「体言の述語律」再入門
「体言の述語律」再入門
新日本語述語文法−再入門(3)に対する補追記事を書き足します。
(再入門(-7/-8)にも関連します)
なぜ、【述語律】の解明が必要なのかを明らかにしていきたい。
・【体言(名詞/名容詞)の述語律】とはどんな機能なのか…用言述語の類推で言うと、
=膠着方式や形態は名詞であるが、機能は:【名詞=動詞的】、:名容詞=【形容詞的】な働きをする。
(述語としての名詞=名(動)詞的、名容詞=名(形)容詞的と呼ぶのが機能に適合する)
文末名詞文:補語/述語文の【述語律】を正確に文法化したい。再入門しましょう。
・名詞補語の【述語律】を新たに4種類に区分します。
新たに報告相を提起するにあたり、4種類=指定律/措定律/推定律/伝聞律としましょう。
(3種類=指定律/措定律/推量・伝聞律との定義でしたが、推量を推定律に独立化します)
いくつか簡単な例文(「主部1「主部2「主部3…「【補語体言述語」+判定詞】で示す)を掲げると、
1)「こちら/「課長の/「【固有名詞」+です】。:【指定律】固有名詞/役職名など、+判定詞:である/だ/です/…([+]d(e[×])a(r[-]u) /[+]de([×]ar[i/-]ma)s[-]u /…
2)「親切は…「結局/「君自身の「【ため」(なの)+です】。:【措定律】事由/形式/回答名詞/はず/わけ/こと/もの/…など、+判定詞:n(i[×])a(r[-]u)[+]の+です。
2’)「僕は…「【ウナギ」+です】。:【措定律】鰻屋での注文回答名詞、+判定詞。
2”)「太郎は(「何で?/「大阪に【行く】)…「【予定」+です】。:【措定律】理由回答名詞など、+判定詞。(会話では問答文/応答文が基本ですから、回答語のやり取りに対して敏感になるはすです)
2”’)「桜並木は「格段に「【にぎやか/きれい」+です】。:【措定律】名容詞で情景形容+判定詞。
3)「太郎は「大阪に」【行く】…「【よう/らしい」+です】。:【推定律】事態の推定形式名詞/らしい形容詞/など…+判定詞。
3’)「太郎は「大阪に【行き:ik[i]-】…「【そう」+です】。:【推定律】態様の推測形式名詞、+判定詞。
4)「太郎は「大阪に」【行く】…「【そう」+です】。:【伝聞律】事象伝聞の形式名詞、+判定詞。
…以上のように、先行文節に対しての【補語体言述語+判定詞】形態で【述語律」を発揮します。
【補語体言】の形態と意味を調べてみよう。
・指定律:固有名詞/役職名/所属名/分類名/…呼称名詞を使う。(主【補呼称】文)
・措定律:事由:はず/ため/わけ/つもり/、形式:の/なの/こと/もの/、回答:普通名詞/動名詞/…即答的名詞を使う。
(主(【補事由】/【補形式】/【補回答】)文)
・推定律:推測・推定:よう/らしい/そう/…(主【補推定】文)
・伝聞律:事象の伝聞:そう/…(主【補伝聞】文)
【補語体言が述語に変身する】のはどんな方法なのか。
・補語体言+判定詞の膠着で補語述語になるわけだから、この両者の述語性について検証してみよう。
【体言の述語律】は名詞の形式=固有・呼称/事由・形式・普通名詞/推定・伝聞の名詞・接辞/…で大体の意味の識別ができそうです。
しかし、措定律の(主【補回答】文)には、言語学者から黄色カードが出されました。
・「太郎は(「大阪に【行く】)…「【予定」+です】。==「太郎は「【予定」+です】は「人間+「【?」】構文であり半人半魚の「人魚構文」だと主張して世界の言語と比較調査したようです。結果は東(南)アジアなどで20言語程度に同様構文が常用されると報告された。
多くの日本語学者が考察を続けていますが、回答語の【補回答】文にたどり着いていないのです。(普通名詞の用途分けなどの研究が進捗してるから、まもなく気づくかもしれません)
・まだ言語学者が気づいていないことは、日本語構文の基本=「問答文」だということ。
問答の場で「問いかけ文」が共通文脈に定着潜在したら、「回答だけの「即答文=【補回答】文」で応答するのは普通のことです。
・最初に文章提示する場合なら、先行文+即答文の形式で開示するから、「太郎は「大阪に【行く】…「【予定」+です】を読むことになります。(この構文では=【行く+「予定」】だと安直に解釈してしまう。即答文の「【予定」の意義は少し異なり【行く】の修飾がなくて成立する「予定に(決め)てある」という意味なのです)
【補語+判定詞】の【述語律】:【「予定」+です】を詳細に考察する。
・補語の位置付け:問答文と即答文とでの違いについて、
1)【「先行直接修飾ありの+補語」+判定詞】=【先行文を補語が包括】+判定詞と感じる。判定詞には述語性を感じない。(しかし、「です」は繋辞ぢゃない)
=【行く】「【予定=大阪に行く」+です】。
2)【「孤立の+補語」+判定詞】=【補語の述語性/動作性】+【判定詞の潜在的述語性】を求められる。
(先行文脈が潜在していれば、補語の述語性で聞き手は共通に理解できる)
=…「【予定=を立てて」+である=に(決め)てある】=「【予定」+に(決め)てある】という解釈が【即答文=補回答文】に適合するものです。
つまり、即答文の予定=名(動)詞的に理解すべきであり、判定詞=で=にて=に(し=汎用動詞する)て、のように動詞述語的に理解すべきなのです。判定詞は繋辞ぢゃないです。
・このように【「予定」を立て+決めてある=予め定めてある】と解釈すれば、【主補受容な述語律】が立派に出来上がるのです。
・基本構文型の文末述語文節は…[S① -S③=予定です]/[S①=予定に -Y③=決めてある]の選択演算だから、「急に思いついたのではなく、前々から決めていたことだ」と主張したい意図が分かります。
(補追記事終わります)