性に気づいた程度でした。つまり、未完成の【報告相】の穴を補ってくれたのは、【名詞/名容詞文節の述語構文相と、名詞述語律】の概念です。
【名詞文節述語律:指定律/措定律/推定律/伝聞律】が【名詞文節の報告相】に通じる概念である、と再始動の今は提起できます。
【日本語構文の論理】
・現代21世紀になっても、教育者でも解釈に難渋する日本語構文があります。 本当は日本語構文型が論理性能たっぷりなのに残念です。
例:人魚構文の例をグーグル検索してみる。
・「太郎は明日大阪に行く予定だ」…動詞文+名詞文。
・「日本人は正月を祝う習慣です」…動詞文+名詞文。
・「首相は米の輸入を認める見込みです」…動詞文+名詞文。
・「彼は今 本を読んでいるところだ」…動詞文+名詞文。
・「外では雨が降っている模様だ」…動詞文+名詞文。
現状の教育指導要領では、
・「太郎は(名詞文が動詞連体文を吸収し)予定だ」と簡略化すると、解釈を間違える。つまり「太郎は=予定だ」と単純なコプラ繋辞、=指定律だと認識してしまうのではないか。
・また「太郎は行く予定だ」と動詞-名詞文節にする解釈法もあるが、本質的な解決法ではないでしょう。
・「太郎は予定(に決めていたん)です」の事由回答かもしれません。
実際の発話の場での問いかけ文を吟味しなければ、正確な名詞述語【措定律:回答語など】を割り出せない。
例:だから人魚構文がさらに進んで、端折り文形式になると、
・「僕はうなぎだ」…主部+名詞文。(発話の場:メニュー選択)
・「彼は新幹線です」…主部+名詞文。(発話:移動手段)
・「彼女は飛行機です」…主部+名詞文。(発話:移動手段)
・「姉さんは?「台所か?」…主部+名詞文。(発話:居場所)
・「春雨ぢゃ、濡れて参ろう」…名詞文+動詞文。(発話:外出天気)
例中の名詞述語文節はすべて【報告相】述語であり、述語律の機能を感じ取れるはずです。最後の例文(濡れて)【参ろう】も動詞報告相なのです。
この項節「日本語構文の論理」冒頭に記述した
・本当は日本語構文型が論理性能たっぷりなのに残念です。の意味は、人魚構文も端折り構文もどちらも日本語の一般共通の基本構文型に則った論理的で活発な対話形式の構文であるということです。
【基本構文の構造】は、動詞文+名詞文(用言文+体言文、または体言文+用言文)のように、単文形式ではなく複文形式を想定すべきでしょう。
【基本構文の内容構成】は、「問答文、なぞかけ文」に相当します。
・先行文=問いかけ、なぞ出し、状況・前提条件出し、…発話の場での共通の問いかけ条件を丁寧に開示することに相当します。
・後続文=答え出し、措定出し・事由出し、推定出し、…発話の場での各個人の回答出し・報告相に相当します。
・暗黙の問いかけで、「姉さんは?」「台所よ」と対話するのは、日常の会話でも「問いと答えのやり取り」を理解しているので、簡単な端折り文でも通じ合うからです。
【日本語基本構文型の構造】:問答文の構造です。
構文型の構造を想起しやすくするために、文節要素は4品詞の構文相だけを用いて構造作りをします。
(品詞記号:用言Y、体言主部T/体言述語S、構文相:①連用形②連体形③終止形)
【先行文=T①(T②/Y②)T① -Y①/Y②…】、
【後続文=S①(S②/Y②)[S① -S③/S① -Y③]。】
・先行文により主題関係の問題提示をその場に広く明示して、後続文で措定・回答や肯定/否定、推定など各個人の見解を明示する。
・後続末尾文節に注目すると、
名詞文[措定語-S③]にするか、用言文[措定語S① -Y③]にするかを選択できるような構造になっている。
・後続文の締め:-S③は報告相③と同一形態ですが、さらに時制の接辞などの報告相が付加されます。
もちろん用言の締め-Y③の場合にも追加の報告相が付加されます。
つづく…。
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